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勝間和代さん × 上杉隆さん
「ウィキリークス、海外のジャーナリストは好意的でした」
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20101208/109522/?ref=top-kanban
勝間:海外のジャーナリストは、会社に属さないで契約して仕事をしているんですか?
上杉:1年ごとに契約するんです。例えば、ニューヨークタイムスからワシントンポストに移り、何年か後にまたニューヨークタイムスに戻ることも可能です。
日本の場合は、スクープ記事を10本取ったとしても、1本の誤報を出したら、その誤報1本で出世できなくなります。海外はその逆で、たとえ10本の誤報があっても、1、2本スクープを出せば取り上げてくれる。つまり、日本は減点主義で、海外は加点主義なんです。
勝間:今、アメリカはウィキリークスの問題ですごく揺れていますね。
上杉:国家の情報をリークしたということで、各国政府が批判するのは当然ですが、日本以外の世界中のジャーナリストはウィキリークスに対して友好的だったんです。
政府の隠そうとした情報を暴き、国民の知る権利にある程度応えている。それに、事前に各国のジャーナリストたちに情報を出して、検証もしている。ジャーナリズムの役割は、最終的には権力の監視ですからね。
勝間:ウィキリークスはその役割を果たしているということですね。
上杉:ところが、日本のコメンテーターやキャスターの見解は、政府側に寄っているんです。ウィキリークスは許しがたい、創始者のジュリアン・アサンジは元ハッカーのとんでもない人間だ、情報は信憑性に欠ける、と政府と一体となった意見を述べています。
日本の大メディアは、「自分たちは間違えない」ということを前提に記事を書いている。だから一般の人たちも、「大メディアは間違えない」と思っている。しかし、メディアだって人間が作っているんだから、間違えることもあるんです。どの国も、メディアが誤報を出してもすぐ訂正している。日本の場合は、間違いがあると過剰反応して大騒ぎする。
勝間:私は、日本の改革が遅れる理由について、“メディアの未発達”も一因になっていると申し上げています。ときに、報道が、改革を妨げる方向にありますよね。
今日は、完璧主義は捨てましょう、という提案をしたいと思います。
マスメディアの情報は、基本的にコントロールされているものですから、100%正しいなんていうことはないんです。
私たちもそうでしょう? 100%本当のことを話す人もいないし、また、100%嘘をつく人もいない。誰でも、自分に都合のいいように、事実を多少曲げて話しているんです。
例えば、好きな男と話すとき、相手に好かれたくて、自然に話を脚色しているでしょう。それと同じです。少しでも間違ったり、隠し事をしていたりすると、「裏切られた」という人がいますが、それは違うのではないでしょうか。自分だって間違うことも隠すこともあるんだから、お互い様です。
少し話は変わりますが、私は食品を買うときに、裏側に書いてある原材料を見るのが大好きなんです。例えば菓子パンの裏の表示を見ると、その食品に含まれている材料が10種も20種も書いてある。家のパン焼き器で焼けば5種類程度の材料ですむのに、この数の差は一体なんだろうと。国が認可した添加物ではあるが、一体どんなものなんだろうと疑問を持つんです。
そういう興味から、最近よく目にする「トレハロース」という原料について調べてみたら、面白いことがわかりました。トレハロースは糖の一種で、食品や化粧品に使われていますが、抽出が難しいために高級品だった。それをある企業が、でんぷんから安価に大量生産することに成功したんです。
専門分野の研究者たちは、誰もでんぷんからトレハロースが作れるとは思っていなかった。ところが、ある研究者がその固定概念にとらわれなかったために、偶然作ることができたのです。
この研究者も、ある意味、完璧主義ではなく、常識でこちこちに固まっていなかったから、偶然の産物に遭遇できたのではないでしょうか。このように、物の考え方もあまり凝り固まらずに、“遊び”を持っていると、思わぬ発見があるかもしれませんよ。
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