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http://blog.goo.ne.jp/akiko_019/e/63d30895649b5cb0f96da2d75b866535
毎日新聞 より
http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20110517k0000m070152000c.html
余録:IMFトップの犯罪容疑
世界各国の国民性をからかう小話の定番に「無人島ジョーク」がある。
たとえば男2人と美女1人が無人島にたどり着けばどうなるか。
それがスペイン人なら男2人が決闘し、勝者が女に求婚する
▲アメリカ人なら女が1人の男と結婚し、すぐ離婚して別の男と再婚する。
ドイツ人は1組の男女が結婚して、残りの男が戸籍係になる。
フランス人なら男女1組は結婚し、もう1人の男は女と不倫をする。
日本人はどちらの男も本社に電話してどうするか指示を仰ぐ
▲むろん国民性への偏見や決めつけにもとづく小話だけに、好色扱いされたフランス人の中でも謹厳な人はおもしろくなかろう。
だがそんな謹厳なフランス人なら情けなくて天を仰ぐだろう国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事の性的暴行容疑での逮捕だ
▲容疑は宿泊先のホテルで女性従業員を強姦(ごうかん)しようとしてケガをさせたというものだ。
当人は無実を主張するが、何しろ欧州の財政危機や国際金融危機の収拾においてIMFの陣頭に立ってきたその人である。
当面のIMFの対応に空白を生みかねないスキャンダルだ
▲さらに大きな政治的波紋が起きたのがフランス政界である。
というのもストロスカーン専務理事は来春のフランス大統領選で再選をめざす現職のサルコジ大統領に勝てる野党・社会党の最有力候補と目されていたのだ。
野党からは事件は謀略という見方まで出ている
▲政治家の私生活の行状に寛容といわれるフランス人だ。
だがことは無人島の不倫ではなく、全世界の注視を浴びる国家的要人の性犯罪容疑である。
真相解明までは謹厳ならざる人々も落ち着かない。
毎日新聞 2011年5月17日 0時02分
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毎日新聞 より
http://mainichi.jp/select/world/news/20110516dde007030005000c.html
IMF専務理事逮捕:仏大統領選の本命失墜 サルコジ氏に追い風
【パリ福原直樹】12年春のフランス大統領選挙で最大野党・社会党の有力候補と目されていた国際通貨基金(IMF)のドミニク・ストロスカーン専務理事(62)が性的暴行などの容疑で米国で逮捕された事件を受け、仏政界が揺れている。
再選を目指す保守系現職のサルコジ大統領(56)に勝つ可能性が最も高い野党候補だったためだ。
社会党は1年後に控えた大統領選を前に痛手を受け、事件は右派への追い風となるとみられている。
仏左派紙リベラシオンの「次期大統領にふさわしい人物」の最新世論調査では、
ストロスカーン専務理事が45%の支持を得て、
社会党のオブリ第1書記(29%)や
サルコジ大統領(23%)を引き離して首位を走っていた。
専務理事は「IMFトップとして世界財政危機の克服に貢献した」との評価があり、保守層にも「経済がわかる大統領」への期待が広がっていた。
だが、事件が右派に有利に動くのは間違いなく、
サルコジ大統領の支持母体である保守政党「国民運動連合」の幹部は15日、毎日新聞の取材に、
ストロスカーン専務理事について「大統領候補の資格を失った」と指弾した。
支持率を伸ばす極右政党「国民戦線」のルペン党首の陣営も同様の意見だ。
フランスでは諸外国に比べ、政治家の私生活を巡るスキャンダルについて世論は比較的寛容だが、
社会党が大統領選候補者を選ぶ予備選の立候補届け出を夏に控えた時期の逮捕だけに、影響は大きい。
オブリ第1書記は「青天のへきれき」と困惑を隠せず、社会党の結束強化を訴えている。
一方、政治的な「謀略」の可能性を取りざたする声も出始めた。
ストロスカーン専務理事については最近、
