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新聞社の世論調査は信用できない
投稿日: 2008年8月6日 作成者: Funmatu
改造内閣支持率バラバラ マスコミ世論調査信用できるのか – J-CAST
今回は,各新聞社の世論調査における調査方式を調べてないので,
この件に関して,あまり深く言及することは避けるけども,
それにしても,母集団からきちんとランダムに抽出して標本を作成し,
それを元に推定値を出したならば,母集団を(統計学的に)正確に推定できる(これを,"統計的推定"という).
なのに,これだけ結果に違いが出るのはおかしい.
世論調査というのは,
"日本国民の現内閣に対する支持率"という母集団を推定するのに,
全数調査(母集団(日本国民)すべてを調べる)するわけにはいかないから,
標本調査(数千人を無作為抽出して標本を作成し,それを調べる)から母集団値を推定する.
んで,当然ながら,サンプルから推定しているわけだから,誤差ってのが当然ある.(p±Z{p(1-p)/N}^0.5;計算の仕方は関連[1]参)
で,一般的に,新聞などでは点推定が用いられているけど,
より確からしい議論をするために,普通は区間推定を用いる.(母比率の区間推定)
区間推定を用いる場合,推定の妥当性を100(1-α)%という確率で明記し,
信頼区間100(1-α)%(一般的に95%が用いられる)のとき,
その確率で,その区間内に推定値があるということを意味する.
同じ母集団に関して議論しているならば,当然ながら,
その信頼区間内に推定値が無ければ,統計的に妥当性に欠く結果であると云える.
実際に,以前に計算したことがあるので,そちらを参考にして欲しい.
各新聞社の世論調査・・結果違いすぎて吹いた
統計学ってのは確率的に物を扱うから,どうしても・・
「妥当性に乏しい」だとか「その結果は妥当であるとは云えない」
って感じで,これは絶対にあり得ないと断言は出来ないんだけども,
この結果を見てもらえば,統計学的に明らかに新聞社の世論調査はおかしいというのが分かるだろう.
そして,今回の世論調査に関してだが,
計算するまでも無く,同じ母集団を議論しているならば,
統計学的に考えて20%以上の差が現れることはあり得ない.
(そもそも,5%以上の誤差ですら統計学的にあり得ないわけだが)
J-CASTの記事では,「いささかの不信感を持ちますね」と書かれているが,
いささかどころの話ではないわけで,もはや,おかしいんですよ.
統計のやり方に問題があるのか,アンケート方法に問題があるのか.
そもそもの無作為抽出時に,無作為では無くなってしまっていて,
本来"日本国民における内閣支持率"という母集団を推定したいのに,
"日本国における一部の内閣支持率"という形で有意な差が生じてしまっているのか.
なんにせよ,いずれかの新聞社(あるいはすべてかもしれないが)は明らかに誤った結果を算出しており,
その結果,有意な差が出てしまっているというこの現状.
世論調査に関して,昔からおかしいってのが言われてるけど,未だに改善される気配はなし…….
つーかまあ,
・質問項目の作り方が悪くて回答結果に有意に表れてる
・電話の仕方に問題がある
ほかにも,朝日から電話掛かってきたら即切る・・
つまり,朝日からの電話を取るって時点で,
もうそれだけで有意な差が表れそうだしね.
けっきょくのところ,推定している母集団が違うんだろうなあ.
日本国民における支持率ではなく,
日本国民の一部の有意な方における支持率が推定されてるから,
新聞社によってこんなにも違う結果になってしまうんだろう.
とりあえず,新聞を読むときは無闇に信じたりせずに,
こういうことがあるってことに十分留意したうえで,
その世論調査の結果の妥当性に関して,よくよく吟味する必要があるということで,
くれぐれも,新聞の世論調査を全体の総意だと思ってはいけない.
どのような母集団における推定値か,その点に十分留意して読まないとね.
関連:
[1] 各新聞社の世論調査・・結果違いすぎて吹いた
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