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海外からの買いが無ければ、日本株は7千円台まで落ちていたという話
株式投資もグローバル化して、単に分散投資が世界中で進展しているだけで
ドルベースで見れば日本株自体は、それほど割安でもないとは思うが、
海外買いのおかげで日本株を国内投資家も安心して売れたという面もあるか
http://moneyzine.jp/article/detail/191020
記事 ≫ 兜町の住人が語る業界事情&裏話
赤いハゲタカに助けられた日本株 大株主に躍り出た中国系ファンドの狙いとは
第24回
真行寺
2011年01月14日 10:00
株式投資 業界事情 兜町 金融業界 アナリスト
チャイナマネーが日本株を尋常じゃないほどに買い集めている。昨年9月末時点で、3つの投資ファンドだけで東証1部上場85社の大株主(10位以内)になっていたのだ。(バックナンバーはこちら)
卯年は相場も「跳ねる」―勝率8割のジンクス
2010年の株式市場。いろいろあったが、日経平均株価は10228.92円(大納会終値)で着地した。
終盤持ち直したため肌感覚的には強い1年だった気もするが、年間で見た騰落率は小幅ながらマイナス。2009年の大納会終値(10546.44円)と比べて300円程度下げているのだ。
さすが成熟国日本、株式市場も結局はマイナス成長である。「日本株に投資するぐらいなら、成長に期待できる中国やインド株のほうが魅力的」という発想はやはり正解なんだろうか?
日経平均株価の上下値幅は2612円(11408円-8796円)で、これは2004年の1896円に次いで、バブル崩壊後では2番目の狭さである。年間でマイナスということは、長期投資で年初から持っていればマイナスというわけ。かといって短期投資でも、値幅が狭いため利益が出しにくい。「長期投資、短期投資のどちらにも向かない」のが日本株市場なのではないだろうか…。
さて、2011年相場。今年の干支は卯(うさぎ)で、毎年この時期恒例で登場するのが干支を使った相場の格言だ。相場の格言では「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぐ。戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)つまずき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)跳ねる」とあり、卯(うさぎ)は「跳ねる」とある。ピョンと上に向かってジャンプするイメージとすれば、非常に縁起が良さそうな雰囲気だ。
実際に検証してみると、日経平均株価として比較できる1949年以降の卯年(計5回)は、1951年が前年比+63%、1963年が同-13.8%、1975年が同+14.2%、1987年が同+15.3%、1999年が同+36.8%で4勝1敗(勝率8割)となっている。
平均の騰落率は+23%で、辰(たつ)、子(ね)に次いで12支中3番目に強いという実績のようだ。単なるジンクスだが、何だか期待したくなる成績といえなくはない。
しかし、例えばあるプロ野球の球団が、「卯年に過去8割の確率で優勝しているから、今年こそ優勝しそう」なんて考える人間はいるだろうか? 株の世界では、なぜか証券会社の専門家までが真顔で「卯年だから株高に期待」などと言っているが、こんなものは失笑すべきだろう。そんなアホな…の世界である。
海外勢が2年連続買い越し、注目は中国勢
さて、2010年の株式市場だが、ひとまず誰が買ったのかを振り返ってみたい。(次ページへ続く)
年間トータルで見ると、海外投資家は年間で3兆2014億円の買い越し、個人投資家は2兆2771億円の売り越しだった。
ほか、生保・損保が6317億円、都銀・地銀が2450億円、事業法人が2731億円のいずれも売り越しで、これらは「取引先との持ち合い解消の売りがメイン」の様子。海外投資家以外を国内勢とすれば、国内勢の売り超分は合算して3兆4269億円。海外勢の買い越しより若干多く、これが年間での小幅安の背景と説明できそうだ。
海外勢が買ってくれていなかった場合の惨状は想像するのもおぞましいが、ひとまず外国人投資家は日本株を買っているようである。
この外国人投資家の買いだが、ひとつの興味深い話題がある。これまで外国人投資家といえば、米国、欧州の資金が中心と考えられてきた。実需系の資金のほか、ヘッジファンドも多いためだ。しかし、昨年末に一部メディアが「中国系ファンド、日本株買い」と報じたことで、「中国資金(チャイナマネー)」による日本株買いに脚光が浴びるようになった。
このチャイナマネーは、ある中国系ファンドの資金で、これが日本株を尋常じゃないほどに買い集めていると発覚した。9月末の段階で、3つの投資ファンドだけで東証1部上場85社の大株主(10位以内)になっていたのだ。
しかも、大株主になった企業もそうそうたる面々。三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFGの3メガバンクのほか、NTT、東京電力、ソニー、武田薬品、東芝、ファナック、三井物産などだ。例えば、三菱UFJFGについては9月末時点で5位株主、保有比率は1.7%。これだけで保有株の時価は1000億円以上になる。このほかにも幅広い日本株を計148銘柄保有しており、保有時価は2兆円以上に相当するというのだからビックリ仰天だ。
この3つのファンドの名称は、
SSBT OD05 オムニバス・チャイナ・トリーティ
SSBT OD05 オムニバス・アカウント・トリーティ
OD05 オムニバス・チャイナ・トリーティ 808150
いずれも所在地はオーストラリアのシドニーの同住所により、背後にある資金などは同一と考えて問題ないだろう。
溢れ出すチャイナマネーは…
一部調査によれば、この中国系投資ファンドが株主となっている企業数は、2009年3月末時点で13社、2010年3月末時点で35社、そして9月末時点で85社と倍増ペースで増えていたという。
大量保有報告のルールがある「5%」を超えるほど保有している銘柄はなく、保有比率で最も高い銘柄でもオリックスの2.4%。買収目的ではなさそうで、「実需による買い」と考えてよさそうだ。
この中国系ファンドが2010年に取得した分だけでも「軽く1兆円は超える」とのことで、2010年の海外投資家の買い越し分の1/3、下手すれば半数がこの中国系ファンドによるものとも推測される。日経平均株価の1万円台回復は、この中国系ファンド抜きでは考えられないともいえなくはなさそうだ。
さらに買い増すか―中国系ファンド
さて、この中国系ファンド。買っている銘柄の業種は、金融からハイテク、建設、商社、電力・ガスなど幅広い。経営難の山水電気を買っているのは奇妙だが、これを除けばほとんどが誰もが納得の主力銘柄ばかり買っている。ジャスダックでは日本マクドナルドのみ買っているが、ほかはすべて東証1部銘柄という点も興味深い。
2010年における日経平均株価の終値の平均値は「9999円」。この投資ファンドの買い単価は不明だが、現在の日経平均株価がこれを上回っていることから、現時点で含み益を抱えているのは間違いないだろう。ファンドの資金はまだまだ潤沢とも聞かれ、「今年もここからさらに買い増してくる可能性は高い」とも言われている。
さて、今年の1月初旬、みずほFGが後場に入って急動意するような場面が見られた。ある市場参加者は、「誰かが後場に入って5800株ずつ執拗に買っていた」とのこと。
注文の入れ方は完全に機械的とのことで、アルゴリズムによるスライス注文である可能性が高い。誰が買っているのかは不明だが、これがこの中国ファンドによる買いであれば、新年から非常に頼もしい話といえる。
卯は跳ねるなんて言われても信用できないが、このチャイナマネーが躍動するとなれば話は別。日本株より中国株というような流れはあるが、それ以上に目を付けておきたいのはチャイナマネーそのものであることをお忘れなく。
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