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一歩前進、2歩後退か
HEARD ON THE STREET
* 2011年 2月 7日 10:08 JST
米連邦準備理事会(FRB)が検討している透明性拡大策の一つは、バーナンキ議長が3日行ったような記者会見の頻繁化だ。しかし、透明化は金融政策をめぐるものにとどめず、銀行監査も対象にすべきだ。
イメージ Bloomberg
米連邦準備理事会(ワシントン)
FRBが銀行に増配を認めるかどうか判断するため検討しているストレステスト(特別検査)について考えてみよう。これは、2009年春に行ったストレステストほど開かれたものにはなりそうもない。09年にはFRBと財務省は、銀行の資本力を査定する基準を明かにしたが、今回は公表していないし、テスト後にどのような情報をどの程度示すかも明らかにしていない。
このため、市場はテストが厳格かどうか、また銀行の経営基盤にどのような影響を及ぼすか判断する材料がない状態だ。ダニエル・タルーロFRB理事は昨年 3月の講演で、情報開示を強化すればストレステストは精査されることになり、それは金融当局にとって有益であると述べた。また、同テストに関する情報は銀行株への投資家や銀行の取引先にとって重要であるとも指摘した。
09年に実施された第1回テストが、パニック状態の市場に対応するためのもので、投資家を落ち着かせるために透明性の拡大は必要不可欠だった。今回はそのケースには当てはまらないが、通常の検査ではない。米経済は依然としてぜい弱で、銀行は公的資金による救済を受けたばかりである。その一方で、新たな国際的な銀行自己資本規制(バーゼルV)への取り組みは継続中である。
こうしたことから、FRBが銀行に対し増配のため、どの程度の資本取り崩しを認めるか判断する前に、納税者がFRBのやり方を明確にしようとするのは当然のことである。
[ハード・オン・ザ・ストリート(Heard on the Street)は1960年代から続く全米のビジネス・リーダー必読のWSJ定番コラム。2008年のリニューアルでアメリカ、ヨーロッパ、アジア各国に 駐在する10人以上の記者が加わり、グローバルな取材力をさらに強化。刻々と変わる世界市場の動きをWSJ日本版でもスピーディーに紹介していく]
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記者: David Reilly
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