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ノルウェー・ウトヤ(Utoeya)島の上空ヘリから撮影した、銃を手に持ち、複数の遺体が横たわるそばを歩く銃乱射犯とみられる男(一部画像処理、2011年7月22日撮影)。(c)AFP/SCANPIX NORWAY/Marius Arnesen
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2815460/7548424
【7月24日 AFP】22日にノルウェーのウトヤ(Utoeya)島のサマーキャンプを襲った銃乱射事件。生存者たちによると、犯人は2時間以上にわたり、恐怖におののく若者らを追い回した。
最初の銃声は現地時間午後5時ごろに鳴り響いた。ウトヤ島には当時、ノルウェーのイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)首相の労働党青年部が企画したサマーキャンプに参加する10代と20代を中心に、およそ600人が滞在していた。
「後ろから銃声が聞こえた」と、生存者の女性、カムジーさん(23)はブログにつづった。「みんな、『いったい誰がふざけてるのかしら』と思っていた。私も何かのジョークだと確信してた」。カムジーさんは事件後、対岸まで泳いで渡って生還した。
警察官姿で、銃を持った背の高い金髪の男は、キャンプ参加者らを守るために来たと言いながら皆を集合させたという。参加者たちはちょうど、同日に首都オスロ(Oslo)の政府庁舎付近で起きた爆発について知らせをうけたばかりだった。
銃を持った男は、「こちらへおいで。大事なお知らせがある。こちらへおいで。怖がることはないよ」と呼びかけてから、銃を乱射したという。生存者の15歳の少女がノルウェー通信(NTB)に語った。
銃撃犯から数歩しか離れていない至近距離の岩の陰にいた少女は、犯人の息づかいまでが聞こえたという。「人びとがあらゆる方向に逃げ回ってた。男は撃って、撃ちまくった」
左肩を撃たれた男性(21)は病院で、豪ABCテレビに対し、現場はまるで「ナチスの映画」のようだったと語った。
「みんなのことを撃ち始めたので、僕は横になって死んだふりをした。2メートルも離れていないところに立っていた。あの男の息が聞こえてきたし、銃が熱くなっているのも分かった。彼は1人1人、生きているかどうか蹴って確かめたり、銃を撃ったりしていた」
また、カムジーさんは、友人たちと走って逃げた様子をブログで語った。
「私たちはとにかく走り続けた。銃撃犯が、警官の格好をしているとわかって絶望した。だって、それなら誰を信じればいいの?もし警察を呼んだとして、それでやって来た人たちが、本当に私たちを『救助する』ために来たのかどうかわかる?」
「でも、警察を呼んだ。到着するのにすごく時間がかかったけど」
警察の特殊部隊がようやく同島にヘリで到着したのは午後7時を少し回ったころだった。警察は容疑者を拘束したが、死者は85人に上った。地元メディアによると、容疑者の名前は、アンネシュ・ベーリング・ブレイビク(Anders Behring Breivik)容疑者(32)。
カムジーさんはこう語る。「涙も出てこない。きょう死にかけたことを、いまも信じられない」
「死ぬべき人なんて、私たちの中には誰もいない。たぶんこのブログを書いてる理由の1つはそのこと。私たちはみんな普通の若者よ。政治に参加して、世界をより良い場所にしたいと思ってる」
(c)AFP
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