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(回答先: デフレは悪? 投稿者 tea 日時 2011 年 1 月 10 日 19:01:24)
http://www.nli-research.co.jp/report/flash/2010/flash10_143.pdf
12月マネー統計:
包括緩和フル稼働、資金供給量は4年8ヶ月ぶりに100兆円を突破
経済調査部門 シニアエコノミスト 上野 剛志
TEL:03-3512-1870 E-mail: tueno@nli-research.co.jp
1.貸出動向: 銀行貸出残高は対前年▲2.1%
日銀が発表した貸出・資金吸収動向等によると、12月の銀行総貸出(平残)の前年比伸び率は前月同様▲2.1%となった。前年割れは13ヶ月連続となり、減少傾向に歯止めはかかっていない。
内訳では、大きく減少している大企業向け貸出の影響を受けやすい都銀等が対前年▲4.7%と大幅なマイナスとなっている一方で、地公体向けなどの伸びなどに支えられた地銀(第2地銀含む)では同0.7%増と増加、二極化傾向が鮮明になってきている。(図表1〜4)。
企業では、手元現預金が積み上がっており、貸出の反転には当分時間がかかりそうだ。
2.マネタリーベース: 資金供給量は4年8ヶ月ぶりに100兆円を突破
日銀による資金供給量を示す12月のマネタリーベースは前年同月比7.0%増と、11月の同7.6%増に続いて高い水準となった。前年比プラスは28ヶ月連続で、残高も年末要因があるとはいえ、「量的緩和」終了直後の06年4月以来の100兆円超えとなった(図表5,6)。
日銀が従来からの新型オペ等に加え、「包括緩和」によって資金供給を拡大したことから、日銀当座預金残高(同36.6%増)の高い伸びが続いている。また、日銀券発行残高も前年同月比2.0%増と06年2月以来の高い伸びを記録。各種預金金利低下に伴い、タンス預金が増えている可能性がある(図表7)。
なお、12月には包括緩和における社債・ETF・REITの買入がスタートし、既に始まっていた国債等と併せ、全ての資産買入メニューが軌道に乗った。12月には同基金によって2.7兆円の資金供給が行われ、月末基金残高は26.3兆円となっている(図表8)。国債は既に限度額の3割を消化とペースが速く、国債利回り上昇への対応という意味があった可能性がある。
3.マネーストック: 定期預金等もマイナスに転じる
通貨供給量の代表的指標である12月のM2(現金、国内銀行などの預金)平均残高は前年同月比2.3%増(前月は同2.6%増)、M3(M2にゆうちょ銀など全預金取扱金融機関の預貯金を含む)は同1.8%増(前月は同2.0%増)とそれぞれ伸び率が縮小した。M3に投信や外債などを含めた広義流動性の伸びは0.1%(前月改定値は同0.2%増)とほぼ横ばいに留まり、引き続きM2,M3との乖離が大きい(図表9〜11)。
広義流動性の内訳では、従来資金の受け皿となっていた準通貨(定期預金など)も今回マイナスに転じており、対前年プラスとなっているのは、CD(譲渡性預金)、預金通貨(当座・普通預金等)、現金通貨といった流動性・安全性の高いものばかり。金融緩和、低金利の影響で他との利回り差が縮小し、相対的に魅力が高まっているようだ(図表12)。
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