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日本と中国からの借金で生き延びている米国の国債がAAAで、債権国の日本・中国の国債がAA−って おかしくね?
http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/794.html
投稿者 会員番号4153番 日時 2011 年 1 月 28 日 23:54:27: 8rnauVNerwl2s
 

主要国に対するS&Pの格付け・・・

AAA 米国、英国、スイス、ドイツ、フランス、カナダ、オーストラリア
AA  スペイン
AA− 日本、中国、台湾、クウェート、サウジアラビア


膨大な貿易赤字と財政赤字で、日本と中国に借金して生き延びている米国の国債がAAAで、外貨準備TOP1、2、米国債保有額一位、二位の中国、日本の国債がPIIGSの一角スペインより格下で、クウェートと同じAA−とはおかしくね?

「馬鹿正直な債権者」より「悪質な多重債務者」の方が、信用力があるなんて言ったら、馬鹿扱いされるのは、小学生でも分かる理屈だろう。

それをマスゴミも政治家も「S&Pの国債格下げは、消費税増税の催促」だと真顔で言ってて恥ずかしくないのかな。

日本の財政が危機で、財政再建が急務だと大臣やマスゴミが騒ぐなら、国民の反対が根強い消費税増税より、真っ先に保有する米国債をたたき売って、自国の財政赤字を穴埋めすればいいんじゃないかな。

アメリカも、子飼いの格付け会社やマスゴミ、政治家を操って、下らないことを考えるより、自国の借金を真面目に返済する算段をするが先だろう。

それにしても、世界金融危機の原因となったファニーメイ債やフレディマック債、仕組み債をAAAと太鼓判を押した格付け会社は、戦前、日本国民を戦争に駆り立てた売国マスゴミと同様、一ミリたりとも信用できないシロモノ。騙されてはいけません。


参考リンク

◆あらたにすから抜粋
http://allatanys.jp/

・日本経済新聞(春秋)

 米国の格付け会社S&Pが日本国債の格付けを1段階引き下げ、上から4番目の「AA−」としました。米英独仏などは1番上の「AAA」ですが、日本政府の信用力はさらに低下しました。極めて深刻な財政状況にもかかわらず、その立て直しに向けた改革が実現しそうにないというのが理由。菅内閣の危機感、本気度の乏しさに加え、内閣退陣に追い込むため政策論議を拒み続ける野党への警告とも受け止めるべきでしょう。(n)


・朝日新聞(編集局から)

格付け会社のS&Pが日本の国債格付けを引き下げました。民主党政権に債務問題への一貫した戦略がなく、財政再建が進まないと判断したためです。菅政権は格下げを逆手にとって、増税論議を進めたい考えですが、野党は批判を強めています。・・・

◆日本国債を格下げ S&Pが8年ぶり、改革の実現性を疑問視(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/news/article/g=96958A9693819481E0E5E2E0EA8DE0E5E2E3E0E2E3E39F9FEAE2E2E3?n_cid=DSANY001

 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は27日、日本の長期国債の格付けを「ダブルA」から「ダブルAマイナス」に1段階引き下げたと発表した。同社による日本国債の格下げは2002年4月以来、8年9カ月ぶり。「財政赤字が今後数年にわたって高止まりする」ことを理由に挙げた。

 S&Pの小川隆平ディレクターは電話会見で「いまの政治状況では政府が政策を実現しようとしても国会議決につながる可能性が小さい」と指摘。衆院と参院の多数派が異なる状況での財政健全化改革の実現性に疑問を投げかけた。


◆財政再建の道筋明示が重要=国債格下げで閣僚発言相次ぐ(時事通信)
 http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2011012800375

米格付け会社が日本国債の長期格付けを引き下げたのを受け、28日午前の閣議後会見で、閣僚らから財政再建の道筋を示すことの重要性を強調する発言が相次いだ。野田佳彦財務相は「予算と予算関連法案の年度内成立や、社会保障と税財政の一体改革を含め、きちっと結果を ...


◆日本国債格下げの原因、経済よりも政治に(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版)
 http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_176927

【東京】米格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)が27日、日本の長期国債の格付けを「AA(ダブルA)」から「AA−(ダブルAマイナス)」に引き下げたが、格下げの原因は経済よりもむしろ政治にある。・・・


◆国債格下げは政治への不信任(日本経済新聞)
 http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE0E0E6E2E3EAE6E2E0EAE2E3E0E2E3E38297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D

米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本国債の格付けを引き下げた。日本の財政の先行きに対する海外の目の厳しさが浮き彫りになった。欧州をみても、市場の信認喪失は財政・金融の連鎖的な危機の引き金となりかねない。菅政権は社会保障と税の一体改革の道筋を急いで示すべきだ・・・

 

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コメント
 
01. 2011年1月29日 00:57:04: sOM5kQDn1w
サブプライムを見逃して、格付け会社の信頼性が落ちているのに、持ち出されても名あ。

02. 2011年1月29日 01:27:53: cqRnZH2CUM
日本のソブリン格付けを※「AA-」に格下げ、アウトルックは「安定的」 
掲載日: Jan 27, 2011 16:51 JST
小川隆平、シンガポール 電話(65)6239-6342
エレーナ・オコロチェンコ、シンガポール 電話(65)6239-6375
格下げ
新: 旧:
※AA- ※AA 外貨建て・自国通貨建て長期ソブリン格付け、長期優先債券(既発債)
アウトルック: 安定的 
据え置き
※A-1+ 外貨建て・自国通貨建て短期ソブリン格付け、短期債券
*「※」付きは無登録格付け、詳細は本稿末尾の「S&Pの格付けについて」を参照。

* 日本の財政赤字が今後数年にわたって高止まりし、それに伴い財政の柔軟性がさらに低下するとS&Pは予想する。
* 長期ソブリン格付けを※「AA」から※「AA-」に引き下げ、短期ソブリン格付けは※「A-1+」に据え置き。
* 高水準の対外純資産と金融面での柔軟性が、財政問題に起因する格付けへの下方圧力を一部相殺するとの見方から、長期ソブリン格付けのアウトルックは「安定的」。

(2011年1月27日、東京=S&P)スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(以下「S&P」)は本日、日本の外貨建て・自国通貨建て長期ソブリン格付けを、※「AA」から※「AA-」に引き下げた。外貨建て・自国通貨建て短期ソブリン格付けは、※「A-1+」に据え置いた。長期ソブリン格付けのアウトルックは「安定的」である。長期優先債券格付けも※「AA」から※「AA-」に引き下げた。外国為替規制リスク評価(T&C評価)は引き続き「AAA」である。

格下げは、日本の政府債務比率がさらに悪化するとのS&Pの見方を反映している。日本の債務比率は既に格付け先ソブリンの中で最も高いレンジにあるが、さらに、S&Pが世界的な景気後退以前に予想していた水準を上回る水準まで上昇し、2020年代半ばまで下降に転じないとみている。なかでも、一般政府財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は2010年度の概算値である9.1%から、2013年度には8.0%へと若干の低下にとどまると予想している。中期的には、大規模な財政再建策が実施されない限り、2020年より前に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の均衡は達成できないと予測している。

長引くデフレも日本の債務問題をさらに深刻化させている。物価の下落は、1992年以降の日本のGDPの推移と一致しており、名目ベースで経済規模が同年以降変わっていないことを意味する。加えて、急速な高齢化が日本の財政・経済見通しを悪化させている。社会保障関連費は国の2011年予算案の 31%を占めており、2004年度の社会保障制度改革を上回る規模の改革を実施しなければ、この比率は上昇する見通しである。生産年齢人口の高齢化と減少を踏まえ、S&Pでは日本の中期的な成長率を約1%と予測している。

民主党率いる連立与党が参議院選挙で過半数議席を確保できなかったこともあり、民主党政権には債務問題に対する一貫した戦略が欠けていると S&Pは考えている。また、政府は2011年に社会保障制度と消費税率を含む税制の見直しを行うとしているが、これにより政府の支払い能力が大幅に改善する可能性は低いとS&Pは考えている。国債発行額の承認を含めた、2011年度予算案と関連法案が国会の承認を得られない可能性さえあるとS&Pはみている。したがって、国内には引き続き国債に対する強い需要があり、それに対応して超低金利環境が続いているものの、日本の財政の柔軟性はさらに低下するとS&Pは予想している。

とはいえ、日本のソブリン格付けは、高水準の対外純資産残高と比較的強固な金融システム、多様化された経済により「AA-」の水準で下支えされている。加えて、日本円は世界の主要準備通貨である。

日本の2010年末の対外純資産残高は、概算で経常取引受取額の254%と世界最大である。また、外貨・金の準備高は1兆ドルを超え、中国に次いで世界第2位である。加えて、金融部門と、企業部門と家計部門をあわせた非金融民間部門も対外純債権者である。経常黒字が続いていることから、対外純資産は今後数年さらに増加するとS&Pはみている。

厳しい財政状況と経済成長見通しの弱さを、高水準の対外純資産と円の国際通貨としての役割によってもたらされる柔軟性に照らし合わせて考慮し、アウトルックは「安定的」とした。2000年代前半のように政府が財政再建と成長見通しの改善に向けた施策を実行できれば、格上げを検討する。一方、 S&Pが日本の財政見通しを再び引き下げた場合には、格付けへの下方圧力が再度強まるだろう。

<関連リポート> 

2008年5月29日付「Sovereign Credit Ratings: A Primer」
(和訳版:2010年 7月20日「格付け規準|公的部門|ソブリン:ソブリン格付け:入門編」)

2010年10月7日「Global Aging 2010: An Irreversible Truth」 (英語版のみ)

2010年11月4日付「Global Aging 2010: Absent A Policy Response, Japan’s Graying Population Could Imperil Its Sovereign Ratings」(英語版のみ)

2010年11月2日付「Japan」(英語版のみ)

2010年3月10日付「Après Le Déluge, the Dollar Remains The Key International Currency 」(英語版のみ)

2010年10月1日付「Credit Fundamentals Remain Intact For G-20 Sovereigns」(英語版のみ)


ソブリン格付けの概要
スタンダード&プアーズが個々のソブリンの全体的な信用力を評価する際には、政治リスクと経済リスクに注目し、定量的側面と定性的側面の両面から評価する。分析の定量的側面には、数々の経済状況の測定が含まれるが、データの信頼性についてはより定性的な判断が必要となる。政治および政策動向が重要な要因であり、かつスタンダード&プアーズの格付けは将来の債務返済能力を示すものであるため、分析は定性的である。国はポリシー・ミックスに矛盾がある場合、為替相場や富に急激な変化をもたらすような衝撃の影響を受けやすくなる傾向があるため、分析の多くはポリシー・ミックスの適切さに注目している。
返済意思は、ソブリンと他のほとんどの種類の発行体を区別する定性的な要素である。債権者に与えられる法的救済が限られていることもあり、政府は期日に元利返済する財政的な余裕があっても、選択的に債務をデフォルトにすることが可能であり、実際にそうすることもままある。そうした観点からいえば、政治リスクと経済リスクは関連している。債務を返済する意思のない政府は、通常、返済能力を低下させるような経済政策を追求している。このように、返済意思には政府の政策に影響する幅広い経済的、政治的要因が関係している。
スタンダード&プアーズの自国通貨建てのソブリン格付けは、中央政府(または中央銀行)が供給する通貨で発行し、返済を行う債務に対する、政府の返済意思と能力に関するスタンダード&プアーズの意見を反映している。一方、外貨建てソブリン格付けは、海外の関係法域の通貨で発行した債務に対する、政府の返済意思と能力に関するスタンダード&プアーズの意見を反映している。ソブリンが通貨同盟の加盟国で、共通の中央銀行に金融政策および為替管理の権限を委譲する場合、あるいは別のソブリンの通貨を使用している場合、自国通貨建て債務と外貨建て債務の格付けは等しくなる。自国通貨建て格付けと外貨建て格付けの相違については、以下の「自国通貨建て格付けと外貨建て格付けの相違」の章で詳述する。
同一の政治的、経済的要因は、自国通貨建て債務を返済する政府の能力と意思にも、外貨建て債務を返済する政府の能力と意思にも影響を与えるが、その度合いは異なる。政府が自国通貨建て債務を返済する能力と意思は、徴税権と国内の金融および財政システムの統制能力に支えられている。これらにより、政府は自国通貨建ての財源に無制限にアクセスすることができる。しかし、外貨建て債務を返済する場合には、政府は通常、為替市場て債務と同じ要因が国際収支や対外的な流動性に与える影響と、対外債務の水準や特性に与える影響をより重視する。
スタンダード&プアーズがソブリン格付けを付与するときに検討する主要な経済・政治リスクには以下が含まれる。
• 国の政治制度と政治動向、それらが政治環境の有効性と透明性に与える影響、治安や地政学的な懸念
• 経済構造と経済成長見通し
• 一般政府歳入の柔軟性、歳出圧力、一般政府財政赤字と債務負担の大きさ、金融システムと公的企業の偶発債務
• 金融の柔軟性
• 対外的な流動性、非居住者への債務に対する公的および民間債務の傾向
最初の4つの要因は、自国通貨建て債務を期日通り確実に返済する政府の能力と意思に直接影響を与える。さらに、財政・金融政策は最終的に国の対外的なバランスシートに影響するため、(5つ目の要因を加えた)すべての要因が外貨建て債務を返済する政府の能力と意思に影響を与える。国際収支への圧力が最も大きな要因となることが多い。
格付け手法
スタンダード&プアーズは、ソブリンの格付け分析の枠組みを9つの項目について評価を行う(表1参照)。格付けを付与するプロセスの一環として、各国をそれぞれの分析項目について6段階に評価している(1が最高)。ただし、それぞれのスコア(評価)から格付けを導き出す厳密な計算式はない。分析対象となる変数は相互に関連しているとともに、国によって、また時間の経過によってウエートが変わることがある。多くの場合、格付け委員会によるある項目の評価は、様々な測定値の絶対水準だけでなく、他の項目や他のトレンドにより異なってくる。例えば、4%の実質GDP成長率はドイツにとっては高い水準だが、経済の発展段階が異なる中国にとってはかなり低いとみなされるであろう。また、トルコは経済回復を示しているが、依然として多額の債務負担を抱えていることから、投機的水準のスコア(評価)を付与されている。一方、西欧の一部の高格付けソブリンは、債務負担がトルコと同水準もしくはそれより重いものの、より豊かで多様化された経済やその柔軟性により国内市場で合理的な市場価格で長期の自国通貨建て債券を発行することが可能なため、トルコよりリスクが低いとみなされる。

