http://www.asyura2.com/10/kokusai5/msg/199.html
Tweet |
日本/米国
記事発表:2010年12月3日金曜日
最終更新:2010年12月3日金曜日
太平洋での日米合同軍事演習
RFI
2010年12月3日金曜日、日米両国は、海と空で、かつて企画されたことのなかった、最大規模の合同演習を開始した。演習の目的は、北朝鮮に更なる圧力を加えることだ。米国のヒラリー・クリントン国務長官によれば、北朝鮮はこの地域における「差し迫った脅威」となっており、長期的には世界の他の地域にも脅威となる。
RFI東京駐在記者フレデリック・シャルルの報告
400機以上の航空機、約60隻の軍艦、中でも、韓国軍部隊との合同訓練に参加したばかりの米国の空母ジョージ・ワシントンが、この日米合同演習に参加する。
この演習では、3万4000人の自衛官と1万人以上の米軍軍人が動員される。演習の一環として、イージス護衛艦などを中心に、対ミサイル防衛訓練が実施される。イージス護衛艦は、北朝鮮が日本の大都市圏に向けて発射するかもしれない、同時に飛行する数十発のミサイルを撃墜可能だ。
この演習は、四国・九州・沖縄などの島々の周辺で実施されている。沖縄は、米国が国外に持つ最大級の基地をいくつか抱えている。沖縄の基地は、中国と同様に、北朝鮮の監視にも運用されている。北朝鮮が韓国の一島を砲撃して以降、日本は警戒態勢にある。
親中国と見なされている、日本の中道左派政権は、同盟国・米国との関係から、中国に対して距離を置こうとしている。日本の官房長官は自衛隊を暴力装置と形容した。北朝鮮との危機の最中にである。日本の中道左派政権は、世論調査で最低の評価を受けている。
-----------------------------------------------
(BBC NEWS ASIA-PACIFIC)
http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-pacific-11907026
2010年12月3日最終更新05:29GMT
北朝鮮との緊張が高まる中、日米海上演習が始まる
韓国と北朝鮮の間で地域の緊張が増大する中、日米両国は過去最大の合同軍事演習を始めた。
4万4000人以上の日米の軍事要員が、日本南方の島々の沖で、演習に参加する。
40隻の自衛艦と20隻の米国軍艦も参加する。数百機の軍用機も同様だ。
この演習は、北朝鮮が韓国の島を砲撃し、4人を殺害した10日後に始まった。
韓国のオブザーバーも初めて参加する。
「差し迫った脅威」
この合同軍事演習−コードネーム、キーン・スウォード(鋭利な刀:投稿者補足)−は、日米同盟の50周年を記念して実施されている。
演習の意図は、地域の緊張が高まるこの時に、太平洋の同盟国の結束を誇示することにあると、BBC東京駐在のローランド・バークは言う。
演習は、北朝鮮が韓国の延坪(Yeonpyeong)島を砲撃し、2人の海兵隊員と2人の一般市民を殺害した事件のずっと前に計画された。
しかし、演習が始まったのは、米韓両国が合同軍事訓練を行い、黄海で軍事力を誇示したわずか数日後となった。
米国のヒラリー・クリントン国務長官は、北朝鮮は依然として、「周辺地域、特に韓国と日本とって、差し迫った脅威だ」と語った。
北朝鮮はまた、「中期的に見て、万一、崩壊することがあれば、中国への脅威となる」と、同長官は語った。
中国政府は演習を批判し、「武器を見せびらかすよりも」交渉した方がよいと語り、北朝鮮政府ともっとよく話し合うよう求めている。
北朝鮮が、11月23日に韓国の延坪島を砲撃し、少なくとも4人の韓国国民を殺害して以降、日本政府は高度な警戒態勢にある。
菅直人首相は、情報収集を密にし、緊急事態に備えるよう、閣僚に命令している。
約5万人の米軍部隊が、日本に駐留している。
日米合同演習は、12月10日まで続く予定だ。
--------------------------------------
(投稿者より)
