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コモディティバブルの再来は、貧困層や失業者を直撃
http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/499.html
投稿者 tea 日時 2010 年 12 月 30 日 13:16:46: 1W1IXELjjF6i2
 

トリクルダウン理論が、アメリカ国内では所得格差拡大と貧困層の増大を招いたわけではなく、単に、世界的な工業労働者の供給過剰と再分配政策の不足が、低賃金と貧困を必然的に招いているだけなのだが

「中間選挙で敗北したオバマ政権は、富裕層への増税や、公共投資拡大といった失業者救済の政策を採れず、FRBによる量的緩和などに頼らざるを得ない」
ため
「FRBによる大々的な量的緩和はドルの価格を低下させ、同国の輸出競争力強化のみならず、原油などのコモディティバブルを発生させかねない」
というインフレリスクは間違いなく高まっている

転載
http://www.gci-klug.jp/mitsuhashi/2010/12/29/011539.php
三橋貴明  
第82回 アメリカとトリクルダウン理論
2010/12/29 (水) 14:10

(1/3

アメリカのオバマ大統領は、12月6日に共和党に譲歩し、ブッシュ政権が導入した減税措置、いわゆる「ブッシュ減税」を、2年間延長する方針を示した。ブッシュ減税の対象は、中間層のみならず、富裕層も含んでいる。共和党との合意内容に、配当税やキャピタルゲイン税の減税延長が含まれているわけだ。

 その後、12月16日にはアメリカの下院が、ブッシュ減税の二年間延長など、総計8580億ドル(約72兆円)規模の包括減税法案を賛成多数で可決した。すでに上院は同法案を可決していたため、オバマ大統領が求めていた「年内成立」が、何とか実現できたわけである。

 当初、オバマ大統領は、富裕層向け減税について失効させる考えを表明していた。だが、中間選挙における敗北を受け、共和党の要望である「全所得層を対象とした減税延長」で妥協したわけである。とはいえ、民主党内では富裕層向け減税の延長への反発の声が、なお根強い。


『2010年12月26日 ブルームバーグ紙「米大統領:富裕層向け減税、12年打ち切り目指す−ジャレット上級顧問」

 ジャレット米大統領上級顧問は、今月成立した減税延長法について、オバマ政権が今後2年間にわたり富裕層向け減税の打ち切りに取り組むことを明らかにした。

 同法をめぐってオバマ大統領は、失業手当の給付延長とともに、年収25万ドル超の世帯向け減税の2年延長に同意。上院共和党に譲歩した。ジャレット上級顧問は、この問題が2012年の大統領選前に再び争点になるとの見通しを示した。

 同上級顧問は、富裕層向け減税について「オバマ大統領は打ち切りに向けて戦いたいと考えている」と説明。「大統領は2年の延長期間の終了時に懸命に戦うことになる」と語った。(後略)』


 そもそも、ブッシュ政権下で実施された富裕層向け減税は、1980年代以降、自由市場主義経済学において主流となった「トリクルダウン理論」に基づいている。トリクルダウン理論とは、ずばり「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が浸透する」という考え方である。

 国民経済において、富を創出するのは富裕層である。富裕層を優遇することで、投資が拡大する。投資拡大で長期的に国民経済のパイを広げることで、中間層、貧困層にも富が分配されることになる、というコンセプトに基づいているわけだ。

 富裕層を優遇するとは、具体的には富裕層向け減税を行い、所得税の最高税率を引き下げ、福祉改革により社会保障制度を縮小してしまうことである。日本においても、小泉政権を中心に、トリクルダウン理論に基づいた様々な対策が取られたが、やはり主役はアメリカ、及びイギリスであった。何しろ、アメリカでは民主党政権(クリントン政権)までもがトリクルダウン理論を公然と支持し、実際に福祉改革を実施してしまった。また、イギリスでは、何とトニー・ブレア首相(当時)率いる労働党政権までもが、同理論に基づく政策を熱烈に推し進めたわけである。

 結果、日本を含む先進富裕国において、国内の所得格差が拡大することになった。我が国でも確かに格差が拡大し(ジニ係数が上昇し)、社会問題にもなったが、本家本元であるアメリカのレベルは日本の比ではない。

