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http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&t=6&k=2&m=255502
今ロンドンで起こってる暴動は、虐げられた人達がやってんじゃない。ギャングやyobの犯行で、手当り次第の略奪に破壊。
虐げられた貧民層の反発エネルギーが臨界点に達したとか、思想的な改革を求めるデモではまったくない。昔から繰り返される若者たちの無軌道な暴走である。ただ、TwitterやFacebookを通じて集まったネット世代の特徴なのか、拡散するばかりで収束していかない。
事件の発端は、ロンドン北部トットナムで4日、銃器犯罪の捜査中、警官が犯罪に関わると見られる黒人男性に発砲し射殺した事件だった。警官も1人負傷した。麻薬取引も関連していたらしい。そう聞けば、よくある事件にも思えるのだが、その後、この事件を人種偏見と見て抗議する集会もあった。それも特段に珍しいことでもない。そして?
今朝の朝日新聞社説「英国の騒乱―なぜ暴力が横行したか」(参照)は、「騒乱のきっかけは、ロンドンで銃器犯罪を捜査中の警官による黒人男性への発砲事件だ。これを人種偏見と抗議する集会から暴動に発展した」とさらりと書いている。だが、その集会から暴動に発展した理由は不明である。事件がきっかけではあるかもしれないが、発展というなら、その暴動に抗議の主張が含まれているだろう。だが、それはない。
「逮捕者は700人を超えた。ツイッターやフェイスブックで暴動への参加を呼びかけた少年がいた。覆面姿で略奪に及んだ犯罪者もいた。真相解明を急いで欲しいが、移民や人種、貧困といった特定の要因が原因だとは言い切りにくい。」
今回のロンドン暴動は、「移民や人種、貧困といった特定の要因が原因だとは言い切りにくい」というのは、表面的にはそうであろう。
「浮かび上がってくるのは、社会の恩恵を感じることがなく、やり場のない不満や怒りを心にたぎらせる若者の存在だ。」
修辞である。
「社会の恩恵」の有無といった社会学的な対象をするりと、「社会の恩恵を感じること」という曖昧な主観に置き換えている。若者の心に同情して見せるのだが、結局は朝日新聞の主観でしかない。
同社説には含まれていないが、今回の暴動ではブラックベリーといったスマートフォンによる匿名の暴徒集結が重要な機能をしていた。若者の憤懣と最新の通信機器による活動という点から見ると、いわゆる「アラブの春」と酷似しており、そうしてみると逆に、「アラブの春」と呼ばれていた現象も暴徒が本質ではなかったかとも思えてくる。
どういうことなのか。いわゆるリベラルな論調に押し込みたいという欲望が先行すると、英国社会の格差解消や差別解消が十分ではないのだという枠組みで語りたくなるということなのだろう。
ところが、今回の暴徒たちがスマートフォンを駆使できたように、食うに困る貧困ではない。職がないというのは大きな問題ではあるが、職の配分を均質にするには、基本的に異文化を社会に融合することが前提になる(同化せよというのではない)。
それがうまくいってはいない。かくして、そもそもそれが必要となる社会に舵を切った英国ならではの問題でもあるとようやく言える。
逆説的なのだが、オスロ事件の容疑者が賛美したように、日本のように異文化を社会に融合するニーズをそもそも少なくしている国家では、問題化しづらい。
それでも異文化の協調を求め、若者に職を与える社会にすべきだというのは理念としては正論ではある。が、問題が深刻化する現実も他方には存在するだろう。そうした緊張がときに破局をもたらすという点では、2005年のパリ郊外暴動に類似した事件であると言える。 (抜粋)
〆)イデオロギーの終焉・・「差別貧困」という、社会科学の修辞では捕捉しきれない暴動であと云われる。日本でも「死刑になりたい願望」の無差別殺傷事件が起きている。
ベルリンの壁が崩れ・・東西冷戦が終結した世界は、市場経済至上の世界政府=グローバリズムに舵を切って四半世紀が経った。
イデオロギー至上/東西冷戦に封殺されていた・・ネーションカルチャー vs キリスト教近代主義という南北の文化の呪縛を・・文明の鬼子たちが叫びはじめたのか?
そこには、異文化を社会に融合できない市場経済=グローバリズムの暗渠がある。
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