http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/864.html
Tweet |
http://japanese.ruvr.ru/2011/08/28/55290633.html
アラブ連盟は、カダフィ政権に対し蜂起したリビアの暫定国民評議会を承認した。一方アフリカ連合は、リビア国内で軍事行動が続き、カダフィ大佐支持派も又反政府派の代表も含めた政府が作られないうちは、評議会を承認しないとしている。
この一週間で、150を越える国々のリビア大使館でカダフィ大佐が指導するリビア、つまりジャマヒリアの緑の旗が下ろされ、新しい三色旗が翻った。 しかし、新政権を承認したのは、今のところ50カ国を越えていない。 ここ数日で、バーレーン、イラク、モロッコ、ナイジェリア、スーダンといった国々が暫定国民評議会をリビアの新しい政府として承認した。
先日メドヴェージェフ大統領は、蜂起勢力を合法的な政府として認める用意があると述べる一方で「そのためには、国をひとつにまとめる能力を示さなくてはならない」と指摘、さらに「ロシアが、カダフィ大佐の退陣・国内での停戦・政治勢力間の交渉開始に関心を持っている事」を確認し、次のように続けた―
「我々は、国連安全保障理事会の二つの重要な決議、1970年のものと1973年のものを無条件で遂行すべきだという立場に立っている。 リビアの地でそれが遂行されて初めて、平和がやってくる。これが第一点だ。
第二点目として我々は、リビア人自身が、自分達の間で合意するようであって欲しいと願っている。もし蜂起軍側に、十分な精神的な力があり、新たな民主的基盤に立って国をまとめる可能性があるならば、我々は彼らとしかるべき関係を確立する問題についても検討するだろう。 しかし現在、リビア国内には二つの権力が存在する。 蜂起軍側は、首都トリポリ攻撃においては勝利を収めたが、カダフィ大佐と彼に忠実な勢力は、国内に影響力を保っているし、軍事的な潜在力もある。」
続いて、ロシアの東洋学者ユーリイ・ズィーニン氏の意見を御紹介したい―
「今のところリビアは、ますます確実に又深く、混沌した無政府状態に入りつつある。逆の方向、つまり近い将来、和解や安定の方向に向かうきっかけが生じる気配は、見えてこない。 反政府勢力には、政治的な真空状態を埋める力量はない。 事実上、リビア国内は無政府状態で、街頭には警察官の姿はなく、首都トリポリでは略奪・強奪などの暴力行為が続いている。
私が心配しているのは、リビアがイラクのようなカオスの中にはまってしまう事だ。蜂起軍を構成している部隊は、パルチザン的気質や自分達の出身地第一主義の精神に貫かれており、そうした事から、暫定国民評議会の多くのリーダー達は、お互い1つのテーブルにつく事ができない。評議会の議長が、もし近く、そうした状況が変わらないのであれば、自分は辞任すると警告したのも決して偶然ではない。 この事は、リビアの将来に対する大きな懸念材料となっている。 様々な資料を総合すると、これまでに内戦で2千から5千人が犠牲になった。 そして流血の惨事は、今も続いている。」
又この一週間の間に明らかになった信頼すべき情報によれば、首都トリポリ攻撃の準備と実施には直接外国勢力が関与していた。 BBCの放送の中で、英国の軍事専門家ロバート・フォクス氏は「米英仏軍支援のもとカタールとアラブ首長国連邦の特務部隊が、トリポリ攻撃を行った事」を認めた。 これは、カダフィ大佐の長男、ムハムメド氏の言葉が証明確認している。彼は「トリポリ攻撃の地上戦には、外国人雇い兵とNATO軍部隊が加わっていた」と証言している。 これに先立ちカダフィ大佐も「蜂起軍勢力の側では、イラクやエジプト出身の傭兵が戦っており、彼らのうち一部を捕虜にした」と述べていた。
一方米英仏三カ国は、カダフィ体制が所有している資金や金、武器が国外に流出するのを妨げるよう、リビアの隣国に対してますます執拗に、国境地域の監督を強化するよう求めている。 西側は、なかでもリビアが所有していた毒物が、国際テロ組織「アルカイダ」の手に渡る事を危惧している。 なお様々な情報によれば、現在カダフィ大佐に反対して闘っている蜂起勢力の半分以上が、「アルカイダ」のメンバーだという見方も存在している。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。