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http://japanese.ruvr.ru/2011/08/03/54139913.html
ロシア外務省中東北アフリカ局のセルゲイ・ヴェルシニン局長は声明を発表し、国連安保理によるシリアに関する決定はリビアの二の舞を招くものであってはならず、バシャル・アサド政権に対する制裁措置は、国内の和解にはつながらないとの見解を示した。
国連安全保障理事会によるシリア問題の協議は現在ニューヨークで開かれている。フランスなどはシリア政府に対する制裁措置を求めている。それというのも、シリアの都市ハマでは、政府軍と反対派との衝突で120名以上が犠牲となったからだ。
ロシアは決してシリア軍の行動を正当化することはしないが、バシャル・アサド政権が国内の反対派に対して繰り返し対話のテーブルにつくよう求めていたのも事実であり、それに対して反対派は交渉を拒否していた。
ロシア政府の立場は一貫しており、民間人に対しても政府側に対しても決して暴力を使用してはいけないということにある。
ロシアのミハイル・マルゲロフ・アフリカ担当大統領特別代表は、対リビア決議のような決定がシリアに対しても適応される危険性に触れ、リビアの場合は上空の飛行禁止空域の設定が結局は大規模な地上作戦につながったことを指摘している。
NATO(北大西洋条約機構)では当面、シリアへの軍事介入の可能性はないと考えられている。ラスムセンNATO事務総長は、リビアの場合には国連の承認や周辺国の支援があったものの、今回のシリアの場合においてはそのような条件が整っていないと指摘している。しかしイギリスのウィリアム・ヘイグ外相は、シリア政府に対する追加的な制裁が不可欠だ、とも述べており、本音をのぞかせる発言となった。
地政学問題アカデミーのウラジーミル・アノヒン副総裁は、次のように指摘している。
―NATOがリビア問題に関する国連安保理の決議をいかに利用したかということから考えれば、シリアに対するいかなる決議も同じように利用されることになるでしょう。ですから現在の状況でできることは、国連安保理による対シリア決議をいかなるものであっても採択させないことです。こういった考えはなにもロシアだけが抱いているものではないと思います。
確かにシリアでの改革には手遅れが目立ってはいるものの、反対派の要求にしたがって、非常事態宣言が解除されたほか、複数政党の存在が許されるようになり、今年末には選挙が行われることとなっている。
リビアの例からも分かるとおり、戦争と比べれば、まだ遅れた改革のほうがましであることは明らかだ。
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