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2008-01-31
■[ネット] マスコミの人間が決定的に理解できないネットの本質 〜朝日、日経、読売3社連合「あらたにす」を見ての感想〜
今日から朝日、日経、読売という新聞勝ち組3社連合のあらたにすがオープンした。見た感想は「予想通り」。
はっきり言ってしまえば、「あらたにす」は間違いなく失敗する。かつて共同通信と地方紙連合が立ち上げた47NEWSと同じくらい、過疎状態になる。なぜダメかと言うと、RSSに対応していないのも驚いたが、構成自体が新聞といったマスコミの論理から1ミリも抜け出せていない。
コンテンツの中身を見ると、まずは朝日、日経、読売の一面記事を紹介して比べる。さらに社説、各紙の注目テーマが並ぶ。新聞紙面と違う目玉と言えば、「新聞案内人」なる有識者が、新聞の読み方を教えてくれる。さすが全国紙が集めてきただけあって、「新聞案内人」は伊藤元重東大教授、小林陽太郎元経済同友会代表幹事などそうそうたる面々になっている。
だが「一面記事」、「注目テーマ」、「社説」、「新聞案内人」と来て、気がついてしまった。やはりダメだと。既存の新聞そのものなのだ。つまり、すべてが「上から目線」で押し付けがましい。
例えば一面記事というのは、新聞社が「きょう日本国民が知っておくべき最も重要なニュースはこれです!」という意味を持つ。まあ、勝手な新聞社の独りよがりなのだが、新聞記者というのは自分の記事が一面になるかどうかがかなり気になる。読者に新聞社のニュース価値判断を押し付けている。「社説」はもはや説明の必要もないほどの「押し付け」。
「押し付け」の極めつけは「新聞案内人」だ。有識者が新聞の見方を教えてくれる。はっきり言って、大きなお世話だし、誰も新聞の読み方なんぞ、教えてもらいたくはない。勝手に好きなように読みたいのだ。
既存のマスコミが絶対に理解できない、かつ生理的にも受け付けられないネットの特徴は「編集権を読者に委ねている」ということ。新聞、ラジオ、テレビと既存のマスコミはすべてニュース価値をマスコミの側で判断し、それを受け手に与えるという構造だった。何をどう扱うかは最初から最後まで、すべてマスコミ次第。つまり「編集権を完全にコントロールできる」状態。言い方を変えれば完全なる「押し付け」だ。だから、マスコミはブログやSNSなど受け手の側が発信、編集するというのは生理的にも受け入れられない。
ところがネットだと、2ちゃんねる、ニコニコ動画でも、マスコミの作った「ニュース」はすべて盛り上がるための「ネタ」に過ぎない。ネットに放たれたとたん、マスコミのコンテンツは、マスコミ自身が与えたお仕着せの「ニュース価値」から開放されてしまう。良くも悪くもなのだが。そこがマスコミにはアイデンティティに関わるだけに、決定的に理解できない。平均年収千数百万をもらっていても、社会経験などほとんどない記者が経費で飲み食いしながら、政治、経済、天下国家を語り、経費のタクシーで深夜に帰宅、そして紙面では格差社会を嘆くなどという、マスコミにとっては能天気な時代はもはや終わろうとしているのに。
毎日.jpや産経MSNという新聞業界の負け組だけに、失うものがなく、存亡の危機にあるだけに試行錯誤をしている。
「あらたにす」はマスコミの「押し付け」論理から1ミリたりとも出ていない。必ず、行き詰る。しかも、かなり早い段階で。
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