http://www.asyura2.com/10/idletalk39/msg/406.html
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原発問題をこれまで注目してきたが、もう考えるのも嫌になってきた。地震発生当初から、わたしは福島第一についてここでも警告した(1)。それは、構造的に弱くメルトダウンを起こしやすい設計の原発として以前から知られていたからだ。そんなことは事実として日本国民が知っているとことだと思っていたから、特に説明はしなかった。
でも、原発事故が過酷なものになるにつれ、そんな昔からの警鐘は、聞いていないともいうような投稿が散見された。実際のところ警告されていたのに、バカみたいな政局話と痴話話ばかりして、煙たい警告の声を「聞いて」もいなかったのだ。東電の批判ができるか。彼等も警告されていたのに無視をした。一方で、警告に耳を貸さない国民がいた。同罪である。原発政治を容認してきた「世代」として、強く反省して頂きたい。
さらに、今頃になって、水素爆発前に格納容器の外で本来なら原子炉内にしかないはずの放射性物質が検出されたことが発表されたと驚いている阿修羅の住人にも辟易させられる。そんなことは、水素爆発が起きる前にメディアを通して報道されていた。たしかに政府公式発表という形式ではないにしても、私たちが知らされないままでいたわけではないのだ。ずっと私の投稿にも書いている。それに、日本人だから「本音と建前」というのがあることぐらい理解できるだろうと思ってきていた。だが、わたしの期待を上回って理解力がないのだということがよくわかった。数週間前に聞いた情報も覚えていない。それに従って適正な判断など、できるはずもない。喉元すぎれば、と言われるが、どこまで忘れやすいのだ。これが、日本なのか。
そして、今でも汚染が拡大しつつあるというのに、国民の関心は今だに政局話と痴話話ばかり。菅がやめると言っただの、どうだの、そんなことは、どうでもいい。ここ阿修羅でも、その傾向は如実に現れている。これまでずっとそうしてきたのだから、所詮、そういうことに関心を向けるしか能がないのだろうか。
原発について言えば、今となっては、国が戦争に巻き込まれたり、国家破綻したほうがマシだった、と思う。
私は、広島人だ。私の祖父も、祖母も、ガンで亡くしている。当時広島にいなかった彼等の姉や兄たちより数十年も早く、死んでいる。そういう例を知っているから、放射能汚染がこれから及ぼす被害の恐ろしさは、身に染みてよくわかっている。その広島の、何百倍、いや何千、何万倍の放射性物質が、日本上空を飛んでいる。
これから、何がおきるのか、考えたくもない。数年後、かわいい子供達がバタバタと病気で倒れるのをみるくらいなら、今、山が私に崩れかかって私を覆い隠してくれたらいいのに、と思う。十年後、ガンに苦しむ人を、いつかは自分もこうなると感じながら介護する若い婦人たちのことを思うと、胸が張り裂けそうになる。そして、今、この時にも、その汚染は深刻になりつつある。正直なところ、もう手はないだろう。
願わくば、70年は復興しないと言われた広島が、すぐに立ち直ったように、自然の驚異的な治癒力が発揮されることを。
春望 杜甫
国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じて花は涙を濺そぎ
別れを恨んで鳥は心を驚かす
烽火は三月に連なり
家書は万金に抵たる
白頭の掻きて更に短く
渾べて簪に勝えざらんと欲す
(1)被災した方に配慮した投稿を
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/412.html
JI 412 2011/3/11 22:08:01
投稿者: metola
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