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独裁崩壊後に来るのは、自由か?より酷い独裁か?
革命は、自由への渇望と貧困への怨嗟から起こる。
強権的な独裁政権がある。民衆は不自由で貧乏だ。
自由を!パンを!と声を挙げて民衆が放棄し、独裁政権が崩壊する。
問題はその後である。
革命後に、革命前よりマシな政権ができる保障はどこにもない。
革命政権には大きく2つのタイプがある
自由を保障するが経済的には混乱した政権か、
経済統制のために自由を圧殺する政権か。
東ヨーロッパは、社会主義崩壊後、経済混乱に苦しみながらも、自由な社会に成長した。
しかし、これは世界史の典型的ケースではなく、比較的ラッキーなパターンである。
強権的独裁政権を革命で倒したものの、その後には、革命前より最悪な強権的独裁政権ができる可能性は大いにあるのだ。
ロシア。ロマノフ王朝を打倒した後に、自由主義的な政権は続かず、最終的に勝利したのは史上最悪の大量殺戮政権ボリシェビキであった。
支那大陸。大日本帝国を追い出した後に、資本主義支那は育たず、勝ったのは文化大革命で大陸を地獄に変えた毛沢東であった。
イラン。堕落はしていたが、女性参政権を認めていたパーレビ国王を追い出して、後を取ったのは、同性愛者を死刑にして、好きな音楽も聞けないようなイランを作ったイスラム原理主義政権であった。
ドイツ。帝政が崩壊し、自由なワイマール体制ができたものの、社会民主党は経済混乱に耐え切れず、登場したのはナチスであった。
日本だって、明治政府の矛盾が吹き出して、一時的には大正デモクラシーの方向へ行きかけたが、結局、昭和維新への道をたどり、神国ニッポンの狂乱の中、自由は失われ、全てを失う戦争に突入した。
エジプト大統領が政治・経済改革を約束、新内閣樹立を表明
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1485264&media_id=52
さてエジプトは、東ヨーロッパの道をたどるか? それともロシアやイランの道をたどるか?
分水嶺は、その社会に、自由を重視しない、いや逆に自由を嫌悪する思想がどれだけ蔓延しているかにかかっている。
東ヨーロッパの場合は、自由を嫌悪する社会主義思想への反発から始まったので、反自由主義的思想は弱かった。
しかし、ロシア帝国には社会主義思想が蔓延していたし、イランはイスラム原理主義が強力だった。ロシアやイランでは自由主義や資本主義の思想は弱すぎた。
エジプトはどっちなのか?自由なエジプトがやってくるのか?それともイスラム原理主義のエジプトか?
エジプトがイスラム原理主義になったら、中東情勢は一変する。
イスラエルは隣の比較的友好国を失って、敵と国境を接することになる。
最近のイスラエルは、世俗国家トルコともこじれてるし、ヨーロッパもソッポ向いているし、ますます、アメリカ以外に味方がいなくなっている。
イスラエルの手前勝手なエゴイズムも困ったもんだが、自由のないイスラム原理主義も困ったもんだ。さらにイスラエルの無茶を止めないアメリカの宗教保守も困ったもんである。
ユダヤ教、イスラム、キリスト教。
宗教という狂気が人類史上最も偉大な発明品である事は大いに認めるが、狂気はどこまでいっても狂気でしかない。
世俗の混乱した自由か、宗教の清潔な独裁か。
エジプト人の選択は、中東情勢を変える。
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