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【カイロ=押野真也】民衆蜂起に揺れるリビアで、政権側と反体制派との対決姿勢が再び強まっている。政権側は和平交渉を検討する一方、近隣のアフリカ諸国から新たに雇い兵800人を確保し、硬軟両様の構えだ。反体制側も政権側との交渉を拒否し、兵力の組織化を進めている。双方とも強硬な姿勢を崩しておらず、戦局がさらに泥沼化する可能性もある。
リビアでは政権側と反体制派が2月下旬から断続的に衝突。3月に入り反体制派が東部を中心に掌握地域を増やしている。だが、最近は政府側が再び空爆を実施して巻き返しており、対立が再び先鋭化している。
3日のアフリカ発の報道によると、カダフィ政権は近隣のニジェールやマリなどで新規の雇い兵を募り、遊牧民族などを中心に約800人を確保した。生活に苦しむ低所得層の若者が多数参加しており、今後、リビアで反体制派の鎮圧作戦に投入される可能性が高いという。
カダフィ政権は2月中旬以降に同国で発生したデモの鎮圧作戦に多数のアフリカ系雇い兵を投入。雇い兵がデモ隊に向けて無差別に発砲したことで「カネで雇った外国人を使って自国民を虐殺している」との批判が内外から噴出した。鎮圧作戦に雇い兵が再び加われば、カダフィ政権に対する批判が一段と高まる可能性がある。
反体制派も強硬な姿勢を崩していない。カダフィ大佐はベネズエラのチャベス大統領が仲介する和平交渉案を受諾する姿勢を示したが、反体制派勢力の連合組織である「国民評議会」代表に就任予定のアブドルジャリル前司法書記(法相)はこれを拒否した。
3日夜には同氏の側近がロイター通信に対し、「カダフィ氏が退陣すること以外、政権側と交渉する内容はない」と、交渉を拒否する姿勢を改めて示した。政府軍から離反した兵士を中心とする志願兵を反体制派として組織化していることにも言及し「今後数日で(首都がある)西部への展開も準備できる」と強調した。
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