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【BLOGOS新聞チェック】海水注入問題 疑惑追及する産経・東京に対し、菅政権かばう毎日
http://news.livedoor.com/article/detail/5581979/
2011年05月24日17時59分 BLOGOS
菅直人首相が、原発事故を拡大させた……。そんな衝撃的な記事「首相の意向で海水注入中断…震災翌日に55分間」が、5月21日の読売新聞朝刊に掲載された。これに対し、首相は23日の国会答弁で「少なくとも私が止めたことは全くない。私や官房長官に報告が上がってなかった。やめろとか言うはずがない」と自民党の谷垣禎一総裁の質問に答えて、疑惑を真っ向から否定している。24日の主要紙の社説では、産経、毎日、東京の3紙がこの問題を取り上げている。菅政権に対して疑惑のまなざしをぶつける産経と東京に対し、毎日は全く逆。むしろ疑惑を追及している自民党に対し「日本の国益上いかがなものか」と冷や水を浴びせた。各紙の論調の違いが浮かび上がっている。
証人喚問を呼びかける産経
このうち、首相に対して最も批判的だったのは産経だ。「海水注入中断 首相の行動徹底検証せよ」の見出しで、以下のように書いている。
政治主導に固執した菅直人首相によって、原発事故が拡大したのではないかという疑念が強まっている。「人災」が疑われる以上、首相の行動を徹底的に検証しなければならない。
(略)
23日の衆院復興特別委員会で、首相は海水注入が始まった段階で東電から報告を受けていなかったと主張した。「報告が上がっていないものをやめろとかやめるなとか言うはずがない」と、自身や官邸で協議していたメンバーによる中断指示を否定した。
だが、注入を知らなかった首相が激怒したために、東電が作業をストップさせたとの証言もあるという。「言うはずがない」との説明では到底不十分だ。
このように首相発言に疑問を投げかけた上で、疑惑解明のために証人喚問さえ実施するように呼びかけている。
国会が憲法などに定められた国政調査権を発動し、東電や政府関係者の証人喚問や資料提出を求めるべきだ。偽証罪など強制力を伴う調査によって事実を解明してもらいたい。
「口封じでは」と勘ぐる東京
産経ほど過激ではないが、一連の騒動を呆れながら見ているというのが東京新聞の社説だ。「菅内閣要職発言 「言ってない」に辟易だ」の見出しの後に、こう続く。
菅内閣内部で「言った」「言わない」がまた問題になっている。正直辟易(へきえき)としている。大震災・原発事故からの復旧・復興が急務の中、そんな議論に時間を割く余裕は政府、国会にはないはずだ。
と呆れてみせる。さらに班目委員長が再臨界の可能性について首相に進言したことを、
発表後、班目氏が「私は言っていない」と反発したため、「再臨界の可能性はゼロではない」と発言内容を訂正したが、再臨界がほぼあり得ない状況で、その可能性に言及したことに変わりはない。危機的な状況の中、専門家が的外れの発言をして対応を混乱させたのなら、その責任は重い。
と追及した。これまでの松本健一・内閣官房参与の「(原発周辺は)十年、二十年住めない」と首相が言ったとした発言をめぐる混乱や、平田オリザ参与が低濃度放射能汚染水の海洋放出は「米国からの強い要請」と述べた件なども例に出した上で、
勘違いがこれほど続くものなのか。発言内容が内閣に都合が悪いので、口封じをしたのではないか−。内閣に対する信頼性が著しく欠如している状況では、そう勘繰られても仕方がない。
と、相次ぐ発言の訂正に、政府内で口封じをしているのではと勘ぐっている。
菅政権を擁護する毎日
こうした2紙の論調と真逆だったのが毎日新聞だ。「海水注入問題 原発に政局持ち込むな」と菅政権を擁護する姿勢を明確にした。「(国会での)論戦を聞いて、二つの疑問を持った」として2点を上げている。
まずは、海水注入中断問題の位置付けである。すでに1号機については地震発生翌日の3月12日朝の段階で燃料の大半が溶融したとの推測が一般的になっている。その日夜に海水注入が55分間中断したことが、事態の深刻化にとってどの程度本質的なものだったのか。
菅首相が日本を代表する形で、サミットの場で世界に対し今回の原発事故の原因、今後の対策をまさに発表しようとする矢先に、その信頼性をいたずらに失わせるような議論をすることが、日本の国益上いかがなものかという点だ。
海水注入の中断は大きな問題ではないとして、フランス・ドービルで26日に開幕する主要国首脳会議の直前に問題にするような話かと、疑問視している。菅政権へのダメージを最小限にしたいという意図が透けて見えるような社説となった。
読売新聞のスクープで明るみに出た疑惑が、このまま終息するのか。それとも新たな政権の火種になるか。注目が集まっている。
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