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新興国におけるインフレの状況は...[インド、インフレに喘ぐ] 2011年01月07日 22:00 / CLUB G-1 http://eagle-hit.com/ 本年は高度インフレ、さらにハイパーインフレが始まる年であることから、 インフレの兆候について再三お伝えしてきているが、 本日のフィナンシャルタイムズでは、インドがすでにインフレに喘いでいることが 日経新聞に採り上げられていたので、お伝えしておこう。 【インドの食品価格上昇、インフレ懸念に拍車】-------------------- インドの食品価格が年率換算で18%上昇し、約1年ぶりの高値に達している。 エコノミストは、農産物の価格急騰の影響が 経済全般に波及しつつある兆候だと 懸念を示している。 ■食品価格、年率で18.32%上昇 インドに食品インフレをもたらしているのは、 多くが小麦や大麦など世界の農産物価格を過去最高に押し上げたのと同じ要因だ。 インドの食品価格上昇は、 発展途上国により 広範な危機が訪れる懸念が増していることも 浮き彫りにしている。 国連食糧農業機関(FAO)は 今週、世界の食品価格が 2007〜2008年の水準を上回ったと警鐘を鳴らした。 インド商工省は 6日、2010年12月25日までの1週間の 食品価格の上昇率が年率換算で18.32%だったと発表した。 この上昇率は1年以上にわたり食品価格が2ケタの伸びを記録した際の上昇率を上回っている。 インドではなお何百万人もの国民が家計収入の50%以上を食費に充てている。 ムンバイのコラバ市場で日々買い物をしている17歳の学生は、 最も安価で手ごろなポテトカレーでさえ今や高価な食事になっていると話し、 「ポテトの代わりの野菜を見つけなくてはなりません」とため息をつく。 ナスやオクラなど今では高価となった野菜の購入を控えているというムンバイ在住の38歳の主婦は、 「食品価格の高騰ぶりはひどい。レストランも値上げしたので、もう外食もしていません」と嘆く。 2009年の20%を超えるインフレ水準をなお下回るとはいえ、 エコノミストは、食品消費の長期的な構造変化は 政治家やインド準備銀行(中央銀行)の当面の懸案事項となりそうだと懸念を示している。 ムンバイのイエス銀行のチーフエコノミスト、シュバーダ・ラオ氏は、 食品インフレには「構造的な硬直性」の問題があると指摘。 この問題が「食品インフレがより広範囲なインフレに波及するとの不安を助長し、 インド準備銀行に対する利上げ圧力を強めている」と述べる。 ■タマネギ価格がインフレに拍車 今回のインドの食品価格上昇の一因となったのはタマネギ価格の急騰だ。 タマネギはインドのカレーに欠かせない材料であるため、 この数週間のタマネギ価格の高騰は国家的な騒ぎに発展した。 インドのシン首相はタマネギ価格を適正水準に引き下げるため、 パキスタンからの輸入検討を余儀なくされた。 タマネギの価格は、産地が季節外れの降雨で被害を受け、突然2倍に跳ね上がった。 【日経新聞 14:00】-------------------------------------------- 中国やインドなど新興国のインフレが世界に“輸出”されることになる。 旺盛な需要の上、供給が細れば当然、物価は上がる。 それを見越した投機マネーがさらに商品市場に流入し、価格を押し上げる。 このような構図の中で、食品インフレから広範なインフレが生じる。 生活苦が押し寄せてくるのだ。 中国、インドと同じアジア経済圏の中にいる日本は、まもなくその打撃を受けることになろう。 --------------------------------------------------------------------------------- [インドの農民の自殺者数が過去最大に] 2011年01月09日 / In Deep http://oka-jp.seesaa.net/article/179770444.html The Hindu (インド) 2010.12.28 2009年にインドの農民 17,368人が自殺した インドの国家犯罪記録局(NCRB)のデータによると、 2009年の1年間で、少なくとも 17,368人のインドの農民が自殺したことがわかった。 これは 16,196人を記録した 2008年を 1,172人上回っており、 過去6年間での農民の自殺者の数としては最悪を記録した。 国家としての自殺統計が集計され始めた 1997年からの インド農民の自殺者の総計は 216,500人に達している。 自殺した農民の数が多い自殺ベルト地帯は、 マハラシュトラ州、 カルナタカ州、 アンドラ・プラデシュ州、 マディヤ・プラデシュ州、 チャッティスガル州 の5州で、自殺者はこの地域に集中している。 