表1:ソブリンの格付け手法
政治リスク
• 政治制度の安定性と正統性
• 政治プロセスへの国民参加の度合い
• 政権交代の秩序
• 経済政策に関する判断と目標の透明性
• 治安状態
• 地政学的リスク
経済構造
• 繁栄度、多様性および市場経済志向の度合い
• 所得格差
• 資金の仲介に関する金融部門の有効性、信用の入手可能性
• 金融以外の民間部門の競争力と収益性
• 公的部門の効率性
• 保護貿易主義とその他の非市場経済の影響
• 雇用の柔軟性
経済成長見通し
• 貯蓄と投資の規模と内訳
• 経済成長のペースとパターン
財政の柔軟性
• 一般政府の歳入、歳出、黒字/赤字の動向
• 財政スタンスと金融・対外要因との整合性
• 増税の柔軟性と効率性
• 歳出の実効性と圧力
• 報告のタイムリーさ、対象範囲および透明性
• 年金債務
公的債務負担
• 一般政府の総債務と(流動性資産を除く)純債務
• 歳入のうち利息支払いに充てられる割合
• 公的債務の通貨別内訳と満期構成
• 国内資本市場の奥行きと規模
オフバジェット債務と偶発債務
• 非金融公営企業(NFPE)の規模と健全性
• 金融部門の信頼性
金融の柔軟性
• 景気サイクルにおける物価動向
• 金利と信用拡大
• 為替相場制度と金融目標の整合性
• 中央銀行の独立性などの制度的な要素
• 特に財政スタンスと資本市場の特性から見た金融政策手段の範囲と効率
• 指数化とドル化
対外流動性
• 財政・金融政策が対外勘定に与える影響
• 経常収支の構成
• 資本収支の内訳
• 外貨準備の妥当性
対外債務負担
• 非居住者の預金とストラクチャード・デット(仕組み債)を含む対外総債務と対外純債務
• 満期構成、通貨内訳と金利変動に対する感応度
• 譲許的な債務へのアクセス
• 債務返済の負担
本稿に掲載した図は、格付け委員会が通常参照するデータだが、分析においては他のデータも検討する。すべての格付けカテゴリーに完璧に対応できる測定手段はなく、分析上の注目点は、各国の発展度合い、政治的・経済的課題やその他の要因により変わる。測定が困難な場合には、より定性的なアプローチを採ることも必要となる。

政治リスク
9つの分析項目(表1参照)の1つ目は政治リスクである。政治リスクには政治制度のほか、政治のシステムとプロセスも含まれる。国の政治制度が安定的で、予測可能性と透明性を認められているかを重視する。これは、政策の不備をいかに素早く発見し、是正するかを含めた、経済政策決定のパラメーターを分析する際に重視する点である。民主主義の伝統は通常、政治的衝撃を和らげる開かれた政治的枠組みと責任能力を支えるものとなっているが、最も重要な要因は、おそらく独立した司法と特に報道の自由を伴う市民社会である。スタンダード&プアーズは、予野党間の敵対関係の度合い、政権交代の頻度や、治安に関する懸念を精査する。潜在的な対外安全保障リスクにも目を配り、近隣諸国との関係も考慮する。軍事的脅威が財政および財政方針に大きな負担を与え、潜在的な投資の流入を細らせたり、国際収支を圧迫している場合、国家の安全保障は懸念要因となる。
大部分の欧州連合(EU)加盟国が政治リスクの項目で得ている高い評価(訳者注:スコアは小さくなる)は、開かれた政治的枠組みに対する国民の幅広い支持があることを反映している。EU各国では、国民の政治参加度が高く、政権交代のプロセスが明確で、政府の政策は透明性が高く、状況の変化への対応も迅速である。政治制度が安定していれば、特に財産権に関して比較的効率的に透明性と予測可能性がもたらされる。政治リスクの項目の評価が低い(訳者注:スコアは大きくなる)国々では、政治制度は実績に欠け、それほど開放的・効果的ではない場合がある。政治的な意思決定プロセスが一極に集中していたり、国民の大部分が置き去りにされている場合もある。人種や経済格差、地政学的リスクあるいは治安に関する懸念により、国内が分裂していることもある。また、評価の高い国々に比べ、政治的または対外的な衝撃が経済政策を混乱させる度合いが大きい。例えば、ケニアでは選挙をめぐる混乱の要因となった政治的、社会的、文化的な分裂によって民主主義のプロセスに支障が生じ、2007年12月の選挙後に状況がさらに深刻となっているため、同国の政治リスクの評価は低い。
政治的要因がソブリンのリスク分析の中核的な要因であるものの、ロシアなど一部のケースでは、財政および対外的なパフォーマンスが大幅に改善したことにより、ソブリン格付けは政治的要因から示唆されるより高い水準となった。こうした例では、ソブリン・リスクがソブリン以外の格付けに影響するカントリー・リスクより小さい傾向がある(2005年2月14日付英文リポート「Russia: The Gap Between Improving Sovereign Risk And Deteriorating Country Risk Is Increasing」を参照)。
経済構造と経済成長見通し
2つ目と3つ目の分析項目は、経済構造と経済成長見通しである。法律上の財産権の執行が可能な市場経済の方が、意思決定プロセスが一極に集中していないことから、計画経済に比べ政策の誤りが少なく、また債権者の利害を尊重する傾向にある。経済の過渡期にある中東欧諸国が市場改革を進めているスロベニアとチェコ共和国の、経済構造の評価は、確固たる市場経済基盤を持つ西欧諸国に近づいてきている。同項目の評価は1人当たりGDPとの相連性が高く(図1参照)、相対的に多様化されていない経済、脆弱なあるいは未発達な金融システム、大きな所得格差を伴うソブリンの評価は低くなる(訳者注:スコアは大きくなる)。低い評価は、民間部門のレバレッジが高いあるいは未発達である、成長に対する構造的な障害がある、公的部門の規模が大きく比較的非効率であることを反映している場合もある。
本格的な経済改革を進めている国では、様々な政策の順番を決めることが政策を有効なものとするカギとなる。改革を成功させる方法は複数あるが、最も一般的な出発点はマクロ経済の安定性を高めるべく、財政の不均衡を縮小させることである。これに続き、労働市場の柔軟性向上、国内の金融部門の強化、対世界への貿易・サービスの開放のための政策を実施する。過去の経済危機、特に1990年代後半のアジア危機は、資本勘定の自由化が経常勘定の自由化後の政策としてだけでなく、脆弱なマクロ経済と金融部門の両方に対処するための協調政策の一環として進められたことを示す好例であった。
図1:1人当たりGDP(2008年見通し) 010,00020,00030,00040,00050,00060,000AAA中央値AA中央値A中央値BBB中央値BB中央値B中央値(米ドル)
生活水準が向上しており、かつ所得の分配がおおむね平等であるとみなされる国は、経済が困窮したり低迷している国に比べ、高水準の公的債務を支え、予想外の経済的・政治的衝撃に耐えることができる。政府が持続可能な経済成長のための環境を支えたり、景気減速につながるリスクを軽減する政策を実施できるような好ましい状況が整っている場合、スタンダード&プアーズは、経済拡大の恩恵に最も重点を置く。格付けはリスク・ファンダメンタルズについて言及するものであり、景気回復期に格上げ、景気下降時に格下げへと自動的につながるものではない。
高成長を続ける中国やその他数カ国は、スタンダード&プアーズが財政の不均衡や競争力に対する構造的な制約が対処されない限り、経済成長見通しが引き続き比較的弱いとみる国より、政策の柔軟性が高く、経済成長見通しの項目の評価は高い(訳者注:スコアは小さい)。図2は、積極的に改革を進め、多額の外国投資を引きつけているソブリンが多く含まれる中位の格付けで経済成長見通しがほぼ最高となっていることを示している。高格付け国では、通常、経済がかなり発展していることにより、高い成長を遂げることは困難である。低格付けの国では、成長は一定ではなく、構造的な障害によって抑制される可能性が高い。ただし、図2が2008年のみの見通しである点には注意が必要である。経済成長見通しの分析では、投資と競争力に影響を与えるファンダメンタルズがどのように変化しているかについての綿密な調査に基づき、過去の経済動向と今後の見通しを精査する。

財政の柔軟性
次の3つの項目は財政の柔軟性に関するもので、以下の3分野について分析を行う。
• 一般政府の歳入、歳出、収支の動向と、金融・対外要因を踏まえた財政スタンスの適切さの調査
• 通貨や満期などの特性を考慮に入れた債務負担の動向
• オフバジェット債務と偶発債務
財政に関する最初の項目の評価では、黒字/赤字だけでなく、歳出入の柔軟性、歳出プログラムの有効性、ポリシー・ミックスの適切さも勘案する。税基盤が狭い、インフラ整備が急務である、債務負担が大きい、金融部門がシステミックな問題を抱えている、あるいは金融政策が過度に拡張的である場合、通常、財政黒字または小幅の財政赤字であっても財政の柔軟性はほとんど確保できていない。逆に、景気対策が必要な場合(かつ債務負担が小さい場合)や、経済成長が大規模なインフラ投資を必要とする場合、多額の財政赤字が妥当と考えられることがある。優れた財政政策は、持続可能な経済成長をもたらす環境の整備を後押しする。一般的に、固定為替相場制度や政府の管理下にある為替相場制度、あるいは大きな対外不均衡を伴うソブリンは、内需に影響を与えるための財政措置への依存度を高めざるを得ない。したがって、分析においては、財政黒字あるいは財政赤字の具体的な動向と同じくらい経済政策におけるポリシー・ミックスの適切さが重要となる。
財政分析の多くは、中央政府、地方政府、地方自治体(社会保障基金を含み、政府間の取引を除く)により構成される一般政府に注目する。一般政府が通常は、財政政策スタンスの経済的な影響を最も正確に把握できる測定基準であり、マクロ経済の安定と持続的な経済成長に関連する要因と最も密接に関連している。政府内でも徴税を行う部門と歳出の責任を有する部門が異なることも、理由の1つである。例えば、フランスなどの一部の国では、徴税と歳出が極めて中央集権的に行われている一方、カナダなどの他の国では、州政府と地方自治体が公共事業の割当金のかなりの割合を占めている。各国の中央政府だけを比較することは誤解を招きやすい。実際、非中央集権的な国で中央政府のみを分析すると、公共事業への公的な需要(ならびに資金需要)や政府間の財政調整への依存が高まった時に、債務が減少し、柔軟性が大幅に向上することが示されている。また、非営利のオフバジェットおよび準財政活動が広い範囲に及んでいる国では、一般政府がカバーする範囲が十分でないこともあるため、測定基準としてはより広義の公的部門に注目することが適切となる場合がある。

