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http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Foreign-Currency-Markets/node_167537/?nid=NLM20110107
* 2011Year 1月 7Date 4:39 JST
【サンパウロ】ブラジル中央銀行は金融システムの保護を目指し、市中銀行による外国為替相場での過剰な持ち高を縮小する措置の導入を発表した。これにより、当面、ブラジルへの大量の資金流入が幾分鈍化する可能性がある。
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Bloomberg
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ブラジル中銀のアルド・メンデス金融政策局長は記者会見で、昨年末時点のブラジルの市中銀行によるドル売り持ち高は差し引き総額168億ドル(約1兆 3980億円)に達しており、2009年末時点のブラジル・レアル売り持ち高の30億ドル相当から大幅に反転した、と明らかにした。同局長はさら に、中銀がこの日発表した政策の結果、ドルのショート(売り持ち)ポジションは約100億ドルに縮小する可能性がある、との見方を示した。
こうしたドルの売り持ちは常に、ブラジル・レアルに対する上昇圧力の一因となっており、ブラジル政府は同国の輸出企業、特に製造業者に対するドル売り持ちポジションの影響について懸念している。
サンパウロの証券会社NGOコレトラ・デ・コンビオのディレクター、シドネイ・ネーメ氏は、「この政策は銀行各行の(ドルの)ショートポジションの抑制につながることから、適切な方向だ」と述べた。さらに、「当面、為替相場に影響を与えるとみられる厳格な措置だ。銀行各行は市場でそれぞれの(ショート)ポ ジションを買い戻す必要が生じる」と語った。
この中銀の発表直後に、ブラジル・レアルは値を下げたものの、その後、前日終盤の水準まで戻した。ファクトセットによると、6日朝方はレアルは対ドルで1ドル=1.6779レアルと、前日終盤の同1.6725レアルから小安く推移した。
RBCキャピタル・マーケッツは、レアルの通貨先物相場の軟調を予想しているが、「現物相場自体が特に圧迫されるとはみていない」と明らかにした。
ブラジル中央銀行は、国内銀行が外国為替市場でポジションをカバーするための預金準備率を永久的に引き上げる措置を発表した。同措置により、市中銀行各行 は30億ドルを上回る売り持ちポジションについて、その額の60%の預金準備が義務付けられる。これには90日間の調整期間が認められる。
中銀のメンデス局長は、今回の措置により外為市場にゆがみが生じるとはみていないことを明らかにした。同局長は、世界の市場で大幅な変動が生じる場合、ブラジルでのショートポジションの買い戻し殺到につながる可能性があり、銀行各行がドルの大規模なポジションを取ることが容認されるとしたら、リスクがさらに拡大することになるとの見方を示した。同局長はさらに、現在のポジションにより、リスクにさらされてる国内銀行はないと続けた。
メンデス局長はさらに、外為市場でのポジションが再び過剰に拡大し始める場合には、今後も同様な措置が取られる公算が大きい、と指摘した。
同局長は今回の措置は「賢明だ」と言及した上で、国内の銀行各行がポジションのカバーに動くなかで当面、ドルの需要が拡大する見通しだとの認識を示した。 ドル需要が高まれば、ブラジル・レアルの下げにつながる可能性がある。そうなれば、製造業部門の輸出業者を圧迫してきたレアル上昇に関する同国政府と業界の懸念の一部緩和につながることが考えられる。
メンデス局長は、中銀はレアルの目標水準を設定していないと繰り返し表明。「望まれる取引水準はない」と語った。
しかし、アナリストらは中銀による今回の措置について、1ドル=1.65-1.70レアル付近という現行水準からレアルが大幅上昇することを阻止しようとする同国政府の意図をはっきりと示すものだと解釈している。
Author: Matthew Cowley
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