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カダフィ大佐が取るべき戦略
リビアのカダフィ大佐が隣国へ受入の要請の電話をかけたら、その国の大統領は拒否の姿勢を示すために電話そのものにでなかったと言う。カダフィ大佐の家族はすでに何人かが隣国へ脱出済みであり、カダフィ大佐の受け入れ拒否は明らかに欧米資本主義国に対する恭順の意思を示すためのものだろう。
カダフィ大佐の次男の拘束というニュースがかって流れたが事実ではなかった。今回の隣国からのニュースもそういった面があるのかもしれない。
僕は、カダフィ大佐が今取るべき戦略は地下にもぐることだと思う。もちろんこれも一長一短がある。狙いは、反カダフィ派の分裂を誘うことだ。基本的にカダフィ大佐はリビアの石油収入をリビア国民のために使ってきた。反カダフィ派の連合体「国民評議会」は、石油収入をリビア国民のために使えるかと言ったら、かなり難しいだろう。もともと、彼らは自分たちの富を増やそうとして武器を取ったのだ。自分たちで分配した時、以前よりも少なくなったら納得がいかない。ましてや、欧米資本が利益を吸い上げるのだから、彼らの取り分は以前よりも減るのは目に見えている。だから、「国民評議会」が分裂するのを待てばいい。まあ、数か月もすれば確実にぼろが出てくる。つまり、戦いが長引けば彼らは仲間割れをしていく。カダフィ大佐は地下にもぐることだ。そして、自分の政治がいかに一般民衆のためのものだったかを反カダフィ派の連合体「国民評議会」の人間たちに思い起こさせることだ。そこから新たな道が開けていく。
ただ、これによって、ある意味、より多くの犠牲者を出すことになるのは確実だ。欧米資本は更なる内戦を起こすように誘導するだろう。カダフィ派を装って爆破テロなどをやるはずだ。現在のカダフィ大佐派対反カダフィ大佐派というある意味分かり易い戦いの構図から、イラクやアフガニスタンで行われているゲリラ対政府軍という、実態がはっきりしない、そして市民層がどんどんと犠牲になる戦争が始まることがほぼ確実だからだ。
しかし、たとえそうであっても、僕はカダフィ大佐に地下に潜るべきだと言いたい。なぜなら、今カダフィ大佐が投降しても、ほぼまともな裁判など望めず、リビアの国民がまともな判断などするはずがないからだ。却って欧米資本層のいいようにストーリーを作られて、結果的にカダフィ大佐もそしてリビアの一般国民も更なる犠牲となって行くはずだからだ。
リビア国民の中から、欧米資本に踊らされたと言うことに気が付いて、自ら戦闘を止める動きが出るまで、犠牲者を出し続ける以外、すでに道は残っていないはずだ。
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<683>>
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