2009年のこの5州での農民の自殺者数は 10,765人で、 農民の自殺者全体の 62パーセントを占めている。 マハラシュトラ州は10年連続して、最も自殺者の数が多く、2009年は 2,872人が報告された。 2番目はカルナタカ州で、 2,282人の農民の自殺を記録した。 インド農民の自殺の調査研究をしている経済学者のK・ナガラジュ氏は、 「農家の人口は減っているのに、農民の自殺者の数は増加している。 これは農業危機がなお強く浮上していることを確認するものだ」と述べた。 マハラシュトラ州の 1997年からの自殺者の総数は 44,276人で、 これは 1997年からのインド全体での農民の自殺者数 216,500人の約5分の1にあたる。 上記5州以外でも、タミルナド州では 2008年の 512人から 1,060人と、その数をほぼ倍にした。 インド全 28州のうちの 18州で、2009年がもっとも高い農民の自殺数が報告されている。 インド国家犯罪記録局の農場と農民に関しての統計は 1997年からの 13年間分が存在する。 1997年から 2003年までの最初の7年間の農民の自殺者の総計は 113,872人だった。 1年の平均は 16,267人となる。次の6年では 102,628人で、 農家での1年の平均自殺者の数は 17,105人だった。 これは、 2004年から 2009年の間に 1日平均 47人の農民が自殺したことを意味する。 あるいは、30分に1人の農民が自らの命を絶っているという計算にもなる。 ---------------------------------------------------------------------- [インドネシア貧困家族 値上がりしたコメの代用主食で6人兄弟が中毒死] Jakarta Post 2011.01.07 今年最初の週末、インドネシア中ジャワ島ジュパラ県の6人兄弟が食中毒で死んだ。 伝統的なコメ代用食、ヤシ砂糖で甘味を付けた ティウル(tiwul)と呼ばれる菓子の毒に当たったと見られている。 この件につき、ジャカルタ・ポスト紙社説は、次のように言う。 「これを人道的悲劇と見るのは誇張かもしれないが、この死は、 この国の多くの人々が常に直面している絶望的貧困を雄弁に物語る。 これは、商品価格高騰で人々の購買力が失われる今後何か月の間に 情況は一層悪化するだろうという警報としても役に立つ」。 「伝統的に、ティウルはコメの安価な代用品として、貧困と結びついてきた。 ジュパラの粗悪ティウルで死んだ人たちは、 週に15万ルピア(16米ドル? 1,300円)から20万ルピアしか稼げず、 9人を養わねばならない貧困家族の一員であった。 家族は、異常な天候、自然災害、害虫の攻撃による供給不足で 価格が暴騰したためにコメを買えなくなり、 事故の2週間前に主食をティウルに切り替えた」。 ---------------------------------------------------------------------- アルジェリアでは新年すぐに食糧価格の高騰に端を発した[食糧暴動]が発生しており、 現在も拡大しており、世界中で大きく報道されています。 実はアジア・アフリカ関係で現在もっとも報道の数が多いニュースのひとつが このアルジェリア食糧暴動です。 日本のテレビは私は見ていないですが、 やはり 大きく 取り上げられているのではないでしょうか。(?) 動画を見ると、投石中心のほとんど素手同然の反抗ですが、 街の荒れ方でその激しさがわかるかと思います。子どもも参戦しています。 昨年の夏、プラウダの記事で、 [食糧価格の異常高騰の中で世界的な飢餓暴動を予測する専門家たち(2010.08.13)] というものを ご紹介したことがありますが、 この動画のような光景が世界中で見られるようになることと思われます。 実はあまり知られていないかもしれないですが、 昨年の例では、小麦の世界在庫は 2.4ヵ月分しかありません(さらに減っているかも)。 つまり、たった3ヵ月で世界は食糧による大混乱に陥る可能性は常にあります。 今後の世界は戦争や自然災害で死ぬ人よりも飢餓と栄養不足で死ぬ人のほうがはるかに多いと考えます。 肥料の問題等も含めて、日本の農業も近い将来、危機に瀕することは避けられない感じです。 私自身も、自分の死に方としては将来的には飢餓で死ぬ可能性がもっとも高いと考えますし、 それは現在の日本人である私にふさわしい死に方だとも思っています。 (私を含めた日本人は今まで食べ物の価値を粗末に考えすぎました)
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