認知症は怖い病気である。最近では、認知症は、不治の病ではなく、治療法が発見されているという話だが、詳細は不明だ。将来的には、認知症も治療可能な怖くない病気となっているのかもしれない。自分が認知症である事を自覚してる場合にはそれほど問題はない。しかし、自分が認知症である事を頑固に拒絶し、認めていない場合には、恐ろしい事になる。日常生活上でも、いろいろな支障が出てくる。医療従事者、介護関係者が認知症になったら、利用者に対して、危険な事になる。それ以外の職業でも危険がある。トラック運転手とか、タクシー運転手が、認知症になったら、ただ道に迷うという程度だけではすまない。もしかしたら、赤信号で停止するということさえも忘れるかもしれない。たとえ赤信号で停止しなければならないことは知っていても、信号が、赤であるか青であるかの認識もできなくなるかもしれない。食事をした後でも、自分が食事をしたことを忘れる事があるかもしれない。最終的には、完全に不思議の国に迷い込んでしまう。ただし、不思議な事なのだが、自分が認知症である事を自覚していようが、自覚していまいが、周囲の人間の対応の変化には敏感に気がつくものだ。不通の会話さえも聞き取れないはずなのに、陰口悪口だけは聞えるということもある。とにかく周囲の人間の態度には敏感である。これはどんな人間にも備わっているもので、人間はそもそも社会的動物であり、どんな人間でもそれなりに社会性があるのだ。どうして人間が認知症になるのかまだわかっていない。認知症は、人間だけの事ではなく、他の動物でも同様の症状が確認されている。高年齢で多いが、必ずしも高年齢だけではない。比較的若くても、そういう状態になることがある。しかし、認知症は、病気であり、本人が、故意に何かの犯罪行為を実行しているのではない。現在の日本の統治機関、国や行政そのものが、この認知症の状態にあるように思う。かつては繁栄を極め、全世界の金成を支配したイギリスも停滞し、縮小し、イギリス病とされる鬱病的な状態になった。それでも今なおイギリスは名誉と誇りを守り続けているし、アメリカという強力な同盟国がいる。日本もかつての繁栄から衰退し、日本病になりつつあるのではないだろうか。これですべて絶望してあきらめよということではなく、そういう状態をはじめから考慮して、カバーするシステム作りをすれば、うまく機能するはずだ。 　

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