http://www.asyura2.com/10/hihyo11/msg/468.html
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http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0117&f=column_0117_004.shtml
先日ツイッター上で検索をかけていたところ、【テレビ局の年収をグラフ化してみる(2009年9月版)】を指して【最新のデータが無いよね】という発言が目に留まった。【テレビ朝日でのテレビ事業の立て直しぶりを確認してみる】でも解説しているように、各テレビ局は人件費などの削減を行い、財務の立て直しを図っている。当然、平均年収も下がるはずで、気になる話には違いない。そこで今回は【テレビ局の年収をグラフ化してみる】と【テレビ局の年収をグラフ化してみる(2009年9月版)】に続き、現時点で【会社四季報】などから取得出来るデータを盛り込み、グラフを更新することにした。
利用したデータは会社四季報最新版における、上場しているテレビ局(キー局5社、地方局4社)などの平均年収。さらに比較対象として国税庁の最新(2009年度分)【民間給与実態統計調査】及び厚生労働省の2009年分【国民生活基礎調査の概況】からのデータを前回のグラフに加えた。
NHKについては多少細かく解説を加える必要がある。2007年度分については先の「受診料値下げ問題」に絡み総務省とのやり取りの中で明らかにされた値を用いている。そして2009年・そして今回の2011年1月のものについては、NHKが発表している【決算短信(PDF)(2008年度)】【決算短信(PDF)(2009年度)】と、【職員数】を用いて計算を行った。すなわち直近データについては、
(1223億円(給与)+608億円(退職手当・厚生費)÷2)÷1万0582人(職員数)=1443万円
である。ちなみに平均年収の場合は普通「退職手当や厚生費」のうち「厚生費」も含めるのだが別個のデータが未公開なので単純に二分した。仮に給与だけで計算すると1156万円となり、やはり前回の算出額1147万円よりは上になる。
そのようなプロセスを経て生成されたグラフが次の図。
キー局のグラフは枠を黒く塗りつぶし、区別しやすいようにした。順位・大勢に大きな変化は無く、またこれらの数字はあくまでも「平均収入」でしかない。学歴、職種、保有技術、部署などで大きな差異がある(一方NHKが平均年収を非公開にしているのは役職や年齢で差が生じるため意味が無い、という大義名分があるそうだ。他局は出しているというのに)。しかしながら平均化した限りでは、昨今のような業績の中でも非常に高い支払いを受けていることが分かる。
NHKは両算出方法共に前回比でプラスという結果が出ている。リストラによる退職金のかさ上げで「退職手当・厚生費」の退職手当の部分が大きくなった可能性はあるが、職員数は前回10842人だったのに対し今回では10582人と260人減少しているのが確認できる。これを見た限りでは、退職手当の上乗せが今件計算に作用したのかを判断するのは、正直微妙なところ。もっとも給与だけで計算しても前回比でプラスの結果が出ており、これは今回の計測対象となったテレビ局の中では唯一のもの。
テレビ局は一種の専門職のかたまりで、そこに勤める職員は銀行員やパイロットと似たようなもの。「いわばエリートのようなものだから、それに見合うだけの報酬を得て当然だ」というのが一つの意見として存在し、その主張は正しい。ただし現状において「エリート」を名乗れるだけの「商品」を生み出しているのか・「仕事」をしているのかどうかといえば、これは人によって判断が異なる。転職情報誌DODAの公式サイトには【主要職種の平均年収最新データが掲載されている】。一概にテレビ局の職種と比較するのはやや難があるが、一例としては役に立つ。また、「公務員ではなく民間企業なのだから、その判断は企業単位が行う。税金によるものではないのだから、第三者が口を挟む余地は無い」という意見もある。それもまた真実(但しメディアというインフラ系の職種に携わる以上、公的な立ち位置も併せ持つことを忘れてはならない)。
そして今回例示した放送局はいずれも「上場企業」(のぞくNHK)。上場企業であれば、情報公開の義務はある。そして企業の構成員たる株主はその企業の経営に対し意見を述べる権利を有する。もしこれら放送局の事業内容や職員たちの働きぶり、成果物を見て、「この出来栄えでこの年収なら、むしろ不足しているのでは」と感じた株主は、株主総会で「もっと職員への支払いを増やすべき」と提案してもかまわない。逆に「支払い額が高すぎだ」と判断したら、その想いを総会で「株主として」伝えてみるのも一つの手ではある。
やや蛇足ではあるが、上場テレビ局9社の、今回と前回の年収の推移をグラフ化しておく。
大規模なリストラを断行し、財務上の成果を挙げたテレビ朝日と日本テレビ放送網のうち、テレビ朝日はそれを裏付ける値が出ている。一方日本テレビ放送網は「この程度で済んでいるのか」と驚きを禁じ得ない。
また本文中でNHKの値について触れたが、主要民放が押し並べてマイナス値を出している中、唯一プラスとなることがいかに特異な事例であるかが、改めて認識できよう。(情報提供:Garbagenews.com)
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