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慶祝!! エジプト民主化革命
ムバラク辞任の報に歓喜の声をあげるエジプト市民
◆2月12日
エジプトに民主化革命が起き、その第1段階が成功した。
このブログの2月1日号で以下のように記した。
「エジプト大統領の二人の息子家族らが、金や外貨を持ってロンドンに脱出し、サウジアラビアは自国に矛先が回る事を避けるためか、ムバラク大統領の緊急時の避難地になることを拒否したようだ。反面イスラエルが亡命を受け入れると言っている。
事態がここまでくると、やはりムバラクは腹を固めざるを得ないであろう。既に軍は無防備のデモ隊には武器を使用しないと言明しているというから、デモ隊のムバラク退陣要求の声はおさまることはないだろう。
となれば、時間の経過と共に事態はますます悲惨な状況に追い込まれ、その責任からもムバラクは退陣せざるを得ないはずだ。その際、ムバラク自身の身の振り方がどうなるか、という問題がある。彼が早期に退陣を表明し、引退表明した場合、エジプトに留まれば、後から間違いなく起きる裁判で有罪判決となり、老後を刑務所ですごす羽目になるだろう。それを避けるためには他国へ亡命せざるを得ないのだが、受け入れ国が絞られる」
今、粘りに粘ったムバラクもとうとう音を上げて、大統領辞任となった。これは本当の真の革命である。既に1月28日号で記したように、「CIA主導の偽の『民主革命』とは違う、草莽の人々の本当の反乱である」と書いたとおりである。
このエジプト革命に対して、アメリカの姿勢を見ると、一貫してこの動きを支持してきていることが分かる。ここに実はオバマ大統領の意向が反映されている、と見るべきであろう。
オバマは確かにユダヤ勢力の支援で上院議員になり、かつ大統領にまでなった。彼の首席補佐官は、イスラエル・アメリカの二重国籍を持つ、ラーム・エマニュエルであった。オバマは「ユダヤ人コミュニティに対する親密度が恐らくは私が上院議員になれた理由だ」(2月3日号)と自覚をしていることは確かであろう。
しかし2月3日号の記事を書いたペイバック博士が考えているように、オバマもまた「ユダヤの下僕」である、と判断すべきか、と言うと、このブログではそう見ない。
オバマが大統領だからといって、即座に自分のやりたい様にやったら、ケネディの二の舞になったであろう。だから、生き延びながら、そろりそろりと事を進めていく必要があるのだ。その絶妙のバランスをオバマは取っているに過ぎない。
ウクライナやグルジアの「民主化」がCIA主導でなされたのと違い、今回のエジプトの「民主化」の革命は草莽の民衆の真の革命であり、だから決してアメリカの要請、あるいは資金で始まったものではないにもかかわらず、オバマの姿勢は一貫してこの動きを支持するものだったことを見れば、オバマが実は、このようなエジプト国民の側に立っている、ということが理解できるのだ。ムバラクがエジプトにおけるアメリカの利権の保護者であるにもかかわらず、である。
エジプト国民の願いは、パレスチナの同胞を支援することにあり、イスラエルの蛮行をエジプト国家として糾弾し、そのイスラエルのシオニスト的好戦的武断的姿勢を改善してもらう点にある。そして勿論、パレスチナ国家の「真」の独立を達成させることにある。
そしてオバマ大統領の狙いも願いもそこにある。
従って、次にできるエジプトの新政府は、今までのムバラク体制下で進められてきた「親」イスラエル姿勢の抜本的改善を進めるであろう。つまり、パレスチナ人の人権を無視するようなイスラエルの姿勢が改まらなければ、イスラエルとの外交関係を変更する、ということである。
その可能性があることを知って、オバマ大統領は始めから今回のエジプト民衆の動きを支持してきた。そしてそれは、「民主化」という大義名分があるゆえ誰も反対できないのだ。CIA主導でないから、つまりこの民主化運動ではアメリカ(ユダヤ)の傀儡政権が生まれそうにないから支持できない、とは誰も言えないのだ。アメリカやヨーロッパにいるユダヤ人たちも、悔しいけれども文句を言えないのである。
従って、今回のチュニジアやエジプトの民主化革命を論理上、支持せざるを得ないし、それを一貫して支持してきたオバマ大統領を誰も非難できないのである。
しかし、この革命が成就するために、数百人もの犠牲者が出たことを忘れてはならない。CIA主導の革命ならば、多くのヒーローやヒロインのニュースなどが世界に飛び交っていたはずなのだ。しかしこのエジプト革命では無名のヒーロー、ヒロインがその尊い命を革命の最中に落としていった。
こうして、これからの世界では、1月19日号に書いたように、
「最後の鐘がなる・・・収奪者が収奪されていく」動きがますます、進んでいくのである。
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●<エジプト>政権崩壊、ネットで連帯 新たな民衆革命の姿
「2月12日 毎日新聞」
