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破傷風菌と言ふ細菌が有ります。
破傷風の原因と成る恐ろしい細菌です。
破傷風菌は、土の中などに普通に存在しますが、この細菌(破傷風菌)を培養する事は、永い間成功しませんでした。
理由は分かりませんでした。しかし、とにかく、破傷風菌は、誰がやっても培養する事に成功しない細菌だったのです。
ところが、その破傷風菌を世界で初めて培養したのが、日本の細菌学者、北里柴三郎でした。
彼(北里柴三郎)は、ドイツに留学し、細菌学者コッホの下で細菌学の研究に携わる内に、それまで、誰も破傷風菌の培養に成功しなかった理由をつきとめ、生物学に革命を起こしたのでした。
彼(北里柴三郎)がつきとめた事は、破傷風菌は、驚くべき事に、それまで生命の存在に必須と信じられて居た酸素の存在下では生きられないと言ふ、驚天動地の事実だったのです。
即ち、それまで、生命は酸素無しには存在し得ないと信じられて居たのに、北里柴三郎は、破傷風菌は、逆に、酸素の存在下では生存出来無い事を発見し、それまで誰も破傷風菌の培養に成功しなかった理由は、誰もそれに気が付かず、酸素の無い環境下での培養を試みなかったからであった事をつきとめたのでした。
これは、まさに、生物学の革命でした。
その北里柴三郎がノーベル賞を授与されなかった事は医学史の謎です。
当時の欧米社会における東洋人の地位の反映であったと考える向きも有る様ですが、一方には、当時の日本政府が基礎科学の振興に関心が薄く、北里柴三郎のノーベル賞受賞を援護射撃しなかった事が理由の一つではなかったか?とする見方も有ります。
↓
http://www.iph.pref.hokkaido.jp/charivari/2007_01/2007_01.htm
(クリックして下さい)
同時期の日本人科学者に、長岡半太郎と言ふ大物理学者が居ます。彼は、原子の構造を土星になぞらえた「原子の土星模型」を提唱し、原子核の周りを電子が回ると言ふ今日の物理学の考え方の第一歩と成る理論を提唱した人物ですが、その長岡半太郎がノーベル物理学賞を受賞しなかったのも謎です。もしかすると、長岡半太郎の場合も、背景に、当時の日本政府の基礎科学への無関心が有ったのかも知れません。(「二番じゃ駄目なんですか?」と、当時の日本の政治家が言ったかどうかは知りませんが。)
今回のNASAの人々の発見は立派な物です。
しかし、ちょっと、自画自賛な気もします。
今回の彼ら(NASA)によるこの発見は、貴重な発見ではありますが、北里柴三郎の発見を超えるほどの「革命」でしょうか?
(或いは、エンゲルハルトのATPに関する発見を超える大発見なのでしょうか?)
北里柴三郎は、あれほどの発見をしながら、今回の彼ら(NASA)の様な自画自賛はしなかったと思ふのですが、こんな所にも、日本人とアメリカ人の違いが感じられると思ふのは、私だけでしょうか。
平成22年12月3日(金)
西岡昌紀
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■地球外生命の可能性広げる…異質の細菌発見
(読売新聞 - 12月03日 07:04)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1426782&media_id=20
地球外生命の可能性広げる…異質の細菌発見
(読売新聞 - 12月03日 07:04)
【ワシントン=山田哲朗】生命に必須と考えられていたリンの代わりに、猛毒のヒ素を利用して生きられる細菌を、米航空宇宙局(NASA)などのチームが発見し、3日付の米科学誌サイエンスで発表した。
生物学の常識を覆す成果で、宇宙には地球上の生物とはまったく異なる生命が存在する可能性も示した。
「GFAJ―1」と呼ばれるこの細菌は、米カリフォルニア州にある塩水湖のモノ湖で見つかった。湖水にはヒ素が高濃度で含まれる。
研究チームが、この細菌を研究室内で培養したところ、リンのない環境でもヒ素があると細菌が成長し続けた。細胞内のヒ素を詳しく追跡した結果、生物の体を作るうえで不可欠な遺伝子やたんぱく質などの成分が、本来のリンからヒ素へと置き換わっていた。これまで、生物には炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄の6元素が必須とされていたが、この細菌は、リンがなければ、化学的性質が近いヒ素で代用していた。
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