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【日経、格安居酒屋】(衣と食の努力はノーベル賞レベルであり、次は格安一戸建て・マンション、を不動産業界が努力すべき番です
http://www.asyura2.com/10/lunchbreak32/msg/181.html
投稿者 小沢内閣待望論 日時 2009 年 12 月 28 日 17:12:24: 4sIKljvd9SgGs
 

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20091228-00000002-trendy-ind
均一料金で人気の格安居酒屋、急増する内幕は?
nikkei TRENDYnet12月28日(月) 10時59分配信 / 経済 - 産業

飲み物やつまみ、何を頼んでも200〜300円台の均一料金という、格安居酒屋がここ1〜2年で急増している。低価格の秘密は何なのか、「金の蔵Jr.」などの均一料金居酒屋を運営する、三光マーケティングフーズに聞いた。
 飲み物やつまみ、何を頼んでも200〜300円台の均一料金という、格安居酒屋がここ1〜2年で急増している。飲み物2杯とつまみ1点で軽くすませれば1000円前後、それなりに飲んでも2000円程度で収まるから、景気低迷で懐が寂しい昨今にはありがたい存在だ。

【詳細画像または表】

 低価格の秘密は何なのか、新宿や渋谷などの地価が高い繁華街に出店して経営が成り立つのか。「金の蔵Jr.」などの均一料金居酒屋を運営する、三光マーケティングフーズに聞いた。

 なぜ安くできるのか。仕入れ原価低減や人件費節減のために、今までと何か違うことをしているのか。株式会社三光マーケティングフーズ代表取締役・専務取締役の平林隆広氏に尋ねると、「これをやったから価格が下げられたという特別なことは、特にありません。仕入れの強化や食材の管理など、従来からのノウハウの延長線上でやっています」と、ちょっと意外な答えが返ってきた。

 例えば食材では、タマネギを茶色い薄皮をむいた状態で、ネギは青い部分を取り去った状態で仕入れ、現場での加工の手間や生ゴミの発生を防ぐ工夫をしている。だが、こうした手法は均一料金居酒屋という業態を始める前から行っていて、飲食業界ではある意味常識だという。

タッチパネル端末で注文業務を効率化、客もストレスフリーに

 客席に配置してある注文用のタッチパネル端末も、業務を効率化するツールの一つだ。客が画面を指先で操作してメニューを呼び出し、飲み物などを注文する。注文したくても混雑していて店員がなかなか捕まらないというストレスや、オーダーと違うものが出てきたといった人為的ミスを減らせる。

 「導入したのは5年ほど前です。それまでは、店員が注文を聞きながら手で入力していくハンディターミナルを使っていましたが、これは操作に技量が必要で、人によってはなかなか覚えられない人もいる。」(平林氏)。店員教育にかかる時間が短くなり、客側のストレスも減った。飲食店では外国籍のアルバイトが多いが、言葉の障壁を低減する役目も果たしている。

 実際に店舗で使ってみたが、確かに客にとっても便利だ。飲み物や料理だけでなく、取り皿やグラスの追加、灰皿の交換もできる。飲んでいる最中にそれまでの注文内容と合計金額を確認できるし、人数を入力すれば割り勘の計算までしてくれる。

均一料金は「お客さんに分かりやすい低価格」を考えた結果

 こうした効率化の手法は、前述したように格安居酒屋という業態を始める以前から導入していたものだ。では、客単価が低くなるのが明らかなのに、なぜ価格を下げたのだろうか。

 「2008年12月に、新宿に新店舗を出店しました。既存店舗と同じではおもしろみも挑戦もないので、従来の居酒屋のノウハウを入れながら価格をダウンしてみた。すると顧客の反応は悪くないし、売り上げなどの数値も事前に考えていたより上になった」(平林氏)。

 この「金の蔵 新宿東口ニューサンパーク店」(当時)は、串焼きのスタンダードメニューが1本94円(税込99円)で、つまみ類は高価な品でも380円(税込399円)。飲み物は生ビールやサワー類が390円(税込410円)。

 これでもかなり安く感じるが、ひんぱんに店舗に出かけて顧客の反応を観察していた平林氏にとっては「お客さんが注文や飲食している姿を見ていると、まだ何か物足りなかった」。そこで「もっと分かりやすい、伝わりやすい内容にしたい」と考えたのが、メニューを全品均一料金で提供するという現在の形態だ。

 そして09年5月24日に、全品300円均一(税込315円)の「金の蔵Jr. 池袋西口店」をオープン。目論見どおり店はにぎわい、「お客さんが楽しんでくれて、従業員も生き生きと働く。これが求められる姿だと思った」(平林氏)。

低価格化はデフレ時代の必然、それを武器にするのが戦略

 この店舗で得た手ごたえを基に、09年7月から均一料金居酒屋への注力を本格的に始めた。既存の店舗を均一料金の「金の蔵Jr.」に転換するだけでなく、同社の上級居酒屋「月の雫」や「東方見聞録」ブランドでも均一料金店を開始。09年12月で居酒屋業態の約140店舗の、ほぼ半数を均一料金居酒屋に転換した。新規出店も積極的に行い、09年は居酒屋12店舗を出店している。

 1人当たりの客が支払う客単価は、上級居酒屋の3000〜3500円に対して、均一料金居酒屋では2200〜2300円へと減っている。その代わり客層が広がり、20代の若いビジネスパーソンが増えた。個室を備える郊外の店舗では、小さい子供を連れた家族連れも多くなっている。

 「低価格へのシフトは、会社側の利益や都合だけを考えたらやれない。来店するお客さんがどんな利益を求めているかを考え、それを提供することを第一に考えた結果」(平林氏)という。

 こう聞くとあまりにも理想論のようだが、その裏にはきちんと計算がある。「駅前にあればある程度客が入るという、どんな居酒屋でも成立する時代はもう終わりました。これからはお客さんが、自分にとって利益がある店を選ぶ時代。運営側の金勘定で都合を押しつけていては成り立たない」(平林氏)。

 外食産業では、ハンバーガーチェーンにおけるマクドナルドのようにトップシェアのブランドが一人勝ちを収めるケースが多い。三光マーケティングフーズは、新規出店をビジネスパーソンが多い都市部の駅周辺に集中するドミナント戦略をとっている。新宿だけで30店舗、池袋と渋谷はそれぞれ10店舗以上など、繁華街では複数の店舗を運営。黄色をベースに赤い「270円」の文字が目立つ看板を掲げて、視覚的にもブランドの認知度を高める。

 デフレ時代の今、安くなければ人が来ないというのは当たり前だ。それを躍進の機会ととらえ、単なる値下げではなく戦略として低価格化を武器にする。そうしたしたたかさが、これから生き残る企業には必要なのだろう。

(文/柳 竹彦=日経トレンディネット)


 

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