歳入の柔軟性に関し、歪みが最も小さく、不偏性の懸念にも対応する最も成長に適した税制とは、幅広い税基盤と低い税率を伴うものである。財政の最初の項目で高い評価を獲得するソブリンは、憲法上、政治上、管理上の深刻な問題を引き起こすことなく、課税標準や税率を調節することができる。有効な歳出プログラムとは、国民から求められる公共事業、持続可能な経済成長を下支えするために必要とされるインフラや教育水準など、すべてを税金や手数料収入、返済可能な調達資金の範囲内で提供できるものである。延滞金額が定量化され、財政赤字は債務の傾向に合わせて調整することができる。公共インフラや教育・人材育成への的を絞った投資が持続可能な繁栄を支える場合には、多額の資金需要が見込まれるとしても、高い評価が付与される(訳者注:スコアは小さくなる)ことがある。
憲法上の制約、政治的圧力または腐敗のために政府資金が効果的に使われていない国や、歳入の柔軟性が既に高い税率または徴税上の問題によって抑制されている国では同項目の評価は低く(訳者注:スコアは大きく)なる。金融面および対外的な圧力を考慮した場合に、財政政策の引き締めが不十分な場合もある。こうした環境は持続可能な経済成長を妨げ、債務返済が困難になる可能性を高める。インドについては、多額の財政赤字と歳出入の限定的な柔軟性が同項目での低い評価につながっている。
図3が示すように、財政赤字は投機的格付けにおいて最も高水準となる傾向がある。一部のケースでは、財政の柔軟性の評価は準財政活動、透明性の欠如、歳出入および借り入れの限定的な柔軟性の影響を大きく受けているため、低格付け国の財政赤字が予想される水準よりも高水準ではないこともある。
図3:一般政府財政収支(対GDP比、2008年見通し) -2.5-2-1.5-1-0.500.511.5AAA中央値AA中央値A中央値BBB中央値BB中央値B中央値(%)
一般政府債務の対GDP比率の推移は、財政黒字・赤字額の分析の一環として、スタンダード&プアーズの格付け委員会が考慮する指標である。現金以外の項目、債務放棄/再編、民営化収入、現金残高の使用について調整した後の債務残高の増加額が、おおよその財政赤字額となるはずである。為替相場の動向、概要の認識(recognition of skeletons)や他の要因によるものではなく、過去に財政赤字が十分に認識されていなかった(または黒字が過大評価されていた)可能性が高いために、この指標により大きなウエートが置かれる場合がある。政府にとっては、財政赤字に集まる政治的関心やその他の注目が一部のプログラムや機能を公的企業に移行させる大きなインセンティブになるため、報告される財政赤字を分析対象とすることには困難も伴う。最も重要なのは、ソブリンのデフォルトが発生する前に起きる債務残高の変化が、財政赤字よりも、差し迫る危機の正確な指標と般政府債務の対GDP比率の変化(2008年見通し)00.511.522.53AAA中央値AA中央値A中央値BBB中央値BB中央値B中央値(%)
年金債務は、急速に老齢化が進んでいる国々にますます大きな財政圧力を与えている。スタンダード&プアーズは、高齢化社会における社会保障等の財政問題に対処するための財政調整と構造改革が不十分な場合、一部の高格付けソブリンの信用格付けが中期的に下押し圧力を受け始める可能性があると予想する(2007年9月19日付英文リポート「What A Change A Year Makes: Standard & Poor's 2007 Global Graying Progress Report」を参照)。
スタンダード&プアーズは債務負担を分析する際に、ソブリン特有の徴税と金融の権限に加え、国内資本市場の特性が多様な債務管理を可能にすると認識している。したがって、他の一部の経済関連指標と比べて、債務負担と格付けとの関連性は低いことが多い。債務返済の高い実績と、市場ベースの超低コストの長期資金調達が可能な国内の堅固な資本市場を有するソブリンは、政府債務の対GDP比は低いが、債務返済負担がより重く、かつ変動の大きいソブリンに比べ、債務負担の項目で高い評価を得られる。反対に、債務負担が軽いことは、資金調達問題、高い金利、または一部のケースでは財政の柔軟性よりもむしろ最近の債務救済を反映している場合がある。図5は一般政府純債務の対GDP比率であるが、石油の恩恵による多額の財政黒字と対外黒字から恩恵を受けている多くの湾岸諸国が「ダブルA格」に含まれているために、同格付けカテゴリーにおいて同比率が異例に低いことを示している。バランスシートの強化は格付けの引き上げにつながる。ただし、経済の多様性の相対的な乏しさ、政治リスク、透明性の欠如が伴う場合には、データの改善ほどの効果はないであろう。

オフバジェット債務と偶発債務は格付けの決定において重要な検討材料となることがあり、非金融部門公営企業(NFPE)の規模および健全性と、金融部門の安定性に注目する。通常、NFPEは公共政策を補完するために設立され、低い収益率や低い(または実質的にゼロの)株主資本比率に直面する可能性があることで、不利な経済環境の影響を受けやすくなり、ソブリンにリスクをもたらす。理論上は、NFPEは市場の足りない部分を補うために必要とされているが、実際はその多くが自然独占により長期的に存続していたり、厳格な見積もりや管理なしに公共政策を推進するための資金を集め、消費するために存在している。こうした活動の規模がかなり大きい場合、財政パフォーマンスおよび財政状況の指標としての一般政府統計の有効性と、経済における政府の役割は低下する。不採算または資本基盤が脆弱なNFPEの債務は、偶発債務を測定するための重要な出発点となるが、利益をあげているNFPEも困難な政治・経済環境に苦んだり、追加的な公共サービスの提供を求められる場合がある。したがって、スタンダード&プアーズは、大規模な公的部門を注意して観察する傾向があり、景気悪化時に政府の支援が必要になる可能性のあるすべてのNFPEの債務を偶発債務評価に織り込んでいる。NFPEの中でも、補助金と資本注入の恩恵を受けている、独占的な地位を享受している、優遇的に資金調達を行うことできる、追加予算を得る目的で製品に値をつけている、またはサプライヤーに市場価格より高い代金を支払っている企業には特に注意が必要である。
ソブリンの支援を要する金融セクターの流動性と支払い能力の問題は、ソブリンの信用力を損ねることがあるため、金融セクターは偶発債務ともいえる。銀行システムの健全性はマクロ経済の安定、有効需要の管理および持続的な経済成長にとって重要であることから、システム全体に及ぶ危機が起きた際に銀行を支援する動機は大きい。カザフスタンの自国通貨建て・外貨建て格付けが2007年に引き下げられたのは、海外からの借り入れを積極的に行った国内の金融部門を支援する費用が増大したためである。スタンダード&プアーズの金融部門担当のアナリストは、定期的に世界の金融部門のリスクを調査しており(2007年8月9日付英文リポート「S&P's Banking Industry Country Risk Assessments: Global Annual Roundup」を参照)、金融システムの危機の可能性に対する評価は、ソブリンの偶発債務における重要なデータとなっている。歴史的にシステミック・リスクの要因は、与信の急速な伸び、経済の悪化、不良債権の増加と関連する傾向があるが、オフバランスシート取引が新たな懸念要因として顕在化している。公的銀行が政府の予算に組み込まれない様々な準金融活動(例えば、直接貸し付け、助成金、銀行の救済活動または為替相場の保証)に従事している場合、オフバジェット・偶発債務の項目において当該銀行の影響は大きくなる可能性がある。

