http://www.asyura2.com/10/hihyo11/msg/183.html
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(南青山コメント)
詳細はわからないのだが、抗議文を読むかぎり、「2010年10月15日、朝日新聞朝刊1面に『「患者が出血」伝えず臨床試験中のがん治療ワクチン東大医科研、提供先に』、社会面に『関連病院「なぜ知らせぬ」』と題する記事」に捏造があったようだ。
「臨床研究を実施している病院の関係者とされる人物への取材に基づいた生生しい内容の記事が掲載」されているのだが、医学的にも誤りが多く、しかもこの記事を補強する「大学病院の関係者」の発言に対して、当の大学病院側が調査したところ、そのような関係者は存在しないと当の抗議文は表明している。
つまり記事の中に捏造があったというわけだ。
もちろん、一方の当事者の抗議声明であり、大学病院側の調査に対して、記者に証言した関係者がウソの証言をした可能性もある。
このあたりは水掛け論になるかもしれない。
しかし、記事自体が事実関係に誤りがあり、読者を間違った方向に導こうとしているという指摘は、関係者の証言があるなしにかかわらず検証可能だろう。
抗議文を読むかぎり、朝日新聞に限らず、テレビや新聞がよくやる(検察も同様だが)、ひとつのストーリーを最初に立て(たいていは記者の思いこみによるものだが)、それに即した記事を作るために取材をし、さらに足りなければ捏造をするというパターンにぴったり合う事例のようにしか見えない。
これだけ捏造批判があふれているにもかかわらず、このような抗議文を受ける記事を掲載しているところを見ると、記者の問題というより朝日新聞の体質的な問題というほかない。
一から出直しても、たぶん体質は変わらないだろう。
いったんすべてを解体し、ゼロにして、土台から作り直さないかぎり、朝日の捏造体質は変わらないのではないか。
もちろん、検察も、他の全国紙、TV局も同様である。
これはもう本質的、体質的問題なのだ。
(以下引用)
http://iryohodo.umin.jp/pressrelease20101029.pdf
株式会社朝日新聞社代表取締役社長秋山耿太郎殿
抗議文
2010年10月29日
去る2010年10月15日、朝日新聞朝刊1面に『「患者が出血」伝えず臨床試験中のがん治療ワクチン東大医科研、提供先に』、社会面に『関連病院「なぜ知らせぬ」』と題する記事が掲載されました。
社会面『関連病院「なぜ知らせぬ」』の記事には、臨床研究を実施している病院の関係者とされる人物への取材に基づいた生生しい内容の記事が掲載されており、この記事は読者に、東大医科研が有害事象を隠蔽したという印象を与えました。しかし、医学的事実の誤りに加え、捏造と考えられる重大な事実が判明いたしましたので、ここに強く抗議いたします。
(医学的事実の誤りについて)
第1、我々は東大医科研病院の共同研究施設ではなく、独自の臨床研究が行
われた東大医科研病院の有害事象について、情報の提示を受ける立場にはありません。したがって、記事見出しの「なぜ知らせぬ」という表現は、我々自身も不自然な印象を受けます。
第2、本有害事象は、発表された論文からも原病である膵癌の悪化に伴った食道静脈瘤からの出血と判断されています。進行がんの一般臨床において、出血が起こりうることは少なからず起こることであり、出血のリスクを有する進行がんの患者さんにご協力を頂き臨床研究を実施する危険性について、我々の中では日常的に議論され常識となっております。
第3、原病の悪化に伴う出血の有害事象については、医科研病院の有害事象が発生する以前に、既に我々のネットワークの施設で経験をしています。ペプチドワクチンによる有害事象とは考えられないが臨床研究実施中に起こった有害事象として、2008年2月1日の「第1回がんペプチドワクチン全国ネットワーク共同研究進捗報告会」にて報告がなされ情報共有が済んでおります。したがって、ペプチドワクチンとの関連性が極めて低いと判断され、原病の悪化に伴うことが臨床的に明らかな出血という既知の事象について、この時点での情報共有は不要と考えます。
(捏造と考えられる重大な事実について)
記事には、『記者が今年7月、複数のがんを対象にペプチドの臨床試験を行っているある大学病院の関係者に、有害事象の情報が詳細に記された医科研病院の計画書を示した。さらに医科研病院でも消化管出血があったことを伝えると、医科研側に情報提供を求めたこともあっただけに、この関係者は戸惑いを隠せなかった。「私たちが知りたかった情報であり、患者にも知らされるべき情報だ。なぜ提供してくれなかったのだろうか。」』とあります。
我々は東大医科学研究所ヒトゲノム解析センターとの共同研究として臨床研究を実施している研究者、関係者であり、我々の中にしかこの「関係者」は存在し得ないはずです。しかし、我々の中で認知しうるかぎりの範囲の施設内関係者に調査した結果、我々の施設の中には、直接取材は受けたが、朝日新聞記事内容に該当するような応答をした「関係者」は存在しませんでした。
