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アジアプレス 1月24日(月)14時29分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110124-00000001-asiap-int
1996年から10年にわたり「人民戦争」を展開したマオイスト(統一ネパール共産党毛沢東派)の武装組織が、1月22日、党を離れて首相が率いる特別委員会の指揮下に入った。これにより、ネパールの和平プロセスは重要な進展を見ることになる。
22日午後、ネパール政府とマオイスト軍はチタワンにある第3師団の宿営地で合同式典を開いた。
閣僚から外交官、政府治安機関のトップらが出席した式典で、マダヴ・クマール・ネパール首相とマオイストのプスパ・カマル・ダハル議長は、この日からマオイスト軍が特別委員会の指揮下に入ることが書かれた宣言書に署名をした。
19000人を超えるマオイスト軍の兵力は、2006年11月にネパール政府とマオイストのあいだで包括的和平協定が調印されて以降、全国28か所にある宿営地に滞在。国連ネパール政治ミッション(UNMIN)がマオイスト軍とネパール国軍の監視を行ってきた。今年1月15日にUNMINの任務が終了したため、ネパールの和平プロセスが危機に瀕するとする見方もあった。
しかし、マオイストを含む主要3政党は14日、特別委員会がUNMINの任務を引き継ぐことに合意。ネパール軍、武装警察隊、ネパール警察とマオイスト軍の混合メンバーからなる監視団が、マオイスト軍の宿営地で武器の監視を始めた。
4年以上宿営地内にとどまっていたマオイストの武装勢力は、ネパールの和平プロセスの象徴とみなされていた。「元ゲリラ」たちが党を離れて、首相がコーディネーターを務める特別委員会の指揮下に入ったことは、彼らがネパール政府の管轄下に入ったことを意味する。
この動きは、ネパールの和平プロセスにとって、包括的和平協定の調印、制憲議会選挙の実施に次ぐ重要なものである。
特別委員会はマオイスト軍と国軍の統合問題を決める機関として設置されたものだが、今回の動きにより、ほとんど話し合いが進んでいなかった統合問題の解決にも拍車がかかる可能性がある。
さらに、武装勢力を党から分離したことにより、現在のネパール政治のもう1つの課題である新政権樹立の問題で、マオイストが次期政権を率いる可能性もでてきた。
マオイストは制憲議会で最大数の議席をもつ第一政党だが、他の主要政党であるネパール会議派や統一共産党は、マオイストが武装勢力を解体しないかぎり、政権を率いるべきではないという主張を繰り返してきた。
しかし、マオイスト軍が特別委員会の指揮下に入ったことにより、23日、カンティプール FM放送でダハル議長は「マオイスト主導政権ができる環境が整った」とコメントしている。
<カトマンズ 小倉清子>
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