金融の柔軟性
7つ目の分析項目である金融の柔軟性は、ソブリンの信用動向を見る上で重要な指標となる場合がある。金融政策の適切性と有効性を、政府の他の経済政策や国の金融部門・資本市場の奥行きを踏まえて、分析する。為替相場が固定相場制(ペッグ制)あるいは管理された変動相場制を採用している国の場合、金融政策は、通貨を連動させている国(または国々)の政府あるいは中央銀行の金融政策に制約される。分析では、この関連性、つまり制約を受けた金融政策の便益と費用に注目する。図6は、低格付け国においてインフレ率がより高いことを示している。世界中での持続的な不均衡が、コモディティ価格の上昇や財政圧力と相まって、広い範囲で過去十年間よりインフレ率を高める要因になっていることを示している。通貨の管理は、国外のインフレ要因や、今や世界的な要因となっている流動性問題の増大により、ますます難しくなっているかもしれない。
図6:CPI(消費者物価指数、2008年見通し) 012345678AAA中央値AA中央値A中央値BBB中央値BB中央値B中央値変化率(%)
金融の柔軟性を評価する際には、以下の点を考慮する。
• 景気サイクルを通じた物価動向、貿易相手国と比較した物価動向
• 金融政策手段の市場志向度、透明性が高く、十分に発達しかつ規制された金融部門と債券市場が金融政策手段の実効性を高める度合い
• (賃金あるいは他の経済的要因の)指数化や、(融資、預金あるいは流通貨幣の外貨シェアの)ドル化がインフレ率の反映される度合いや、金融調節手段の範囲を制限する度合い
• 中央銀行の財源や運営上の独立性などの制度的な要因
• 金融政策目標と、財政スタンスあるいは為替相場制度との整合性
インフレ目標は近年、金融政策においてますます活用されているが、信用市場が混乱すると金融部門のリスク、資産価格の役割や他の問題に関する議論が高まることから、焦点が変化する場合もある。輸出制限、統制価格の引き下げあるいは間接税の引き下げなどの行政・財政措置によってインフレの上昇が抑制されている国では、政策は、既に発生している問題よりもむしろ兆候に対処するためのものである可能性が高い。外貨建ての借り入れに大きく依存する国々は、高い国内金利が投資や成長に与える影響が限定的で、かつ通貨の上昇が債務返済負担を軽減することから、国内の利上げに過度に依存する誘惑にかられることがある。しかし、利上げはより多くの資本を引きつけ、インフレ圧力を増大させる可能性がある。こうした状況においては、財政政策の引き締めがより適切な政策になろう。金融当局が保有する政府証券の売却や買い戻し、あるいは中央銀行証券の発行により資本流入を安定化させることは、金融の柔軟性を低下させ、擬似的な財政圧力を高めるより高コストの政策ではあるが、もう1つのアプローチである。
金融の柔軟性の項目において欧州中央銀行(ECB)が高い評価を得ている(訳者注:スコアは小さい)のは、欧州の十分に発達した透明性の高い資本市場によって支えられている金融の柔軟性と、低いインフレ率を反映している。一方、同項目の評価が低いのはロシアであり、同国の評価は金融部門の脆弱性、やや奥行きの乏しい資本市場、2桁のインフレ率の継続により制約されている。金融の柔軟性が財政不均衡によって制限されているケースもある。最近パキスタンでみられたケースのように、政府が中央銀行から借り入れを実施する場合は通常、最も不利な状況となる。しかし、市場で資金調達する場合でも、特に債務負担が重く、市場に厚みがない国では、財政赤字が金利を上昇させる傾向がある。
金融の柔軟性の向上と金融調節手段の有効性向上に伴い、国の資本市場の厚みと規模は、重要な役割を果たしえる。自国通貨建て債務の保有者が地元銀行に集中している場合より、幅広い国内投資家が債権者である場合の方が、国にはデフォルトを避けるインセンティブが働く。こうした理由により、チリなどで民間の強制年金が設立されたことは、新たな、有力な債券保有者層を創出したことで、ソブリンの信用力向上に役立っている。多くの高格付け諸国の経験は、公的債務が高水準の場合でも、政府が通貨価値および金融契約の保護に向けて一貫した姿勢で国民に応えるなら、長期にわたり信用力を維持できることを示している。
対外支払いの状況
最後の2つの分析項目は、対外流動性と対外バランスシートである。国際収支の分析では、マクロ経済とミクロ経済政策が対外セクターとその構造的な特性に与える影響に注目する。通常、政府は自国通貨で税金を徴収し、為替市場あるいは中央銀行から外貨を購入しなければならないため、対外分析では外貨を生み出す経済の能力に注目する。これは、経済における外貨の必要性や、外貨準備によって提供されるクッション(緩衝材)に関連して評価する。公的部門および民間部門の非居住者に対する債務が大きい場合、為替相場、金利、外人投資家のセンチメント(市場心理)や、他の対外的要因の変化に対するリスクが大きくなる。通貨同盟の加盟国においては、為替相場の影響は抑制されるが、他の影響が脆弱性の要因となる可能性がある。
当項目における主要な定量的指標は、経常取引における受取額(CAR)に使用可能な外貨準備を加えたものに対する対外的な必要資金の総額(gross external financing needs、経常取引における支払額に残存期間を有する非居住者の銀行預金を含む非居住者向け短期債務を加えたもの)の比率である。財源に対し必要資金が少ないことがプラス要因となり、同比率は中位の格付けで強い説得力を示している。分析において、通常、短期債務は格付けの引き下げリスクを伴っていないが、当項目では短期債務が重要となることから、同比率は最も信用力の高い国で高水準となる傾向がある。逆に、格付けが最も低い国は、譲許的な債務(concessional debt、有償資金援助の一環として市場レートよりも低い金利で借り入れる返済期間の長い債務)に大きく依存しているため、同比率が低くなる傾向がある。図7に示した定量的指標は、この対外流動性関連指標の重要な構成項目であるCARに対する経常収支の比率である(「財政の柔軟性」の項で述べたように、「ダブルA格」国の多額の黒字は湾岸石油輸出国数カ国の存在による影響がある)。
しかしながら、経常赤字の規模(貯蓄に対する投資の超過分を反映する)は、それ自体が重要な格付け要因とはならない場合がある。投資が競争力を押し上げ、より高水準の外貨収入をもたらす場合、将来の対外支払いリスクは軽減される。逆に、財政赤字が消費財の輸入あるいは国内に集中している産業への投資により増大した場合、リスクは高まる。対外支払いリスクを緩和するための重要な要因は、海外からの直接投資(FDI)である。経常収支の赤字をFDIで補うことは、急速に反転する可能性のある証券投資や、所得収支が減少した場合でも返済しなければならない債務で補うのに比べ、リスクが小さい。通常は利益が発生しない限り配当が支払われないため、FDIはより柔軟な負債と考えられる。
図7:経常収支(対CAR比、2008年見通し) -15-10-5051015202530AAA中央値AA中央値A中央値BBB中央値BB中央値B中央値(%)
CAR−経常取引における受取額
外国為替操作や対外債務の返済に利用できる外貨準備のみを含む使用可能な外貨準備は、通常、国際収支が悪化したとき、財政の緩衝材として機能する。高水準の外貨準備は、様々な潜在的衝撃に対する保険を提供することにより、政府の借入金利を引き下げるのが一般的である。しかし、多額の外貨準備を維持する政策にはコストがかかる。1つは外貨準備の低いリターンに伴うコストである。これに関連し、外貨準備の積み上げにより生まれる自国通貨の流動性のすべてあるいは一部を吸収する目的で債券を売却するため、外貨準備が獲得するリターンを上回る不胎化コストがかかる。また、平価切り上げ圧力が発生し、最終的に中央銀行の収益性を一層損なう(あるいは損失を引き起こす)可能性がある。国内銀行に預けられた外貨準備、証券の形で担保として差し出されている外貨準備や、居住者の外貨預金の支払準備率に関連する外貨準備、為替先物取引で売却された外貨準備は利用可能な外貨準備には含まれない。さらに、カレンシーボード制を採用している国、あるいは別の通貨とのペッグ制(固定相場制)を長期にわたって採用してきた国は、外貨準備の一部が為替相場とのリンクに対する確信を支えるために必要であるため、一定の調整を行っている。CARに外貨準備を加えた金額が適切かどうかは、対外的な必要資金の総額だけでなく、政府のポリシー・ミックスとの関係で判断される。
通常、外貨準備政策は、外貨準備の保有コストに対し、危機緩和のメリットの方が大きい場合に実施される。変動相場制を採用し、厚みのある外国為替市場を擁する国は、一般的にわずかな外貨準備しか必要としない。そのため、通常の測定規準は高格付け諸国に適用することはできない。多額の外貨準備が、名目上の通貨切り上げを抑制して輸出の伸びを後押しするために積み上げられることもある。これは、通常、非貿易部門に対し貿易部門に経済の歪みをもたらす。外貨準備が過度に増加すると、世界的な不均衡が拡大し、ひいては保護貿易論者の反応に拍車をかける可能性もある。国内では、極めて高水準の外貨準備が過剰な信用の伸びにつながり、資産バブルを発生させる場合がある。不胎化は、通常、資金流入の拡張効果を完全に相殺することはできない。一部のケースで、金融当局は支払準備率の引き上げに着手することにより不胎化コストの一部を回避することができるが、これは金融システムへのコスト移転あるいは対内投資への課税につながり、市場流動性を収縮させるものである。
米国では外貨準備が非常に低水準にとどまっているが、それが可能なのは1971年以降、米ドルと他の通貨との間に、おおむね変動相場制が保たれているからである。世界の貿易・投資における主要通貨としてのドルの独自の地位も、金と外貨準備の必要性を軽減している(2007年10月15日付英文リポート「Despite Pressures, The U.S. Dollar Remains The Key International Currency」を参照)。変動相場制を採用し、外貨建て債務が少ない他の高格付け諸国も、大半が比較的わずかな外貨準備しか必要としない。2004年5月1日に欧州連合(EU)に参加した10カ国の一部の国などの他の国々では、対外債務に関し大きな格差があるが、格差による信用リスクは、FDIを通じた資金流入や、これらの国々が欧州経済通貨同盟(EMU)加盟に近づいているために為替相場の衝撃から受ける影響が減少していることから軽減されている。
格付けが低い国々では、政府債務の大部分が外貨建てで、自国通貨建て債務の大部分が外国人投資家を債権者としているため、対外流動性はより重要な問題である。財政の悪化や、他の経済的あるいは政治的衝撃により、金融市場へのアクセスが妨げられる可能性がある。
スタンダード&プアーズは各国の国際収支(フロー)の分析に加え、(外貨建て・自国通貨建ての双方の)居住者の資産と負債を示す対外的なバランスシートを他国と比べ綿密に調査する。分析において最も注目するのは対外債務の動向であるが、最も広義の対外支払いの状況を示す国際投資ポジション(international investment position)も、リスク要因となりうる。図8が示すように、スタンダード&プアーズは対外純債務の大きさを測定するために、対外債務のCAR(非居住者からの投資収入および送金額に財・サービスの輸出からの受取金を加えたもの)に対する比率と比較する。(米国などの)多くの高格付け諸国にとって、すべてではなくても大部分の公的債務が自国通貨建てであり、最も合理的なシナリオにおいてそれほど重い負担とはならない。
図8:対外純債務(外貨準備と金融部門の資産を除く、対CAR比、2008年見通し)

民間部門、特に金融部門の債務は外貨準備に圧力を与える可能性があるため、これらも精査する。1997年−1998年のいくつかのアジア諸国の例のように、一部のケースでは、最終的に民間債務が政府債務になったこともある。対外債務は、償還期日、通貨の内訳、金利変動に対する感応度に関しても評価する。新規借り入れとともに、これらの要因は将来の利払いおよび償還金額の規模に加え、短期債務から発生する圧力に影響する。2国間契約により譲許的な条件で借り入れた債務は、多額の公的対外債務負担をある程度軽減する可能性がある。
新興国市場は民間資金の流入により大きな恩恵を受けている一方、これらの資金フローが突然かつ急激に変化すれば、大きな打撃を受ける可能性がある。短期の外貨建て債務の割合が大きい国では、投資家心理の変化に対する脆弱性が高まるであろう。国際通貨基金(IMF)やその他の国際金融機関から提供される資金はリスクを軽減する要因になりうるが、銀行や国際投資家が動かす資金に比べ、限界が明らかとなっている。マクロ経済の動向に対するその他の保護手段としては、安定的な国内金融システム、資本逃避のリスクを最小化する健全な金融部門、多くの利益を生むFDIなどが挙げられる。一般的に、資本取引の自由化は賢明な経済政策、適切な通貨・為替制度、健全な金融システムが伴えば、プラス要因とみなされる。
自国通貨建て格付けと外貨建て格付けとの相違
ソブリンの自国通貨建て格付けと外貨建て格付けの差は、双方のタイプの債務の信用リスクの違いを反映している。ある国の政府が通貨を発行する権限を含む幅広い権限を自国内で有している場合であっても、自国通貨建て格付けがすべて「トリプルA」になるとは限らない。その理由は、自国通貨を発行する権限が与えられていても、政府への権限の集中やその極めて高い柔軟性、拡張的な金融スタンスへの大きな依存は、ハイパーインフレ・リスクや、自国通貨建て債務の再編よりも深刻な政治的・経済的損害リスクをもたらす可能性があるためである。このような状況において、ソブリンは自国通貨建て債務の再編を選ぶこともできる。スタンダード&プアーズは、経験的証拠、柔軟性とインセンティブの相対的な度合いの評価の両方に基づいて、ソブリンの自国通貨建て債務の格付けを外貨建て債務の格付けと同水準にするか、1段階(ノッチ)から3ノッチ高くすることが多い(この点に関する広範な議論については、2005年10月19日付英文リポート「Sovereign Foreign and Local Currency Rating Differentials」を参照)。
自国通貨建て格付けと外貨建て格付けのノッチ差を決定する最も重要な要因は、金融の柔軟性である。ソブリンが通貨同盟に加盟し、それぞれの国が管理することができない中央銀行に金融政策の権限を委譲している場合や、ソブリンが別の国の通貨を採用している場合、両格付けは等しくなる。地政学的リスク要因がある場合は、弱い政治制度が大規模な財政不均衡や政策実施における困難を長引かせるため、ノッチ差はわずかとなる。
両格付けのノッチ差を拡大させる主な要因として、国内資本市場が十分に発達し、市場によって決められた極めて低い調達コストで長期的な資金を入手できることが挙げられる。ソブリンが外貨建て債務をデフォルトした場合にも、自国通貨建て債務の返済が続けられるかどうかは国内資本市場の充実にかかっている。自国通貨建てで資金調達が可能な国内資本市場の存在は、格付けを制約する政治上・財政上の懸念をある程度軽減することができる。
自国通貨建て格付けと外貨建て格付けが同水準となる傾向があるのは以下のソブリンである。
• 通貨同盟の加盟国(中短期的にユーロ圏に加盟すると予想されるEU諸国を含む)
• 別の国の通貨を採用している国
• 長年にわたり通貨ペッグ制(特定の基準通貨と交換比率が固定された為替相場)を採用している国や、別の通貨の国内使用率が高い国
• 最終的な政策選択の権限を制限する政治・財政リスクにより格付けが制約されている国(例えば、中国やインド)
通常、ノッチ差が1ノッチであるのは以下のソブリンである。
• カレンシーボード制を導入している国
• ユーロ圏加盟国であるが加盟の継続に不確実性を伴う、あるいは遠い将来に加盟国となる可能性がある一部のEU諸国
• 長年にわたり通貨ペッグ制を採用している国や、別の通貨の国内使用率がある程度高い国
• 政治上・財政上の懸念により格付けが制約されている国(例えば、ロシアやトルコ)
2ノッチから3ノッチのノッチ差があるのは、外貨建てと比べてより発達した、あるいは発達しつつある国内資本市場が自国通貨建ての資金を提供できる国や、居住者に対する資本統制の結果としてではなく資金を入手できる国である。
通貨がドルにリンクしている国は、自国通貨建て債務の格付けが通常、外貨建て債務と等しくなる特別なケースである。自国通貨が米ドルと連動しているため、債務返済を行う公的部門の勘定が為替相場の変動に対し脆弱となる。自国通貨建て債務の高い格付けを支える柔軟性は低下する。危機において(為替相場が下落傾向にあるとき)、ドルをリンクさせた自国通貨建て債務の返済コストは自国通貨建て債務の返済コストに対し劇的に高くなる。さらに、債券保有者が返済された当該国通貨を受け取り、その後外貨と交換するため、自国通貨建て債務が外貨建て債務と同じように外貨準備に圧力を加えることを歴史は示してきた。同様の要因が、世界各国の資本市場で発行された自国通貨建て債務の格付けを制約する場合がある。
ソブリン格付けの変化
スタンダード&プアーズが10カ国余りに格付けを付与していた1980年には、すべてのソブリンの格付けが「トリプルA」であった。1980年代を通じて格下げは滅多に起こらず、起こった場合も大抵小幅だった。今日、格付けされているソブリンははるかに多くなっている。現在、スタンダード&プアーズがカバーする118のソブリンの格付けは「トリプルA」から「ダブルCプラス」に及び、このように信用力の範囲が広がると、より頻繁に格付けの変更が生じる。
ソブリンの格付けは将来の債務返済能力の尺度となるものであるため、格付け委員会は信用リスクを評価する際には、潜在的な政治的・経済的衝撃を含むトレンドや今後予想される展開を考慮する。政府の中期財政計画が分かれば、独自の予測とともにそれを詳細に分析する。次に、公的部門の資金調達、対外債務、その他の要因(例えば、輸出の実質増加率、国内金融システムに影響する資産の質の動向など)と、内外金利の変動の可能性との相互関係をみる。また、格付けには経済、政治および商品市況サイクルを通じて生じるリスクを織り込む。格付けを変更するのは、新たな情報により、スタンダード&プアーズが予想した見通しを大幅に修正する場合である。
不安定要因を発見し、それに対処する力強い政策対応は、ネガティブな衝撃やトレンドに直面した際に信用力を維持するためのカギとなる。脆弱な金融部門、過度なレバレッジをかけている民間部門、柔軟性の乏しい為替制度、財政不均衡の拡大のどこに問題があるかにかかわらず、強力な政策対応は経済環境、ソブリンの信用力の両方の改善に重要となる。
ソブリン格付けとソブリン以外の発行体格付けの比較
ソブリン格付けは、中央政府の信用リスクを評価するもので、特定の国で事業を遂行する上での個別のリスクに言及するものではない。したがって、ソブリン格付けは国の格付けではなく、為替変動リスクや規制リスク、あるいはソブリン以外の発行体の事業や金融環境に影響を与える各国の特性に具体的に言及するものでもない。しかしながら、ソブリン格付けとカントリー・リスクの関連性は高い。(ソブリン・リスクが最も小さい)格付けが最も高い国は、安定的な政治体制、高度に発達した法的枠組み、市場志向型の経済によって裏づけられるように、カントリー・リスクが最も小さい国であることが多い。これらを考慮すると、ソブリン以外の債務者の格付けは、通常、所在国の格付けと等しいか、またはそれ以下となる。
しかしながら、スタンダード&プアーズでは、ソブリン格付けによる上限を設けていないため、ソブリン以外の発行体がソブリンより高い信用特性を有し、債務返済に必要な外貨へのアクセスをソブリンが制限するリスクがソブリンのデフォルトリスクよりも小さい場合、その発行体の格付けがソブリンを上回ることがある。こうしたケースには以下が含まれる。
• 通貨の交換や、元利支払いのための非居住者への外貨の送金を制限するソブリン・リスクが比較的小さい国を拠点とする、財務基盤が強固な発行体
• 海外の資産および事業の割合が高い発行体
• 支援的な海外の親会社を持つ発行体
同様に、特に構造的に優れていることで恩恵を得ることができる個別債務は、ソブリンより高い格付けを付与される場合がある。債務返済に必要な外貨へのアクセスが制限されるリスクは、外国為替規制リスク(T&C)評価に反映される。スタンダード&プアーズはソブリン格付けを付与している118のソブリンそれぞれに対しT&C評価を行っている。
ソブリンのデフォルトおよび格付け遷移調査(2008年2月29日付英文リポート「Default, Transition, And Recovery: Sovereign Defaults And Rating Transition Data: 2007 Update」を参照)は、スタンダード&プアーズが格付けしているソブリンのデフォルトが、バーゼル2のガイドラインの下で提示されている基準デフォルト率に整合的であることを示している。格付けが「トリプルBプラス」以上のソブリンでデフォルトが発生していない一方、「トリプルB」以下のソブリンではデフォルト率は同格付けの企業のデフォルト率におおむね近似する。比較統計学上のデータは少数の格付け先ソブリンのデフォルトの影響を受けるものの、スタンダード&プアーズは、評価対象となるソブリンの数が増えるにつれ、ソブリンのデフォルト率は徐々に同格付けの企業のデフォルト率に近づいていくと予想する。表2は、ソブリンと民間部門の発行体の1年、3年、5年後の累積平均デフォルト率を当初の格付け別で示したものである。
表2:ソブリンと企業の累積平均デフォルト率の比較
 