我々の臨床研究ネットワーク施設の中で、出河編集委員、野呂論説委員から直接の対面取材に唯一、応じた施設は7月9日に取材を受けた大阪大学のみでした。しかし、この大阪大学の関係者と、出河編集委員、野呂論説委員との取材の中では、記事に書かれている発言が全く述べられていないことを確認いたしました。したがって、われわれの中に、「関係者」とされる人物は存在しえず、我々の調査からは、10月15日朝刊社会面記事は極めて「捏造」の可能性が高いと判断せざるを得ません。朝日新聞の取材過程の適切性についての検証と、記事の根拠となった事実関係の真相究明を求めると同時に、記事となった「関係者」が本当に存在するのか、我々は大いに疑問を持っており、その根拠の提示を求めるものであります。
また、10月16日、朝日新聞社説においては、捏造の疑いのある前日の社会面記事に基づいて、『研究者の良心が問われる』との見出しで、ナチス・ドイツの人体実験まで引用し、読者に悪印象を植え付ける形で、われわれ研究者を批判する記事が掲載されました。これら一連の報道は、われわれ臨床研究を実施している研究者への悪意に満ちた重大な人権侵害であり、全面的な謝罪を求めるものです。
今回の捏造と考えられる重大な事実について、我々と患者さんを含めた社会が納得できるように、一連記事と同程度の1面記事を含めた紙面においての事実関係の調査結果の掲載を要求すると同時に、われわれ研究者への悪意に満ちた
重大な人権侵害に対する全面的な謝罪を求め、ここに抗議いたします。
CaptivationNetwork臨床共同研究施設
岩手医科大学泌尿器科教授 藤岡知昭
札幌医科大学医学部内科学第一講座教授 篠村恭久
秋田大学消化器外科教授 山本雄造
秋田大学消化器外科講師 打波宇
岩手医科大学泌尿器科講師 小原航
岩手医科大学産婦人科教授 杉山徹
岩手医科大学産婦人科准教授 竹内聡
東北大学病院がんセンター准教授 森隆弘
東京医科大学茨城医療センター乳腺科教授 藤森実
東京医科大学茨城医療センター乳腺科講師 藤田知之
山梨大学第一外科教授 藤井秀樹
山梨大学第一外科准教授 河野浩二
福島県立医科大学臓器再生外科学講座教授 後藤満一
福島県立医科大学呼吸器外科/臓器再生外科講師 鈴木弘行
東京女子医科大学東医療センター外科教授 小川健治
東京女子医科大学東医療センター外科講師 塩澤俊一
東京女子医科大学東医療センター外科講師 吉松和彦
東京女子医科大学東医療センター外科准講師 金達弘
東京女子医科大学消化器外科教授 山本雅一
東京女子医科大学消化器外科教授 有賀淳
東京女子医科大学消化器外科助教 奥山隆二
東海大学消化器外科教授 小澤壯治
東海大学消化器外科教授 安田聖栄
東海大学消化器外科講師 山本壮一郎
東海大学消化器外科助教 名久井実
帝京大学外科教授 沖永功太
帝京大学外科教授 福島亮治
帝京大学外科講師 飯沼久恵
帝京大学ちば総合医療センター外科教授 幸田圭史
国際医療福祉大学三田病院教授 吉本賢隆
国際医療福祉大学三田病院准教授 白川一男
滋賀医科大学腫瘍内科教授 醍醐弥太郎
滋賀医科大学消化器外科教授 谷徹
滋賀医科大学消化器外科講師 目片英治
京都府立医科大学泌尿器科教授 三木恒治
京都府立医科大学泌尿器科助教 三神一哉
大阪大学消化器外科教授 土岐祐一郎
大阪大学消化器外科講師 藤原義之
大阪大学眼科助教 辻川元一
大阪市立大学大学院腫瘍外科教授 平川弘聖
大阪市立大学大学院腫瘍外科講師 田中浩明
大阪府立成人病センター消化器外科主任部長 矢野雅彦
公立学校共済組合近畿中央病院外科副院長 小林研二
近畿大学外科教授 奥野清隆
近畿大学泌尿器科教授 植村天受
和歌山県立医科大学外科学第2講座教授 山上裕機
和歌山県立医科大学外科学第2講座講師 谷眞至
和歌山県立医科大学外科学第2講座講師 岩橋誠
和歌山県立医科大学泌尿器科教授 原勲
川崎医科大学臨床腫瘍学教授 山口佳之
高知大学医学部泌尿器科学教室教授 執印太郎
高知大学医学部泌尿器科学教室准教授 井上啓史
山口大学消化器・腫瘍外科教授 岡正朗
山口大学消化器・腫瘍外科准教授 硲彰一
山口大学消化器・腫瘍外科講師 吉野茂文
山口大学消化器・腫瘍外科助教 鈴木伸明
徳山中央病院泌尿器科部長 那須誉人
国家公務員共済組合連合会呉共済病院院長 小野哲也
国家公務員共済組合連合会呉共済病院診療部 長光畑直喜
国家公務員共済組合連合会呉共済病院部長 田原浩
独立行政法人労働者健康福祉機構香川労災病院部長 西光雄
九州大学細胞治療学教授 谷憲三朗
大分大学腎泌尿器外科教授 三股浩光
大分大学腎泌尿器外科准教授 佐藤文憲
大分大学消化器外科准教授 野口剛
熊本大学大学院生命科学研究部・免疫識別学分野教授 西村泰治
熊本大学医学部附属病院薬剤部准教授 浜田哲暢
熊本大学医学部附属病院消化器内科教授 佐々木裕
兵庫医科大学乳腺・内分泌外科教授 三好康雄
熊本大学医学部附属病院消化器外科教授 馬場秀夫
熊本大学医学部附属病院顎口腔外科教授 篠原正徳
鹿児島大学大学院腫瘍制御学・消化器外科学教授 夏越祥次
医療法人沖縄徳洲会千葉徳洲会病院院長 大嶋秀一
医療法人沖縄徳洲会千葉徳洲会病院副院長 浅原新吾
帝京大学医学部附属溝口病院外科教授 杉山保幸
帝京大学医学部附属溝口病院外科講師 虫明寛行
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