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毎日新聞 より
http://mainichi.jp/select/world/news/20110713k0000e030044000c.html
中国:成長率9.5% 金融引き締めでやや減速 4〜6月
【北京・成沢健一】中国国家統計局は13日、
今年4〜6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率が前年同期比で9.5%だったと発表した。
前期(11年1〜3月、9.7%)を0.2ポイント下回り、
金融引き締めなどで景気に減速感が出ていることを示した。
一方、消費者物価指数(CPI)の上昇率は北京五輪前の08年6月以来、3年ぶりの高水準となっている。
中国は世界的な金融危機の影響からいち早く脱し、日本を抜いて世界第2位の経済大国に躍り出たが、
成長維持とインフレ抑制の両立という難しい経済政策運営を迫られている。
上半期(1〜6月)の実質成長率は9.6%だった。
足元で減速感は出ているものの、世界銀行が年間成長率を9.3%と予測するなど、通年では中国政府の目標の8%を上回る公算が大きい。
ただ、中国税関総署が10日に発表した6月の貿易統計では、
輸入額の増加率が19.3%と前月(28.4%)を大きく下回り、
金融引き締めで内需の勢いが弱まっているとの見方を裏づけた。
東日本大震災の打撃を受けた日本や信用不安を抱える欧州、景気回復の遅れが目立つ米国など国外の経済情勢も不確定要因が増すなか、輸出や鉱工業生産の伸びも鈍化している。
一方で、物価の上昇は歯止めがかかっていない。
統計局が9日に発表した6月のCPI上昇率は前年同月比6.4%で、
前月の5・5%を大きく上回った。
CPI上昇率は上半期でも5.4%と、
政府の通年目標の4%以内に抑制することは困難な情勢だ。
特に6月は、
食品価格が14.4%上昇、
中でも豚肉は57.1%と高騰しており、国民の生活を直撃している。
中国人民銀行(中央銀行)は昨年10月以降、
5回にわたって利上げを実施するなどインフレ抑制に躍起。
しかし、1年物定期預金金利は現在3.5%で、
CPI上昇率を下回る実質的な「マイナス金利」の状態が続くなど、
インフレ抑制は容易ではない。
物価上昇が続けば国民の不満が拡大し、社会の不安定化につながりかねないだけに、中国政府には今後も成長維持との両立を図る厳しい政策運営が迫られる。
温家宝首相は11日までに開いた地方政府や企業の幹部らとの意見交換の場で
「物価の上昇幅を引き下げるとともに、経済成長に大きな変動をもたらさないようにしなければならない」
と強調している。
毎日新聞 2011年7月13日 11時28分(最終更新 7月13日 12時19分)
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【私のコメント】
改革開放政策以前(1970年代)の人民元は、1ドル=約1.5元だった。
それが1980年代以降、改革開放政策が始まると、人民元はどんどん切り下げられて、現在のレートは、1ドル=約6.5元である。
最安値は1994年の1ドル=8.8元である。
現在多少切り上げられたとはいうものの、それでも人民元はいまだ不当に安い。
中国はこの自国通貨の安さを武器に輸出を伸ばし経済成長を続けてきた。
本格的な人民元安の始まりは、1990年代からである。
これは中国が急速な経済成長をはじめた時期と重なる。
この中国人民元の不当な安さは、日本の100円ショップに中国製品がずらりと並んでいるのを見ても明らかである。
中国の人民元はここ30年間でドルに対して約5分の1に値下がりしている。(なぜこんな人民元安が国際的に許容されたのかは分からない。)
しかもドルもここ30年間で約3分の1に値下がりしている。
日本にとってはドルが値下がりした上に、さらにそのドル安以上の人民元安に見舞われたのである。
現在、元/円レートは1元=約12円である。
人民元の実質価値はこの3倍はある。
つまり1元=30円前後が妥当な線である。
自国通貨を不当に安く設定するとインフレに見舞われる。
そこに物価の調整機能が働くからだ。為替相場がそれを許さないのだ。
人民元は本当はもっと切り上げられるべきなのだが、それができないとなれば、国内物価で調整するしかない。当然中国の物価は上昇する。
このような物価の調整機能が働く。
いわば人民元安と引き替えに中国の物価は高騰するのである。
輸出品価格=国内物価×為替レート、である。
為替レートが安く設定されている場合には、国内物価は高くならざるをえない。
中国当局はいま金利を上げることによって物価を抑えようとしているが、金利が上がればその通貨は人気が出て価値が上がる。
つまり人民元の高騰に結びつく。
しかし中国は変動相場制を取っていない。中国の人民元は、市場価値にあわせて変動しない。
このいびつさが、その矛盾を中国の国内経済に向かわせる。
中国のインフレはこのまま行けば止まらないであろう。
人民元が安く設定されて固定されているかぎり、国内物価は上昇する。
ここ数日の円高で、人民元もドルに連動して下がっている。
ばらまかれたドルが下がるのはまだしも理解できるが、不当に安く設定されている人民元までもが下がることは、理解できない。
国際金融のカラクリはこんなところにもある。
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