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今年もよろしくお願いします。
さて、経済界を代表する人たちは、昔の生産レベル、昔の生産の仕方、そして昔の考え方の代表だと思います。(古いといっても、18、19、世紀の)。
"技術革新が需要を作り出す"という古い考え方です。
これからは、"技術革新は需要を変える"という見方にする必要があります。
需要を新たに作るのではなく、今までの需要を別の需要に取り替えることが主力ですから、経済効率を上げれば、失業が増えることになります。
そうであれば、"国債を発行し、その分で投資をして需要をつくる"といケインズ政策は終わりです。なぜなら、投資は、需要をつくるのではなく、需要を変えるだけだから、失業は減らないのです。(回収をしない投資であればOKですが、それは投資とは言いません。)
結局、失業が増えれば、単にお金を印刷して仕事を作り、報酬としてお金を配る以外に方法はなさそうです。
以下に、需要を変えるだけになっている根拠を、まとめたいと思います。
1人が使う時間は、一日24時間、一年365日です。そして、皆、忙しいです。新しい物やサービスを使うには、どれだけかの時間を、新しい物やサービスのために使わなくてはなりません。ところが、すでに忙しいので、新しい物やサービスに時間を向けると、いままで使っていた物やサービスを止めなくてはなりません。
需要を変えるだけになってしまいます。事実です。
アナログテレビをディジタルテレビに。ガソリンエンジン自動車をハイブリッドに、そして電気自動車に。新聞をネットに。ビデオテープをディスクに、そしてICチップに。固定電話を携帯電話に。
ウオークマンは、画期的な発明でした。1人が同時に2つのことをやれるようにしたからです。
そのくらい、皆、物やサービスを使うことで、時間を使ってしまっています。
仮に、格安航空券が普通になって、今度の週末はブロードウエイで観劇、と言う人は、
たとえば、パチンコに行っていたのを切り替えるだけです。
技術革新で、本当に新たな需要を作るには、家事ロボット、介護ロボットなどを作るしかないでしょう。東京<−>大阪は3時間弱、これを2時間に短くしても、あまり影響はありませんが、1時間なら1時間強浮くので、そこに新しい物かサービスを突っ込むことはできます。
まあ、そのくらい、皆、忙しいのです。
経済界を代表する人々は、東京<−>大阪が7時間だったことを直接経験しているか、身近に聞いています。東京<−>ロンドンは、アンカレッジ経由だった経験をしているか、身近に聞いています(直行するだけの燃料を詰めなかったのです)。技術革新を、恩恵という感性でとらえています。
しかし、今、若い人は、技術革新を恩恵でなく、"かわいい"か、"おもしろい"か、でとらえています。
古い考え方が、時代の閉塞感を作り出しているのではないかと思うのです。経済界の代表こそが、時代を変えようとしないのではないか、そして、それに気づくことができないのではないかと疑っています。中世、封建領主がそうであったように。
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"平成の開国"も、そのひとつのような気がします。
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反論、お願いします。
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