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【ドバイ=松尾博文】最高指導者カダフィ大佐への蜂起が広がるリビアで反体制派が首都トリポリ以外の大半の都市を掌握、政権崩壊後の受け皿作りを探る動きも始まった。ただ、首都決戦に備えるカダフィ大佐は親衛部隊を配置し守りを固める。欧米諸国と接触する動きと欧米への警戒論が内在する反体制派は政権打倒の決め手を欠いており、攻防は長引く可能性もある。
トリポリでは28日、小規模な抗議デモに治安部隊が威嚇発砲し解散を促した。市内では武装した政権支持者が各所に検問所を設け、多くの市民が外出を控えている。政権は市民の懐柔を目的に1家族500ディナール(約3万3千円)の現金給付を約束したが、多くの商店が休業しており市民生活に影響が出始めている。
カダフィ大佐がこもっているとみられる軍事司令部を兼ねた居住区では、息子の1人が指揮する精鋭部隊がミサイル攻撃にも耐える要塞を守っている。政権側が首都周辺のザウィヤやミスラタなどの都市奪還を狙う一方、武力に劣る反体制派も攻めあぐねている。
こうした中、クリントン米国務長官は「反体制派にあらゆる支援を提供する」と述べ、具体的に接触を始めていることを明らかにした。反体制派の一部も米欧当局者からの接触を認めた。米欧諸国は反体制派支援を通じて政権打倒に弾みがつくことを期待。政権崩壊後の権力空白による一段の不安定化や原油市場の混乱を回避したいとの思惑もあるとみられる。
反体制派には欧米などの影響力拡大には強い警戒感もある。ベンガジで「国民評議会」を結成した反体制派の代表は27日の記者会見で、「外国の介入を強く反対する。リビアは民衆が解放する」と強調した。反体制派の足並みがそろわない中で欧米の行動が新たな反発を招く可能性もある。
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