注)1995年までは優先債務格付け、それ以降は発行体格付け。1975年から2007年までにカバーしたソブリンの外貨建て格付けと、1981年から2007年までにカバーした民間部門の自国通貨建て格付け。
過去のデフォルト動向
19世紀、より最近では1940年代にかなりの規模でソブリンの外貨建て債のデフォルトが頻発した。外貨建て債のデフォルトが少なくなったのは第二次世界大戦後の数十年間で、この間、ソブリンによる海外での国債発行は非常に低水準にとどまっていた(図9参照)。1970年代から1980年代にかけて政府の主要な資金調達手段であった銀行借り入れについては、デフォルトが1990年代初頭にピークを打った後減少している一方、債券のデフォルトは再び増加している。

過去のデフォルトは戦争、革命、放漫な財政・金融政策、海外の経済ショックなど、様々な要因を背景としていた。今日では不明瞭な財政方針、債務管理圧力、生産性を損ねる構造的な非能率性、インフレ率の上昇、対外不均衡、オフバジェット活動や脆弱な金融システムから生じる偶発債務が、多くの国が経済政策により対処しなければならない大きな問題となっている。
付表:ソブリンのデフォルトの定義とデフォルトの解決
表3に、スタンダード&プアーズの定義によるソブリンのデフォルト――支払期日に債務を履行できないことや、(返済が滞らなくとも)債務交換が行われることを含む――を記載した。ソブリンがデフォルトから脱した場合の定義も複雑である。ソブリン債務の再編では債務交換が行われることが多いが、これによって、債務再編が完了するのは稀である。すべての債権者と連絡をとるのが困難なことや、当初の契約条件通りの支払いを求めて訴訟を起こす債権者の存在など、様々な理由により、支払い不能となったソブリンの債務交換合意への参加率は100%に達しない。これは米国をはじめ多くの地域における企業の債務再編とは対照的である。これらの地域では通常、すべての個別債務が再生型倒産法の適用対象として処理される。再生型倒産手続き以外の方法で企業が再建を図る場合は、債務再編に合意しない債権者に支払いを続けるか、あるいは債権者による破産申し立てが予想される事態に直面せざるを得ない。
表3:ソブリンのデフォルトの定義
スタンダード&プアーズは一般に、債務不履行(デフォルト)を、債務の契約において定められた期日(あるいは特定の猶予期間内)に元本あるいは利息の支払いが行われないことと定義している。ただし、この定義の適用にあたっては、状況や債務の種類によっては疑問が生じる可能性もある。スタンダード&プアーズは、以下の状況のいずれかにある場合を、ソブリンのデフォルトとみなす。
• 中央政府が発行し、当該国の公的部門以外で保有されている自国通貨建ておよび外貨建ての債券や証券について、中央政府が期日に予定された支払いを行えなかったり、当初定められたものより債権者に不利な条件で債務交換を申し出た場合。中央政府の公的企業に対する債務、リース債務やその他の非債務性支払い義務が履行されなかったり、保証に関する支払いが滞れば、政治・経済危機やデフォルトの発生が差し迫っている可能性があるが、こうした状況自体はソブリンのデフォルトとみなさない。個別債務がソブリンの非債務性支払い義務のうちの1つが履行されることを前提に格付けされた場合、中央政府が非債務性支払い義務を履行できなければ当該個別債務をデフォルトとみなし、その格付けを「D」とする。
• 中央銀行発行の自国通貨建て債務が、額面を下回る価値で新たな通貨建てに転換された場合。
• 民間銀行の中央政府向け融資について、中央政府が期日に予定された返済を行えなかったり、当初定められたものより債権者(銀行)に不利な条件での債務繰り延べ(リスケジュール)を協議した場合。こうした短期・長期の中央政府向け銀行融資に関する債務繰り延べの合意は、債権者が法律上あるいは規制上の理由から、任意で繰り延べに合意したと判断される場合でも、デフォルトとみなす。
• 債務繰り延べが実施されたソブリン向け銀行融資は、当初の額面価格から割り引かれた結果、消滅する場合がある。こうした状況は一般に、債務交換(ブレディ債の発行に伴うものなど)、政府の民営化プログラムに関連したデッド・エクイティ・スワップ(債務の株式化)、現金での買い戻しなどの取引においてみられる。スタンダード&プアーズは、これらの取引が当初より債権者に不利な条件で実施された場合、デフォルトとみなす。
ソブリンがデフォルトに陥った時には、通常、債権者との間で、デフォルトした債務と新規に発行する債務との債務交換につながる債務支払い問題解決のための交渉(ワークアウト)が開かれる。こうした解決策が合意に至り、近い将来、債権者の請求に関する決議がこれ以上実施される可能性が低いとスタンダード&プアーズが判断すれば、当該ソブリンはデフォルトから脱したとみなす。また、稀なケースでは、政権交代によってソブリンがデフォルトを解決したとみなされることがある。例えば、新政府が特定の種類の債務の履行をすべて拒否し、それに対する債権者の補償金請求を拒否したり、デフォルトから長年経った後に和解策として債権者に一部を支払うケースである。外貨建て債務の履行を拒否した例としては、1917 年の旧ロシア、1949 年の中華人民共和国、1960年のキューバなどがある。仮にスタンダード&プアーズがこれらのソブリンを当時格付けしていたら、債務履行の拒否を理由に「D」に格下げしていたであろう。ただし、裁判所や関係当事者によってデフォルトが解決されなくても、こうした革命等、国の政治体制の変化により債務返済問題の解決への見通しが低下したり、市場において取引される当該国の新体制下での債券価格がこれら債務のデフォルト格付けと関連性が認められないようなケースにおいては、スタンダード&プアーズは最終的にはデフォルト格付けを解除する。現在のスタンダード&プアーズのソブリン格付けは一般に、現政府が認識している債務のみを対象としている。
ソブリンの債務履行拒否という形でのデフォルトは多くはなく、(1917年の旧ロシア、1949年の中華人民共和国、1960年のキューバで発生したように)政府に革命的な変化が起きた後にみられるのがほとんどである。スタンダード&プアーズは、ソブリン債務のデフォルトや履行拒否などの妥当性を認める立場をとらない。また、債務履行拒否を解決するための債権者と政府間の交渉(あるいは交渉しないこと)や、債権者と政府間でなされうる合意内容について特定の見解を示さない。その代わりに、デフォルトの可能性についてフォワードルッキングな見解を発表する。将来見込まれるソブリンのデフォルトに影響を及ぼしうると判断されれば、過去のデフォルトを分析する。
スタンダード&プアーズのソブリン格付けは一般に、現政府が認識している債務のみを対象とする。裁判所や当事者によってソブリン債務のデフォルトが解決されない場合には、当該国の政変などにより債務履行問題の解決見通しが低下した、あるいは新体制下での債券の市場価格と当該債券に対し前政権下で付与されたデフォルト格付けとの関連性が認められないなどの理由により、最終的にデフォルト格付けを取り下げる(多額の債務が再編されずにソブリンがデフォルトから脱した事例については、2005年6月1日付英文リポート「Argentina Emerges From Default, Although Some Debt Issues Are Still Rated 'D'」を参照)。例えば、1949年の中華人民共和国の成立以前に発行された同国の直接債務や同国が保証する債務には格付けを付与していない。これは、スタンダード&プアーズが中国への格付けを開始したのが1992年と、新政府が1949年より前に発行した債務の履行を拒否したかなり後だったためである。格付け先および未格付けのソブリンのデフォルトに関する情報は、スタンダード&プアーズのソブリンのデフォルト調査に記載されている(2006年9月18日付英文リポート「Sovereign Defaults At 26-Year Low, To Show Little Change in 2007」を参照)。


本格付け規準では、信用リスクや格付けに対する意見を決定する基本原則を具体的にどのように適用するかを示した。本規準をどう適用するかは、発行体や個別債務固有の事実に加え、スタンダード&プアーズの信用力評価、(あてはまる場合は)発行体格付けや個別債務格付けの構造的リスクなどによって判断する。市場環境や経済情勢、発行体や個別債務固有の要因、スタンダード&プアーズの信用力評価に影響を与えうる新たな実証的要因により、分析の手法や想定は随時見直す。
* 文中の参照リポートはスタンダード&プアーズの英語情報サービス商品(年間契約制)に掲載されています。格付け規準とデフォルト・スタディーはウェブサイトにも掲載されています。各情報商品の詳細、または個別リポートのご購入については営業・クライアントサービス電話:03-4550-8711、Eメール:clientservices_japan@standardandpoors.com)までお問い合わせください。
<英語情報サービス商品>
Ratings Direct(レーティングス・ダイレクト):www.globalcreditportal.com.
<英語ウェブサイト>
www.standardandpoors.com
* 本格付け規準(criteria)は、信用リスクと格付け意見を決定する基本的原則(fundamental principles)を個別ケースに適用する際に用いられるものである。格付け規準の適用は、発行体または個別債務に固有の事実、当該発行体または個別債務の信用リスクに対するスタンダード&プアーズの評価、ならびに該当する場合には、発行体や個別債務格付けのストラクチャーにかかるリスクによって決定される。手法(methodology)と想定(assumptions)は、市場や経済の状況、個別債務または発行体に固有の要因、信用力の判断に影響を及ぼしうる実績データを勘案した結果を受けて、適宜変更されることがある。


03. 2011年1月29日 01:42:50: ibwFfuuFfU
スタンダード&プアーズって紙くず並のサブプライム債券にAAA付けて詐欺の片棒担いだ会社だよね。それ信じるわけ?

