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イスラエル:45万人デモ 「安全保証より生活改善を」
【エルサレム花岡洋二】イスラエル各地で3日夜、生活費高騰に抗議する大規模デモがあり、地元紙によると、イスラエル史上最多の45万人が参加した。デモは7月、テルアビブの若者たちが住宅費の高騰に反発し、テント村を設営して抗議活動を始めたのが発端。インターネットを通じ、貧富の格差是正や公平な社会の実現などを求める大規模な社会運動に発展している。ネタニヤフ首相は7月下旬に安価な住宅の供給計画などを発表したが運動は収まらず、政権は対応を迫られている。
「安全保障」が常に最優先事項として掲げられてきた軍事国家イスラエル。だが拡大する貧富の格差を背景に、若者たちは「アラブの春」で強権政治に反発した市民が使ったインターネットの交流サイト「フェイスブック」などを利用し、内政の改革を求めている。
運動は7月中旬以降、各都市にデモ隊の陣取るテント村が設けられ、毎週土曜日夜に抗議活動を続けてきた。8月6日のデモには全土で計30万人が参加した。
英BBCテレビに対し、デモ運動の中心者の一人は、「非富裕層はこの国の本当に重要な経済の部分でうち捨てられている。政府は安全保障の問題ばかりに目を向け過ぎている」と指摘。社会的な不公平感の是正や生活改善という根本的な社会政策の見直しが急務だと訴えた。
一方、運動が広がるにつれ、「狙いがあいまいだ」との内部批判も高まっている。運動リーダーの一人、スタブ・シャフィルさん(26)は毎日新聞の取材に「幅広い層が一緒に行動できるよう、政治的な中立性を保つよう努めている」と強調。ネタニヤフ政権の打倒を呼びかける政治的なスローガンはあえて掲げなかった。
運動として具体的な住宅政策を政府に提案しなかったこともあり、「ヨルダン川西岸への入植活動の拡大」を政府に要求した保守系の活動家と、入植活動に反対する活動家との間で対立も生じた。
一部の学生はすでにテント村の撤収方針を表明しているが、今後も必要に応じてデモ活動を続けるという。ネタニヤフ政権の運営には「当面、大きな支障はない」(ロイター通信)との見方が有力だが、今回、中心的に運動を展開した若者世代などが、13年までに実施される総選挙で新たなカギを握る有権者層になるとの指摘もある。
ネタニヤフ首相は7月下旬、約2年間で安価な住宅5万戸を新たに供給する計画を発表。8月上旬には、学者や官僚らで構成する専門委員会を設置。委員会には今月半ばまでに必要な経済改革案を報告するよう指示するなど対応を急いでいる。
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毎日新聞 2011年9月5日 11時20分(最終更新 9月5日 13時35分)
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