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<英盗聴問題>警視総監が辞任…大衆紙との関係で批判
【ロンドン笠原敏彦】廃刊した英日曜大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」の電話盗聴事件をめぐり、贈収賄疑惑など警察とワールド紙の不透明な関係が問題となる中、ロンドン警視庁のポール・スティーブンソン警視総監が17日、辞任した。逮捕されたワールド紙元副編集長との個人的な関係について報じられ、「臆測」だと否定した上で、捜査を最優先するための辞任だと説明している。また、ジョン・エーツ警視監も18日、辞任した。
警視庁が、14日に逮捕されたワールド紙のニール・ウォリス元副編集長を09年の辞職後に1年間、広報担当のコンサルタントとして雇っていたことが発覚。スティーブンソン氏には雇用したことへの批判のほか、ウォリス元副編集長が関係するスパへの宿泊で便宜を受けた可能性が報じられていた。
事件では警察絡みのスキャンダルも拡大し「警察への信頼の喪失」(クレッグ副首相)も指摘されている。ワールド紙側が警察当局者に現金を渡し、英王室の電話番号リストなどの情報提供を受けていた疑惑のほか、警視庁の捜査が不十分だったとの批判も強い。一連の事件では、07年に王室関係者の電話盗聴でワールド紙の記者ら2人が実刑判決を受けた。
その後、より広範な盗聴疑惑が報じられたが、警視庁は09年に「新たな証拠はない」と捜査を再開せず、今年1月に再捜査に乗り出した経緯がある。
◇元編集長を逮捕…マードック氏の側近
一方、英警察当局は17日、ワールド紙のレベッカ・ブルックス元編集長(43)を盗聴の共謀と警察への贈賄容疑で逮捕した。ブルックス元編集長はワールド紙を傘下に置いていたメディア王マードック氏の側近。
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