04. 2011年1月29日 02:36:31: cqRnZH2CUM
信じるとか信じないではない

格付けのメカニズムを理解しているなら
S&PがBをつけたものは、よほど余裕資金がなければ買わない方がいいということだ。
10年で半分は破綻する。
一方、AAAだったら1%以下。
しかし、それはあくまでも過去の統計に基づく推定にすぎない

まあ、そういうことだ


05. 2011年1月29日 03:26:35: cqRnZH2CUM
予測困難なストレスがかかればデフォルト率は高くなるのは当然だし
まあ、情報収集力と分析力のない、普通のファンドマネジャーにとっては
金を払っても欲しい情報だから、まだ潰れずに商売として成立しているということだろう。


2010 年7 月6 日
ストレス期における格付けパフォーマンス・リポート
グローバルのクロス・セクター調査
アナリスト:
マーク・アデルソン、ニューヨーク
昨今の金融危機を受けて、信用格付けのパフォーマンスに関する議論が高まっている。スタ
ンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(以下「スタンダード&プアーズ」)は、
社債、政府債、ストラクチャード・ファイナンス債務に至るさまざまな分野の信用格付けの包
括的な調査を実施した。本調査により、米国、欧州、日本、オーストトラリアで付与された格
付けは、米国の住宅ローン担保証券(RMBS)や、ストラクチャード・ファイナンス証券(通
常は住宅ローン証券)を裏付け資産とした債務担保証券(CDO)、つまり「SF-CDO」の格付
けを除けば、おおむね予想どおりのパフォーマンスを示したことが実証された。すなわち、ス
タンダード&プアーズが格付けを付与した発行体や証券は、昨今の金融危機を持ちこたえて、
経済環境に関する見通しに沿った結果を示したのである。これとは対照的に、2005 年から2007
年にかけて発行された米国のRMBS とSF-CDO の格付けパフォーマンスは、見通しを下回る
期待外れの結果となった。
格付けパフォーマンスは、スタンダード&プアーズの格付け定義に照らして検討すべきであ
る。スタンダード&プアーズの格付けは、以下の特徴を持つ。
• 相対的な信用力についてのフォワード・ルッキングな評価である。
• 債券のセクター間および地域間にまたがって比較可能なベンチマークである。
• 透明性の高い、公表された格付け規準に基づくものである。
上記を踏まえ、スタンダード&プアーズの格付けパフォーマンス調査によって、以下の2 つ
の重要な格付けの特性が再確認された。
• 第 1 に、経済的ストレス期でさえ、格付けはさまざまな発行体や証券がデフォルト(債
務不履行)に陥る相対的な蓋然性を測る適切な指標であり、今もなお、そうであり続
けている。要するに、格付け水準の高い発行体や債券のデフォルト率は総じて低い。
こうした傾向は、直近の金融危機におけるRMBS とSF-CDO を例外として、経済的
ストレス期に該当する3 つの調査対象時期(1991 年、2001 年、2008−2009 年)にお
いて、全資産クラスにわたって見られた。
• 第 2 に、RMBS とSF-CDO 以外のセクターでは、経済的ストレスの度合いに照らして
不釣り合いな格下げは見られなかった。通常、経済にストレスがかかっている時期に
は、すべてのセクターで格下げが増加するが、2005 年から2007 年にかけて発行され
たRMBS とSF-CDOを除けば、格下げのペースは異例というほどではなかった。
最近の議論は総じて、2005 年から2007 年にかけて発行された米国RMBS の格付けパフォ
ーマンスに集中している。これらの証券に対するスタンダード&プアーズの格付け規準は、住
宅価格の大幅な下落を考慮に入れたものであったが、実際の米住宅用不動産市場の悪化は、ス
タンダード&プアーズや多くの人々の予想以上に厳しく、マクロ経済のストレスと合わせてス
タンダード&プアーズが想定した水準を上回った。しかも、今回の金融危機の時期には、住宅
ローンのデフォルトおよび損失の、住宅価格の下落に対する感応度が予想以上に高まった。米
RMBS とすべてのタイプのCDO の合計額は、スタンダード&プアーズが格付けを付与してい
る債務総額の10%弱を占めている。米国内だけでも、また世界的に見ても、その他のタイプの
ストラクチャード・ファイナンス証券や政府債、および社債の最近の格付けパフォーマンスは、
総じて見ると過去2 回の景気後退期と同等のパフォーマンスを示している。
米RMBS とSF-CDO の格付けにおける近年のアンダーパフォーマンスがより広いセクター
にも共通する傾向とは考えていないが、それでも、スタンダード&プアーズは、直近の金融危
機から学んだ教訓を生かして、多くの規準改訂を実施してきた。例えば、米国のRMBS、商業
用不動産担保証券(CMBS)、CDO に対する格付け規準を大幅に強化した。総じて、格付け
規準の改訂により、悪い信用力パフォーマンスを示しているセクターの証券にとって、高格付
けを取得することは従来以上に困難になる。
加えて、スタンダード&プアーズは信用力の安定性を、格付けを付与する際の重要な要因の1
つとして、格付け規準に織り込んでいる。格付けの付与やモニタリングに際しては、中程度のス
トレス(moderate stress)がかかった状況下で、発行体や証券の信用力が通常以上に悪化する可
能性が高いと考えられるかどうかを考慮に入れる。そのような可能性があると考えた場合、当該
発行体あるいは証券に対し、そうでない場合に比べて、低めの格付けを付与することになる。
向こう数カ月のうちに、今回の金融危機、そして過去の危機が発生した時期に、信用格付け
がどのような変遷をたどったか、より明確に理解する必要性が高まって来よう。本稿は、その
全体像を示すものである。本調査においては、スタンダード&プアーズが格付けを付与したさ
まざまなセクターの発行体や債券が今回の金融危機で見せたパフォーマンスを、2001 年と
1991 年の経済的ストレス期の発行体や債券のパフォーマンスと比較する。
スタンダード&プアーズの信用格付けは主として、発行体や個別債務の信用力に関するフォ
ワード・ルッキングな評価を示すものとして設計されている。格付けは、デフォルト確率の絶
対的な尺度ではない。信用力には、デフォルトの蓋然性だけでなく、支払いの優先順位、回収
率、信用力の安定性なども包含されている。しかしながら、異なるセクターにまたがって格付
けパフォーマンスを比較する上では、実績デフォルト率が便利で説得力のある尺度となる。同等のストレスがかかった期間のデフォルト率が、ほぼ同等であることが示されたセクターは、
「期待どおり(fulfilling expectations)」と見なすことができよう。
昨今の経済的ストレス期(2008−2009 年)は、本調査の比較に用いた過去2 回の経済的ス
トレス期(1991 年、2001 年)よりも深刻であった。したがって、2008−2009 年のデフォル
ト率が1991 年や2001 年のデフォルト率より多少高いと予測することには合理性があろう。
同様に、格下げ率を比較することで、異なるセクターの信用力の相対的な悪化ペースを見る
ことができる。仮に、あるセクターの格下げペースが、同等のストレスがかかった前回のスト
レス時期の格下げペースに匹敵する場合でも、「期待どおり」と見なすことができよう。した
がって、比較対照の時期と比べて2008−2009 年のストレス期の格下げ率が多少高くなると予
想するのも道理に適っている。
本調査では、昨今の経済的ストレス期(2008−2009 年)と、比較対象となる過去2 回の経済
的ストレス期(1991 年と2001 年)について、グローバルのデフォルト率、格下げ率、大幅格下
げ率を1 年間および5 年間という時間軸において、比較・検討した。短期および長期的な視点か
ら、信用力を識別するという格付けの能力を評価するため、1 年間と5 年間を2 つの観測期間と
して検討した。
本調査用のセクターを構築するにあたり、SF-CDO を、その他のタイプのCDO ――社債やロ
ーンを裏付け資産としたCDOなど(実際の証券を用いたか、デリバティブを用いたかを問わず)
―― から分離した。本分析では、SF-CDO 以外のCDOを除外した。その理由は、最近の格付け
アクションの大部分が発行体や債券のパフォーマンス悪化というより、むしろ格付け規準の改訂
によるところが大きいからである(2009 年9 月17 日発行の英文リポート「Update To Global
Methodologies And Assumptions For Corporate Cash Flow And Synthetic CDOs」1 を参照)。
デフォルト率
「デフォルト率」とは、「観測期間中に格付けが『D』または『SD』に変更された発行体や
債券の割合(パーセンテージ)」と定義される。1 年間の統計については、格付け水準ごとに、
観測期間の開始時点ですべての発行体や債券で構成されるコホート(集団)を組成した。直近
の金融危機の1 年間の統計には2008 年のデータを用いた。5 年間の統計には、各観測期間の開
始時に存在していた発行体や債券と、観測期間中に新規格付けが付与された発行体や債券の両
方を含めている。5 年間の統計期間は、2009 年末までの5 年間である。直近の1 年間と5 年間
のデフォルト率の推移は、以下のような傾向を示唆している。
• 1 年の時間軸におけるデフォルト率は、3 つの経済的ストレス期すべてにおいて、すべて
のセクターの低格付けカテゴリーに集中している。
• 2001 年と1991 年を比較すると、2008 年における格付けカテゴリー別年間デフォルト率
は、大部分のセクターにおいて、過去に観察された範囲内に十分とどまっている。主な例
外はSF-CDO とRMBS で、両資産クラスでは、1 年間のデフォルト率が大半の格付けカ
テゴリーにおいて前例のない水準まで上昇した。
• すべてのセクターの中にいくつかの例外的な結果が散見されるが、それらはすべて、「B格」
のソブリンと米国以外のパブリック・ファイナンスや、「CCC格」の資産担保証券(ABS)
など、「BB格以下」の比較的低い格付け水準において見られた。「B格」の米国のパブリ
ック・ファイナンスにおいても相対的なデフォルト率の上昇が見られるものの、デフォルト
件数は1 件に過ぎず、同格付けカテゴリーに属する発行体の数が少なかったことを反映した
ものである。
• 主要なストレス期間が終了した年を最終年とする5 年間のデフォルト率も、低格付けカテ
ゴリーに集中している。
• 過去のストレス期と比較すれば、2009 年末までの5 年間のデフォルト率は、民間セクタ
ー全般および大部分の政府および地方公共団体の格付けについては、過去に観測されたデ
フォルト率の範囲内にとどまった。RMBS の資産クラスのデフォルト率は、このデフォ
ルト・サイクルの中では例外的に高くなっており、5 年間のデフォルト率は、過去2 回の
ストレス期の数字を上回っている。ABS、CMBS、SF-CDO といった資産クラスにおけ
る低格付け水準のデフォルト率も相対的に高かった。
• ABS のデフォルト率は、2009 年末までの5 年間の期間に上昇した。主因は、マニュファ
クチャード・ハウジング・セクターのデフォルトと、航空機関連ABS の一部に発生した
デフォルトである。これらデフォルトの大半は、2001−2003 年の間にすでに信用力が悪
化していた証券で発生している。一方、米国のパブリック・ファイナンスにおける5 年間
のデフォルト率の上昇は、同セクターの「BB 格」と「B 格」の母集団が少なかったこと
により説明される。


