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アジアプレス 11月22日(月)14時20分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101122-00000000-asiap-int
21日、中部ネパールにあるゴルカ郡パルンタール村で、マオイスト(統一ネパール共産党毛沢東主義派)の第6回中央委員会拡大会議が始まった。約6000 人の党員が集まったこの会議は、マオイスト兵士の国軍編入問題など、ネパールの和平プロセスの将来にも大きく影響を与えると見られている。
今回の拡大会議では、プスパ・カマル・ダハル議長とモハン・バイデャヤ副議長、バブラム・バッタライ副議長の3人のトップ幹部がそれぞれ今後の方針案を提出しており、22日から始まる閉鎖部会で議論される。
マオイストは2006年11月にネパール政府とのあいだで包括的和平協定に調印をして、正式に武装闘争に終わりを告げたが、党の“過激派”を率いるバイデャヤ副議長はこの方針が謝りであったとし、革命を完了するために反乱を起こすべきとする方針案を出している。
一方、“現実派”を率いるバッタライ副議長は、現在進行している和平プロセスを継続して、新憲法を制定する作業を完遂べきと主張している。ダハル議長はバイデャヤ副議長とバッタライ議長の中間ともいえる方針案を打ち出している。
2人の副議長は、国会での首相選挙で議員を買収しようとしたり、汚職や犯罪にかかわった人を党が保護することにより、党のイメージが壊れたとし、これにダハル議長が関わっていると非難している。
バイデャヤ副議長は方針案文書のなかで、党にとって“右派”のバッタライ副議長よりも、“中間派”のダハル議長のほうが危険であると指摘。議長が贅沢な暮らしを送っていることを非難しているだけでなく、党が汚職や密輸、違法な商売に関わっていることまで指摘している。
一方、ダハル議長は自身の方針案文書のなかで、バッタライ副議長とはこれまで大半の場合、“闘争の関係”にあったとして、2人の間の関係が良好でないことを暴露した。
今回の拡大会議では、3人のリーダーを支持するグループが、党員の支持をとりつけるために、活発にロビー活動をしている。ダハル派はバイデャヤ派を巻き込んで、バッタライ派の孤立化を計っているという報道もある。
拡大会議には、約1200人のマオイスト軍のメンバーが参加していることも問題となっている。約19000人のマオイスト軍の元ゲリラたちは、現在、国連ネパール政治ミッションの監視の下に、全国28か所にある宿営地に滞在している。
マオイスト軍の早期解体を求めてきたネパール会議派をはじめとする他の政党は、元ゲリラたちが党拡大会議に参加することが包括的和平協定に反する行為であると非難してきた。しかし、マオイスト側はこれを無視した形で元ゲリラを参加させているわけだ。
マオイスト軍と国軍の統合問題や、新憲法制定の問題など、ネパールの和平プロセスは、最大の山場に差しかかっている。25日まで続くことになっているマオイスト拡大会議で、どんな決定がなされるかが注目されている。
(カトマンズ=小倉清子)
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