12月3〜10日にかけて実施される、日米合同軍事演習について、フランス・RFIとイギリス・BBCのサイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦ください。
RFIの記者は、日本の国防事情には一切考慮しません。「日本軍」、「イージス駆逐艦」は国情に合わせて変えましたが、文脈の都合で、「軍艦」だけはどうしようもありませんでした。
ところで、この演習は、9月に発生した尖閣諸島をめぐる日中の対立を受けて、日本の島嶼(とうしょ)防衛も意図されていたはずですが、両方の記事とも、尖閣の"S"(または釣魚の"D")は、全く出てきません。先月の朝鮮半島での砲撃事件で、東アジアの緊張の中心は、尖閣諸島から、北緯38度にかかる境界線に移ったと、世界は見ているのでしょうか。
戦争を望む勢力は、緊張に弱い地点に狙いを定めているかも知れません。先月の日中首脳会談を評価する声は、ついぞ聞かれませんでしたが、メモを棒読みする菅首相に胡主席が呆れたとしても、これが日中二国間の火消しとなったことは確かでしょう。しかし、朝鮮半島で実際に戦乱が起きたとき、こうはいきません。
ただ、沖縄は「島嶼防衛」の意図に反応を示しています。仮定の話ですが、米軍への反感と、日本への不信感を持つ沖縄住民が、今回の演習をきっかけに、その感情がさらに強くなるとすれば、日本にとっては逆効果です。
私個人としては、演習には反対しません。しかし、知事選が先月終わったばかりです。事は慎重に進めるべきでした。
下記に、12月5日の琉球新報の社説を付しておきます。
-----------------------------------------
(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-170905-storytopic-11.html
日米共同演習 「戦争ゲーム」こそ危険だ
2010年12月5日
自衛隊と米軍による過去最大規模の日米共同統合演習「キーンソード」(Keen Sword)が始まった。
韓国軍が初めてオブザーバー参加した。今年から米韓合同軍事演習に日本がオブザーバー参加しており、一連の動きから日米韓3国の軍事協力が進んでいることを印象付ける。
共同演習の柱の一つは、ミサイル攻撃を想定した日米の大規模な弾道ミサイル対処訓練。北朝鮮の弾道ミサイルが念頭にあるのは明らかだ。
二つ目の柱は島しょ防衛。沖縄本島など南西諸島の太平洋側で海上作戦が実施される。軍事力を強化し、尖閣諸島という領土問題を抱える中国をけん制する狙いがあるのだろう。逆効果ではないか。
訓練直前の2日深夜、パトリオット・ミサイル(PAC3)を搭載した車両約60台が、嘉手納基地から普天間飛行場とキャンプ・コートニーに移動した。
生活道を使った物々しい光景だ。住民を不安に陥れながら「軍事機密」を理由に移動経路さえ知らせない。軍にとって都合が悪ければ「機密」扱いなのか。
PAC3は、射程が数百キロ程度の短距離ミサイルの迎撃に適しているとされる。超音速で飛来する長距離弾道ミサイルの迎撃は「技術的に不可能」と米専門家は指摘している。
今回のPAC3の基地間移動から、ミサイル迎撃システムは、基地を守るものであり、住民地域を守るものではないことを明白に示した。逆にいえば基地が存在するかぎり、ミサイルが飛来する危険を常に伴っているということだ。
沖縄は住民を巻き込んだ過酷な地上戦を体験した。島しょ防衛は不可能、というのが沖縄戦から導かれた教訓だ。
経済大国に成長した中国は、日本にとって重要な貿易相手国だ。
昨年11月、海上自衛隊と中国海軍は捜査・救難活動で初めて共同訓練を実施することで合意した。次官級防衛当局者会議の定例化など、防衛交流を通じ戦略的互恵関係を進めることで一致している。中国脅威論は現実と乖離(かいり)している。
AP通信は共同訓練を「戦争ゲーム(War Games)開始」という見出しで報じた。高価で鋭利な剣(キーンソード)を振り回し、騒音被害をまき散らし住民を不安に陥れ、ひいては近隣諸国を刺激する「ゲーム」は危険極まりない。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。