06. 2011年1月29日 04:13:17: DfS6B6Btpc
ムーデイース も スタンダド プアーズ も 格付け機関っつうどこは
録笛羅 と 炉巣茶 の てした だんべよ。 こいつら おてんとさまに
かおむけられるごど やってねえべな。隣の 中国の人だずあ 勝手にさ
格付け機関っつうどこば こさえてしまったべな。スタンダド プアズ っつう
どこ 師弟番区 の てしただんべよ。 格付けが下がったあ?、与太のじいさん と 空き缶 の 消費税ば 上げんべっつうの、それやれ、それやれ、ちゅう意味だべさ。 1000兆円も 借金があるんじゃけえ 消費税っつう かねば 集めろ、集めた ぜにこは 雨利課に 寄こせよ。いうこと きかねば トヨタを もういっちょ しばいて やっかんな。この黄色い猿公め。」っつう げすな脅しだべさ。 雨利課っつうどこは えげつねな。よくもまあ あっつの かたがたもおとなしもんだ。 おれっちは、中国人 だば 雨利課 湯駄屋さんと いい勝負するべと 思ってるだよ。空き缶、戦国、江田の、丘駄 与太野 だば だめだんべよ。     
 それにしても 何でよ 80歳じいさんが 「まご と 子どもの 世代
に 借金を のこすわけにゃいかねえだ。」とか、しゃしゃりでるだよ。おめら
 いうことじゃねがんべや。 年寄りはよお、これからよ、10年さき、20年さきのこと 責任もてねえべよ。 30、40歳の あんちゃんに まかせんべよ。
 与太野よ、たっぷり 年金もらってんだべさ。年寄りや ひっこんだほうが いいぜよ。消費税っつうも、TPPっつうも、30,40代 の あんちゃんだちに まかせっぺよ。じいちゃん、あまり あたま 黒くそめるなや。みったくねえぞえ。  

07. 2011年1月29日 07:03:45: vR51qMRYRM
格下げする時は、事前に市場に噂が流れるものなんだが、今回は無かった。
前回の格下げ懸念の時は、小泉ーブッシュラインで格下げを回避した。
財務省幹部がアメリカに説明に行ってたな。
ようするに、政治的思惑でいろいろと操作できるのが国債格付けなんだ。
菅内閣の増税をやりやすくするために、与謝野や財務省周辺から格下げを働きかけたかもしれない。
国民に危機意識を持たせようとしているんだろう。
格下げのタイミングとしては、何で今頃?という感じだな。
政府の国民に対する増税詐欺の根回しだと思うから、テレビのコメンテーターは
乗っからないように注意して欲しい。
「何で今頃?うさんくさいですね。昔の大蔵省はもっと上手に根回ししてましたよ。」でいい。
財政問題で「政権が戦略を欠くから」っていう理由付けがS&P側のせめてもの反発だろう。
「財政再建の為に格下げは待ってくれ」から「増税を早期にするために格下げしてくれ」じゃ、S&P側も「何180度転向してんだよ。自国民をペテンにかけてるんじゃないよ。」ということだ。

08. 2011年1月29日 07:16:52: iyuEKjmQ3Q
一応、事実だけを提示して確認しておきます。

+++++++++++++++

S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)はリーマンが破綻する一週間前(9月8日)までリーマンを長期債:A、短期:A−1と格付していました。投資適格の格付けです。
リーマンがS&PによってCredit Watchに置かれたのが9月9日(まだ格付自体はそのまま。要は『格下げするかもしれませんので投資家の皆さん注意して下さい』というのがCredit Watchです。)
この時のリーマンの株価は$7.79。

リーマンの社債を買っていた機関投資家の話:『8月くらいからヤバイと思って売ろうとしていたが売るに売れなかった。』
つまり機関投資家の方が8月から危険を察知していたのに、格付機関の方は、リーマンが破綻する一週間前であっても A、A−1と格付していた。

格付に詳しくない方の為に申し上げますと、新日鐵や日立のS&Pによる長期債格付はAマイナス。
要はS&Pはリーマンが破綻する一週間前であっても、新日鐵や日立よりもリーマンの方が安全だと高く評価していたわけです。

http://hidetoshi-iwasaki.cocolog-nifty.com/1/2008/09/post-e1bb.html

++++++++++++++


09. 2011年1月29日 08:09:03: 3bEHalDPSU
まず、S&Pは、あめりかの会社なので米国債の評価を下げることはできません。

朝日「日本国債1段階格下げ」米S&P「民主戦略欠く」。
あめりかがAAAとは驚いた。米の国債を8772億ドル買っている日本がAA−なら。
米はA+やな。スタンダード&プアーズはおかしい。
http://bit.ly/h1MCOW

日刊ゲンダイ「オバマ政権が描く仰天シナリオ」
「国債”日本格下げ”消費税増税の布石か」
「アメリカ過去最悪の財政赤字から目をそらす戦略とも」。

格下げされるほど日本の財政赤字は深刻だからと消費税をUPの流れを作り、
ある程度日本の財政が安定したところで、米国債を買わせる作戦。

見え見えやな。


10. 2011年1月29日 08:28:24: SiwR0IqNBQ
要は、日本が多額の米国債を保有していることが格下げの大きな原因になっているとみるべきだ。格付け会社は、日本が財政的に米ドルを買い支え、ある意味ファイナンスしているいびつな現状を危惧しているということだ。米国債は徐々に売却すべきというお知らせでもある。

11. 2011年1月29日 12:00:56: cqRnZH2CUM
>日本が多額の米国債を保有していることが格下げの大きな原因

なわけないだろうw
ほとんど純粋に政治リスクだ
民主党の非効率なバラマキ政治と、地政学的な不安定性を増すアジアの状況
そして日本経済の長期的な成長が、成長路線から緊縮増税路線に変わり
分母であるGDPは予想以上に下がり、分子である債務は悪くなるから
投資家に、警告しているということだ


12. 健奘 2011年1月29日 12:55:40: xbDm84QDmOFmc : MzhDojGvZo

このところの右往左往は、時代遅れの見方から議論をつくしても、良い方法は見つからないことを示していませんか?

時間の長さを比べてみます。

[日本] 1926年あるいは1927年から昭和恐慌が始まったとします。それから、高橋是清が暗殺されるまで、10年です。

[合衆国] 1930年に恐慌が始まったとして、第二次世界大戦が終わるまでは 15年です。

日本で、1990年にバブル崩壊したとみて、20年たったのが、2010年。

いまの見方のまま、消費税をあげ、緊縮財政を始めると、簡単に さらに 10年飛ぶのは、ほぼ誰の目にも明らかでしょう?

いまの見方のまま、消費税をなくして、消費を促進しても、効果はほぼないでしょうね。なぜなら、消費の総額は、5%分は増えないからです。

   −−−

見方、感性の持ち方、これこそが、問われているのだと思います。難しい議論ではないと思っています。


13. taked4700 2011年1月29日 13:19:25: 9XFNe/BiX575U : lmE9ADqfvM
国力という点ではアメリカは群を抜いている。世界の軍事費合計の約4割をアメリカ一国で使っている。また、世界中に張り巡らした情報網はほぼアメリカの独占だ。インターネットやパソコン、そして、デジタルテレビ放送を使った情報収集と情報操作はほぼ完全にあめりかによって牛耳られている。そして、この点が重要だが、世界のどの国も、そのことについて、きちんと指摘したり対処したりしようとしていない。

このまま行けば、ほぼ確実に、アメリカの一部の人間が支配者として君臨し、その他の人々は単なる奴隷、人間扱いする必要のない無知で愚かな動物として扱われるようになるだろう。

バカなことに、今の日本の警察関係者や公務員たちは、自分たちの将来をそういった奴隷の頭目、管理者としてなんとかなると考えているのだ。


14. ダイナモ 2011年1月29日 15:58:35: mY9T/8MdR98ug : oz3zVsEkfw
米国債がAAAの評価を得ているのは、ひとえにドルが基軸通貨の地位を占めているからでしょう。
円、ユーロ、人民元、どれをとってみてもドルの代わりに基軸通貨になれそうな通貨はありません。
当面ドルの優位は揺るがないでしょう。
 
ドル暴落説があるのは承知していますが、米国の財政は赤字といっても日本と比べれば桁外れに健全です。経常赤字問題もドルが基軸通貨であり、米国の中央銀行(FRB)が実質的に世界の中央銀行である限り、ドルを世界に供給していかなければなりません。米国の経常赤字は世界が必要としているものです。

 


15. 2011年1月29日 16:10:11: gXpBAmJe7E
とにかく国債といえば、インチキ格付け会社から政治的な圧力によってトリプルAを維持している 「米国債」 が思い浮かぶ。
去年11月に第2次量的緩和(QE2)で、6000億ドルの国債を今年6月までに購入すると発表した。
それ以外にもMBSの再投資分3000億ドルを合わせ、合計金額9000億ドル分の長期国債を同時期までに購入するというもの。

米国はこれ以外の景気対策がないので、今後もQE3、QE4というように延々と実行していくだろう。

米国の負債は日本の数十倍の規模はある。
国だけではなく、州政府や地方自治体の借金、民間企業や個人の借金を含めれば、その額200兆ドル(1京6000兆円)!
別のエコノミストの予測では、400兆ドルにも上っているのではないかという。
しかし米国政府が公式に発表している財政赤字は1100兆円。
日本の財政赤字に毛が生えた程度でしかない。
とても信用に足りる数字ではない。

そして先日、米国エセ格付け会社が日本国債をダブルAプラスからダブルAマイナスに引き下げたという報道があった。
円相場は急落し、長期金利もやや上昇した。
これこそ政治的に圧力をかけられたものに過ぎない。
世界中からによる日本国債の購入を阻止するために仕向けられたものだ。
すでにユーロは大きく信用を失墜している。
よって “ 世界中で米国債だけ信用があるから、もっと買ってくれ ”といったメッセージそのものなのだ。

日本はこれまで800兆円のマネーを米国に貸している。
カネがないというのに、このザマである。
金利分は返済されているが、元本分は全く戻ってきていない。
このことから米国債の投資は、ドルという紙幣(カネ)も含めて紙屑と化していくのだから、投資してはいけないのだ。
菅総理の民主党政権にはこういうことを止めるという発想はない。
小沢一郎ならできるが、もともと米国嫌いだから、検察や官僚などから今でもワケのわからない攻撃を受けている。
そしてほとんどの国民は報道通り信じてしまっている。

米国嫌いの日本の政治家は総理になれない運命にある。
他にも国民新党の亀井静香だ。
一部例外で鳩山由紀夫がいるが、わずか9カ月間で辞任に追い込まれてしまった。
菅直人が副総理の時は、当時の鳩山総理が応援していたのだが、菅総理が誕生したら、一転して菅直人の政治姿勢を批判した。
その理由とは、消費税問題を自民党と絡めたこともあるが、米国のやり方に簡単に乗ってしまったからである。
だから米国嫌いの小沢一郎を葬り去ろうとしているのだ。
結局、菅直人をはじめとした民主党には、米国から莫大のマネーが入ったという。


16. 2011年1月29日 16:16:22: gXpBAmJe7E
格付会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスとスタンダード&プアーズ(S&P)は、米国の財政状況が悪化していることを懸念し、改善の必要があると警告し続けている。しかし、我々は格付会社の警告などはもう日常茶飯事であり、市場では格付け会社の実際の行動として、「米国が格下げすることはない」とタカをくくっている。
ましてや、ムーディーズは、米国がトリプルAを維持するためには債務比率の低下を示す必要があるとしながら、それができなくても向こう2年間でトリプルA評価は据え置かれ、見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更する程度としているのだから、自分からしてみれば開いた口がふさがらない。
S&Pはム−ディ−ズと多少違った見方を示しており、財政状況の悪化懸念は一緒だが、米国にとって赤字資金調達でドルにリンクした途方もない恩恵を受け続けているドル集金システムが大きく変化する可能性があると観ていることである。それでも、米国のトリプルAは「永遠ではない」という見解に止めている。米国債がデフォルト(債務不履行)に陥る可能性は「低い」と、わざわざそのようなコメントを発表しているが、そもそもそのようなコメントを発表すること自体、昔と時代は大きく変わったものだと思わせる。
米国債務の「『トリプルA』格付けおよび『安定的』見通しという現在の見方は、米国債がデフォルトに陥る可能性がまったく「無い」と断定しているわけではなく、「低い」との発言に終始している。二度と同じ過ちを犯したくないからだろう。過去、住宅ロ−ンを束ねたモ−ゲ−ジ債の格付けも『トリプルA』、潰れる直前のリ−マンブラザ−スも『トリプルA』だった。つまり、安易に「絶対」とか「安全」だという発言は控えざるを得なくなった。米国の債務格付けも実際潰れるまでは『トリプルA』評価のままかも知れませんが、格付けというものは単に「過去」を示したものであって、決して「未来」を示しているものではなく、またいかなる格付け評価であろううと実際デフォルトに陥るか否かを示しているものではないということを肝に銘じておく必要があります。
米国の問題資産購入計画(TARP)で7000億ドル(約58兆円)規模の金融安定化資金の管理責任者を務めたニール・カシュカリ元米財務次官補は、連邦政府の歳出を抑制する取り組みがなければ、米国は債務危機に直面する恐れがあると感じている。 現在、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)でマネジングディレクターを務めるカシュカリ氏は、「米国の債務は今やわれわれの手に負えなくなりつつある。米国債市場の指標が警告を発している」と、市場の観察から現況を述べた。米国の債務残高が明らかに異常だ、持続不能だと感じる者が、昨日も1人、今日も1人と、日に日に増えていけば、いずれ全世界全員がそう思うことになる。