「私たちは生まれ変わった」「エジプトは自由だ」。ムバラク大統領の辞任が発表された11日午後6時過ぎ、デモの中心であるカイロのタハリール広場では辞任情報が携帯メールでまたたく間に広がり、広場は地鳴りのような歓喜の声に包まれた。思想信条、階層も関係なく見知らぬ同士が抱き合い、喜びのあまり泣き崩れる人もいる。ネットや携帯でつながった「ゆるやかな連帯」が独裁体制を打ち倒す、新しい民衆革命の姿がそこにはあった。
イスラム教の休日である11日は同広場でも金曜礼拝があり、朝から多くの市民がつめかけた。夕日が傾いてもその数は減らない。あたりが暗くなったころ大統領の進退に関する声明が出るとのうわさが流れ、デモ参加者は携帯電話で受信したテレビニュースの映像やメールをのぞき込む。
「辞任したぞ」。スレイマン副大統領の声明発表の映像を映す携帯を幾重もの人の輪が取り囲む。「ファラオ(エジプト王、独裁者)は倒された」。「生まれて初めて自由を感じた」。人々は喜びを爆発させた。あちこちで太鼓や笛が鳴り出した。大小無数の3色の国旗がはためく。
ネットや携帯メールで辞任を自宅で知った市民も広場に駆けつける。ナイル川にかかる橋は人であふれかえった。広場入り口では若者らが「エジプト、エジプト」と声をかけ市民を迎え入れる。顔に国旗のペイントをした子供も多い。「今日を一生忘れないために家族で来た」と電器店経営、アハドさん(47)は声を弾ませる。
西洋的な最新ファッションの女性から、ニカブ(目だけ露出したかぶりもの)を着用したイスラム教を重んじる保守的な女性まで、広場に集まった人は実に多種多様だ。あちこちで若者が何か叫び出すと、中高年たちが耳を傾け笑顔で声援を送る。それをカップルや家族連れが見守る。
けが人を無償で治療した医師や看護師のボランティア、泊まり込みのデモ参加者のために食べ物を差し入れ、掃除を買って出た市民。参加者は互助会まで作り18日間の戦いを耐え抜いた。大規模な流血もなく市民の多様な連帯で成し遂げられたさわやかな政変劇を、白色をイメージし「ホワイト革命」と欧米では呼び始めている。
「エジプト人よ、胸を張ろう」「エジプトを再建しよう」。あちこちで掲げられたスローガンが明日への希望を表している。デモに毎日のように参加したカイロの金融関連会社勤務、ムハマド・モクシさん(35)は「何度も波があり、ジェットコースターのような18日間だった。でも未来を信じてよかった」と話す。その笑顔に疲れは見えない。
●ムバラク大統領失脚、イスラエルに衝撃
【2月12日 読売新聞】
イスラエルは、同国との平和条約(1979年)を順守してきたムバラク大統領の辞任に衝撃を受けている。
イスラエル政府高官は11日夜、本紙に「平和条約は両国にとって重要で、中東の安定化を保障するものだ」と述べ、今後もエジプト政府は同条約を堅持すべきだと強調した。しかし、「今後の政権がどのような性質になるのか、現時点で予測することは不可能だ」とも述べ、両国関係が極めて不安定な状況に陥ったことを認めた。
イスラエルはムバラク氏退陣で、今後、エジプトのイスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」が台頭し、条約破棄を求める世論が高まることを最も警戒している。親米穏健派の中核的存在だったムバラク氏の失脚で、中東でイランやシリアなどの反米、反イスラエル勢力が勢いを増すのは避けられず、イスラエルは安全保障政策の見直しを迫られそうだ。
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2011/02/12 (Sat) 国際政治
(新世紀人コメント)
このブログの論者のオバマ論には同意しないがエジプト革命の経過をよく捉えているので転載する。
オバマも彼の補佐官のエマニュエルも高度で複雑なな使命を与えられた人物と考えられる。
彼らはイスラエルと敵対的になることを選んだわけではない。
そして彼らは人道主義者ではないし民主主義者ではない。
米国という経済組織が中東各国という協力的衛星国を切る捨てる必要があるから切り離しただけの事である。
例えればこう言う事である。
エジプトもクウェートもヨルダンもイエメンも飛び地にある米国の州に例えてみればよい。
米国本国たとえばマサチューセッツ州とかメリーランド州とかにとって他の多くの州において財政破綻が深刻化すれば、それらを切り放さなければ成り立ち行かないところに行けば切り離すだけの事である。
中東の親米国家に対する米国の姿勢はこれであろう。元々がこれらの国々で国民の叛乱が起きたのは米国の金融破綻・経済破綻によるのである。
オバマは口先で奇麗事を言っているだけの事であり、何のロマンもありはしないのだ。
馬鹿馬鹿しい。
しかし、日本を飛び地の州に例えれば、米国は押さえつけて軍隊を駐留させて謀略工作の手を政治に日本人手下を使って加えてでも手放したくはないのである。
なぜなら金を溜め込んだ有能な労働者の群れが生産組織を整えている先進的地域だからだ。
しかしそれは密かな不法な国家主権を侵害した支配であるに過ぎない。
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