▽高級車・ポルシェに乗る姿が目撃された
▽高級仕立ての紳士服を着ている−−
などの報道が相次ぎ、仏政界の一部から「生活態度が社会党の候補にふさわしくない」との批判が出ていた。
ランクール協力担当相は15日、
「ポルシェなどの批判が出始めたさなかに事件が起きており、謀略の可能性も排除できない」と発言、
社会党からも同調する意見が出た。
ミッテラン元大統領(社会党)の特別補佐官だったジャック・アタリ氏はストロスカーン専務理事の出馬が不可能になった公算が大きいとしながらも、
「謀略が発覚すれば話は別だ」と指摘している。
毎日新聞 2011年5月16日 東京夕刊
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毎日新聞 より
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110516k0000m020140000c.html
IMFトップ逮捕:ギリシャ危機、空白懸念 EU対応苦慮
【ワシントン斉藤信宏、パリ福原直樹】国際通貨基金(IMF)トップである専務理事、ストロスカーン容疑者の逮捕は、IMFの政策決定に空白を生み、世界経済にも悪影響を及ぼす懸念がある。
特に、財政危機に直面する国を抱え、対応に追われる欧州連合(EU)にとっては、大きな支柱を失うことになり、今後、対応に苦慮することになりそうだ。
専務理事は、15日にはドイツのメルケル首相と会談、さらに16日以降、EU財務相会合の会場で各国の経済閣僚とギリシャへの追加支援策について協議する予定だった。
支援策にはIMFの信用力が不可欠と見られているだけに、専務理事の不在は支援の行方にも大きな影響を与えそうだ。
専務理事は、昨年5月にギリシャの金融危機が表面化すると、ほぼ独断に近い形でEU・IMF合同の救済スキームをまとめあげた。
そのスピードと手腕を高く評価する声が上がったが、
逆にIMF内部では、加盟各国への根回しをしないまま出身地、欧州の救済策をまとめたことに、新興・途上国を中心に不満の声も出ていた。
「次の専務理事は欧州からは選出されないのではないか」(IMF幹部)
との指摘もあり、専務理事の逮捕が辞任につながれば、後任人事も難航必至だ。
一方、事件が来年のフランス大統領選挙に大きな影響を与えるのも必至だ。
最近の仏の世論調査で専務理事は、最大野党・社会党の候補として、サルコジ大統領を含む他の政治家を大きくリード。
だが、今回の問題で仏では「もはや出馬は不可能」との批判が出始めており、今後、大統領選の構図が大きく変わる可能性が高い。
毎日新聞 2011年5月15日 23時29分
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【私のコメント】
>EU・IMF合同の救済スキーム
>IMF内部では、加盟各国への根回しをしないまま出身地、欧州の救済策をまとめたことに、新興・途上国を中心に不満の声も出ていた。
新興国・途上国がこのような陰謀を仕掛けたとは思えないが、
IMFはもともとアメリカの仕立て上げたスキームだから、そのIMFがストロスカーン氏によって急速にEU寄りになったことに対して、アメリカが何かを仕掛けた可能性は十分ある。
IMFはヨーロッパのためにあるのではなく、アメリカのためにある、そういうメッセージが込められている。
世の中に国際機関などという中立的なものは実は存在せず、あるのは各国同士の主導権争いである。
その主導権争いが、アメリカとヨーロッパの間で表面化したものだろう。
人気を失いつつあるフランスのサルコジがアメリカと取引した可能性もある。
私はこの事件の裏には通貨安競争があると思う。
ドルはユーロに対しては必ずしも安くなっていない。
アメリカは日本の円に対してドルを安くしたように、ユーロに対してももっとドルを安くしたいのだろう。
そうはさせまいとするストロスカーン氏をIMFから追放したいのだろうし、彼がフランス大統領になってヨーロッパ全体がドル安傾向に歯止めをかける方向に向かうのをストップさせたいのだろう。
通貨と金融には陰謀がつきものだ。
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