17. 2011年1月29日 18:35:42: ILiTPGkN7Y
米国債を売却し、日本国債の償還に当てましょう。

18. keitai 2011年1月29日 22:54:20: pVpsQP8CJDozw : eFqmP28soo

宋 文洲さんのいかりのツイッターを読みましょう

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19. 2011年1月30日 00:25:25: kt8KhPqgH2
ここで、長文をgdgdコピペしてる奴=心理詐欺金融工学そのものだなw

過去のデータ?はあ?wリーマンを格付けしてた格付け会社の格付けなど、格付け会社を始める前から永久にZZZだwこの糞白人詐欺集団は、全く使い物にならん。

つうか、ジェイロックフェラー!てめえは、トヨタに対して、バカな印象操作演劇なんか勝手にやって、一企業に数千億円の被害を出して、結局あの金髪オバサンの「恥を知れ」とか、旧型プリウスの暴走劇とか、「大嘘」だったじゃ訳ねえか!この沸騰した糞尿資本家ボケ白人戦争侵略暴力集団め!出てこいよ、ジェイ!デイビッドもだ!何か言ってみろボケ!

米ドルの基軸通貨はもう、終わったんだよ。もう諦めろ、この白人アメリカ資本家戦争屋集団め。


20. 2011年1月30日 01:03:50: eFqmP28soo
がんばれ19さん!まったくおなじきもち.

21. 2011年1月30日 07:53:35: rY8924xn5k
アメリカは処理すべき負債(サブプライム、モノライン、RMBS、CMBS、CDO、CDS、クレジットカード、非営利・年金団体、地方政府債、その他)が4,000兆円はある。
アメリカの没落で米ドルは紙切れ化する。
アメリカは諸外国に借金を返す気はない。
世界中にばら撒いた証券化商品の償還をする気はない。
すべて踏み倒すつもりである。
絶対口には出さない。
そのためにはドル米暴落になってもかまわない、と内心は平然と思っている。
だからアメリカは1ドル=10円に暴落させて実質紙切れにして、はじめの借金の金額のとおりに正しく返すだろう。
基軸通貨国だけでは十分な流動性の提供と通貨の安定を両立することはできない。
米国務省などは、いくつかの主要国の米国大使館に、密かに多額のドルを送金して、英ポンドを除くそれぞれの現地通貨を買わせている。
アメリカが自分の通貨を信用せずに、他の通貨に替えようとしている。
アメリカが自分で信用していなものを、外国に信用させて買わせ続けようというのも土台無理な話である。
また、アメリカがこれほどまでに長い期間に渡って巨額の貿易赤字を垂れ流し続けられたのは、対米輸出で潤っている国々が輸出の受け取り代金を米ドルで決済し、さらにその利益をアメリカの株式や米国債に投資しているからだ。
しかし、アメリカばかりが得をする仕組みに対して各国は不満を深め、手を切るタイミングをうかがっている。
中国が自国の痛みを顧みず積み上げてきた米国債を売り、人民元とドルを戦わせれば、ドル本位の金融システムを一気に潰すことができる。
今すぐは無理でも、3年・5年のスパンで見れば状況は大きく動いているだろう。
金融戦争の主導権を握りつつあるのは、アメリカでもEUでもなく、中国である。
中国は世界の商品先物市場を席巻し、買い占めたうえで「現物」の引き渡しを要求している。
中国の現物買いのなかでも、とくに注目すべきは「金(ゴールド)」へのアプローチで、一言でいえば「金(ゴールド)」を買い漁っている。
そして、コモディティへの投資は中国やロシアだけでなく、各国中央銀行が外貨準備を米ドルから他通貨や「金(ゴールド)」に分散する動きもでている。
インドがIMFから200トンの「金(ゴールド)」を購入し、他にもベネズエラ・メキシコ・フィリピンなども金(ゴールド)」を買い漁っている。
これらの動きからも、米ドル基軸通貨体制崩壊後は「コモディティ・バスケット」体制となる可能性が高い。
「コモディティ・バスケット」とは、金・銀・銅などの貴金属や鉱物資源、石油、天然ガスなどのエネルギー、レアメタル、穀物、農産物などの多種多様の実物を担保に、中核となる通貨をつくりだす、これまでとは異なる通貨体制だ。
米ドルは酷過ぎる不良債権・財政赤字・貿易赤字のために、世界中から信用されなくなり、アメリカ国内でしか通用しない通貨に成り果てて、基軸通貨としての地位を失う運命なのである。

22. 2011年1月30日 07:58:58: rY8924xn5k
負けそうになったらルールを変える。

FRBが破産回避するために会計ルール変更。何でもアリのFRBが今後も過剰流動性を垂れ流す。
FRBが会計方針を変更し、これによりFRBが破産状態に陥る可能性は大幅に後退したとのことだ。
 FRB、会計方針変更で破綻の可能性が遠のく
 http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-19158020110124?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0

変更により、FRBは、FRB制度を構成するさまざまな地区連銀による損失を資本に対する損失としてではなく、財務省に対する負債として表示することが可能となる。またその後、FRBのオペレーションから得た将来的な利益を負債と相殺することになる。


今後発生するFRBの損失は、FRBの資本の減少ではなく、『負の債務』として表示されるようになる。そのため、資本がマイナスとなる状況はテクニカル的にあり得なくなる


さすがは米帝FRB、会計ルールなんて有っても無いようなもんだなw

簡単に言うと“損失”を“負の負債”として扱うということだが、個人のバランスシートで喩えるなら、株で損したら何故か帳簿上の借金が減るということである。もっと言うと、株の“損失”が何故か帳簿上で“資産”になるという無茶な話だ。

つまり、FRBが損失を出した場合、FRBのバランスシート上の財務省の負債を減らすということだから、結果的にFRBは財務省へ責任転嫁したことになる。「おい、財務省。おまえが買わせた資産でこっちは損したんだから、お前から借りてる金はその分チャラな!」ってことだなw

たとえ米財務省が破綻しても、FRBは生き残る気満々といったところか。

上記はFRBの内部での会計ルールの話だが、国際会計基準にしたって、所詮は国際金融資本のために存在するといっても過言ではない。資本主義(笑)経済において、“会計ルール”とは国際金融資本が都合よく搾取するためのツールに過ぎないのであって、万人のために存在するわけではない。我々が信じきっている会計ルールというものは単なる取り決めに過ぎず、真実を映し出すものでは決して無い。会計ルールとは、信者を従わせるための偶像なのだ。それは為政者の都合で如何様にも形を変える。

自分たちに都合の良い国際会計ルールを策定し、それを多国籍企業に押し付けて帳簿上の財政状態を悪化させ、会社を乗っ取り富を収奪する。それが国際金融資本家の常套手段である。そう考えると、公認会計士というのは奴らの片棒を担ぐショッカーとも言えるなw その一方で、粉飾決算を手伝う会計士というのはアレはアレでまた一つの正義なのかもしれないと思えてくるねw

 http://surouninja.seesaa.net/article/176712676.html

話を戻すが、これでFRBは危険な資産を積極的に購入することができる様になるね。そして購入した資産の損失が膨らめば膨らむほどバランスシートは膨張=信用創出できるということであり、つまり信用の無限増殖が可能になるということだ。

ということで、米国の資産の膨張はこれからも続くという理解で良さそうである。今後も世界中に米国発の過剰流動性が垂れ流されるだろうね。

 http://surouninja.seesaa.net/article/180128748.html
 http://surouninja.seesaa.net/article/179585067.html


23. 2011年1月31日 01:04:46: mHY843J0vA
>膨大な貿易赤字と財政赤字で、日本と中国に借金して生き延びている米国の国債がAAAで、外貨準備TOP1、2、米国債保有額一位、二位の中国、日本の国債がPIIGSの一角スペインより格下で、クウェートと同じAA−とはおかしくね?

上で指摘されているように、S&Pの投資基準から見ると、既にGDP比債務が世界1高く、経済成長が停滞し、社会保障コストが急膨張していく状況で、買い手が日銀と国内投資家のみという日本国債は、長期的に安定的な発行は持続不可能で危険です。

GDPの潜在成長率が高く、今後財政支出削減と成長戦略に移行する米国、EUの債務保証が期待できるスペインより、長期的に危険であるというのは妥当でしょうね。

今後も、世界の投資家が日本国債を利益をもたらす安全な投資先と考える可能性は低いでしょう。


24. 2011年1月31日 10:46:18: ILiTPGkN7Y
日本国債を、世界の投資家に買ってもらわなくてもよいではないか?
まず、米国債を売却してスリムな経営体にすることが先だ。
外資系の経営コンサルタントは資産売却から開始するよう提言する。

25. 2011年1月31日 12:41:41: ILiTPGkN7Y
数年前、新興株式市場の某企業(従業員1500名)が債務超過に陥落した際、経営再建のため、経費節減策として、本社ビルの「コミ出し」を総務課員が、コミ償却場へ自らトラックを運転して運び、「合理化」をアピールした。
その一方、資産売却として、「売れるもの」はすべて売却した。こうして企業体をスリムにした上で、経営陣は責任をとって退陣した。その後、M&Aで有名なファンドが登場し、一段と厳しい合理化策を実施した。
日本国の場合、貿易黒字が継続し、莫大な資産を持っているから、当面の経営は心配ない。財政健全化はまず、米国債の売却から始めればよい。そうすれば身軽になり、余裕が出る。今、格付け優良な米国債売却のチャンスである。
国が、大切な顧客(国民)に対して、「値上げ」をお願いする前に、まず企業体(政府)をスリム化することが先決です。

26. 2011年1月31日 13:47:37: mHY843J0vA
>日本国債を、世界の投資家に買ってもらわなくてもよいではないか?

邦銀など国内投資家も、今後は収益の最大化とリスク回避のため日本国債の保有割合を減らしていくことになりますから、
主要な買い手が日銀だけという事態になっていき、
与野党合意で日銀法の改正し購入上限を撤廃できなければ、
そこでデフォルトが発生しますね。

国債の償却だけを無理やりこなしたとしても、このまま際限なく政府歳出を増大させていけば、民間経済は衰退して国民は貧しくなっていきます。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a7TMgHGbA1LY

>米国債を売却

これまで為替介入して蓄積した外貨を、どういう形で運用するのが一番良いかというのは
難しい問題ですが、結果論として言えば、米国債の保有比率は、もっと前に減らしておくべきでしたね


27. 2011年1月31日 17:05:27: ILiTPGkN7Y
「…結果論として言えば、米国債の保有比率は、もっと前に減らしておくべきでしたね」となると、米国債の購入は、壮大な無駄遣いであったことになる。
このことに関わった人間はどのような責任をとるのだろうか?

28. 2011年2月03日 04:52:39: mOBhm84jvQ
全く、おっしゃる通り。

サブプライム以降、もはや格付けを絶対的に考えている人は稀有でしょう。

逆手にとって、日本は格付けが低いので、今後しばらくは、米国債が買えませんと言ってやれば良いのですが…

日本国の事を考え、米国債購入を渋った中川元財務大臣の人生は…

他に、橋本元総理など、米国債購入に難色を示した人達のその後を見ると、帝国・自国主義米国の本質が見えてきます。


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