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初蝉や祭準備で大わらわ (拙句)
24日公開の『今年は蝉が鳴かない?』、おかげ様で大好評です。どうも「蝉が鳴かない」は、全国的に今夏の大関心事のようです。
私も同記事を公開した手前、その後気になって毎日のように『きょうは蝉の便りがないか』と、注意しながら居住地付近を歩いたりしていました。やはり指標としたのは、同記事で触れましたすぐ近所の遊歩道沿いの桜並木です。
しかし昨日まで、蝉声はまったく聞かれなかったのです。同記事で紹介しましたとおり、例年より遅かったと思われる08年でも、この桜並木で7月29日には聞かれたのでした。とうとう今年はその年よりも遅い年ということになってしまったわけです。
本日30日夕方、いつものとおり気分転換のため外に出てみました。きょうは曇り空。時折り涼風も吹き抜けそんなに暑さは感じられません。今夏は、気象庁の長期予報どおり、昨夏のような殺人的猛暑とはならないようで何よりです。
ただ新潟、福島などでは、土砂災害、河川の氾濫などで多数の住民が避難するほどの記録的豪雨に見舞われているようです。被害に遭われた地域の方々には、心よりお見舞い申し上げます。
厚木市街から津久井方面に至る県道の西側の住宅地を歩いてみました。私の住居は県道の東側ですから反対側ということになります。やがて昨年1月末の『妻田薬師逍遥記』でご紹介しました、当地の名刹(めいさつ)「妻田薬師」が見えてきました。
同薬師は道路面より数メートル高台にあり、少し離れた所からでもそこの鬱蒼とした木立や本堂の緑青色した堂々たる屋根などが眺められるのです。
どんどん近づいていきますと、そちらの方向から「ミーン、ミーン、ミーン」と元気なミンミンゼミの鳴き声が聞こえてくるではありませんか ! 時刻は午後4時過ぎ。『やったーっ。とうとう聞いたぞ !』。私は嬉しくなって、薬師の方にさらに歩いていきました。
『妻田薬師逍遥記』でも述べましたように、同寺の「大ケヤキ」は「県指定天然記念物」「神奈川県の名木100選」にも選ばれたほどのもので、道寄りの所に数本すっぽり境内を覆い隠すほどの高さと枝々の広がりを見せています。
どうやらミンミンゼミは、その梢の高い処(ところ)で鳴いているようなのです。「ミーン、ミーン、ミーン、ミーン、ミーーィ」。その鳴き声は、今まではサッパリだったくせして、『夏なんだから当たり前じゃん』と言わんばかりのまあ豪勢な鳴き方です。
ミンミンゼミに混じって、別の梢から「ジー、ジー、ジー」というアブラゼミの鳴き声も聞こえています。
初蝉の声に加えて、7月最後の土曜日のこの日妻田薬師の夜祭の日でもあるようです。格式ある立派な山門前から境内を覗いてみるに、既に夜に行われる盆踊りに備えて、どこの地区でも見られる盆踊りのための大きなやぐらがどんと設けられています。やぐらをぐるっと取り囲むように、丸くて小さな提灯がいっぱい取り付けられ、早や灯りが灯っていていつでもスタンバイオッケー状態です。
また「氷」「やき鳥」「やきそば」「バナナチョコ」などと、側面を覆う布に大書された出店も数店建っています。お客はまだ誰もいないものの焼き鳥の店ではもう鳥を焼いていて、その香ばしい匂いが境内の外にまで漂ってきます。
いったん戻って5時過ぎ、今度は住居のある県道東側の方向を歩いてみました。すると今度は大きな団地住宅の木立から「ジー、ジー、ジー」とアブラゼミの声が聞こえてきました。この道は昨夕も通りましたが、確かその時は蝉声は聞こえなかったはずです。どうやら当住居地付近は、本日一斉初蝉の日としていいようです。
帰り道とある住宅地のどこかからは、「カナ、カナ、カナ」という少し金属的なヒグラシの鳴き声も聞かれました。
確認のため、住居にほど近い例の桜並木に最後に立ち寄りました。しかしここはまだでした。どうやら当住居地の初蝉を確認するには、来年からは鬱蒼と繁った妻田薬師を指標とすべきなのかもしれません。
実際のところなかなか蝉が鳴いてくれず、『もしかして今年はホントに鳴かずじまいなのか?』と、放射能飛散のことなどがつい頭をよぎり、一抹の不安を抱いていたのでした。しかし本日こうして鳴いてくれてホッとしました。やはり蝉の声は、夏の風物詩として欠かせません。
(大場光太郎・記)
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