 何しろ、アメリカのシンクタンクEPIの調査によると、1979年から06年にかけて、同国の上位1%の所得が国民所得全体に占める比率は、10%から22.9%へと増えたのだ。上位1%の国民が得る所得シェアが、対国民所得比で二倍以上に拡大してしまったわけである。しかも、上位0.1%の所得の伸びはさらに凄まじい状況で、97年の対国民所得比3.5%から、06年には11.6%にまで増えた。

 アメリカの人口は約3億人である。すなわち、わずか30万人の「大金持ち」だけで、06年時点で全国民所得の一割以上のシェアを得ている状況というわけだ。「大金持ち」の極端な所得拡大は、主に大手企業の幹部(CEOなど)の高額報酬や、あるいは金融産業の極端な所得に大きく依存していた。(結果、07年に始まる世界的な金融危機を迎えたわけだ。)

 特に問題に思えるのは、トリクルダウン理論に基づいた「富裕層優遇」の政策が行われた結果、所得増加の大部分もまた、富裕層が獲得してしまったという点だ。たとえば、1989年から06年までの期間において、アメリカ国内で増加した国民所得のうち、上位一割の富裕層だけで91%を得ている。また、上位1%に絞れば、同期間に増加した国民所得の59%を獲得しているのだ。トリクルダウン政策により発生した「果実」を、結局富裕層がほぼ独り占め(?)してしまったというのが、アメリカの現実なのである。

(2/3


 無論、アメリカの国内経済が順調に拡大し、失業率が低下しているのであれば、トリクルダウン理論に基づく富裕層優遇も、それなりに正当化されるかも知れない。しかし、現実には、同国の失業率は金融危機後に一気に悪化し、2010年11月まで9.5%を下回ることができない状況が続いている。(2010年11月は9.8%)

 アメリカの場合、失業とはそのまま「貧困への道」であるため、10%近い失業率が政権に与えるプレッシャーは日本の比ではない。日本や欧州などに比べ、アメリカの失業保険の適用範囲は決して広くなく、失業手当の受取期間も短い。さらに、失業すると「健康保険」を失ってしまうケースが少なくなく、病気になった際に病院に通うことさえ不可能になってしまうのだ。

 もちろん、企業の健康保険の対象外となっても、民間の保険に加入することはできる。とはいえ、アメリカの民間保険会社の質は決して高くなく、しかも保険料が異様に高い。家族四人で日本の国民保険並みの保険に申し込むと、月額10万円を超える保険料を設定されるケースが普通である。とてもではないが、失業者に払える額ではない。

 元々、アメリカは世界大恐慌のトラウマから、失業率の上昇に神経過敏になりがちであった。さらに、1980年以降のトリクルダウン政策により、それまで以上に「失業」の重みが増してしまったわけだ。

 本来であれば、オバマ政権はトリクルダウン政策を転換し、失業者や貧困層を優遇する景気対策を採りたいところである。とはいえ、11月の中間選挙の敗北により、それが不可能になってしまったわけだ。

 失業者や貧困層の優遇とは、具体的には1930年代のアメリカのように、大規模公共投資を中心とした財政出動を実施することだ。あるいは、オバマ政権下で一度、実際にやったように、公務員増員による雇用創出でもいい。政府が直接的に支出を拡大し、雇用を創出するわけである。

 ところが、中間選挙で敗北したオバマ政権は、大々的に財政出動を拡大する道を封じられてしまった。何しろ、中間選挙では「小さな政府」を標榜する茶会党の候補者たちが、共和党候補として続々と当選を果たしたのである。結果、オバマ政権は景気対策として減税の延長や、あるいは量的緩和の拡大に頼らざるを得ない状況に追い込まれてしまったわけだ。

 アメリカの個人消費は、GDPの七割を占める。確かに減税延長は同国の景気回復に好影響を与える可能性が強いが、量的緩和の方はどうだろうか。


【図83−1 アメリカのマネーストック、マネタリーベース(いずれも左軸、単位:百万ドル)、貨幣乗数(右軸、単位:倍)】
20101229_02.png
出典:マネーストック Money Stock Measures
   マネタリーベース Aggregate Reserves of Depository Insitutions and the Monetary Base


 リーマンショック以降、アメリカの貨幣乗数(=マネーストック÷マネタリーベース)は、それまでの半分以下にまで落ちてしまった。すなわち、信用創造の機能が一気に弱まってしまったわけである。この状況でFRBが長期米国債を買い取り、市場に流動性を供給したところで、果たしてマネーストックが順調に拡大するかどうか。

(3/3に続く)

 2010年11月のアメリカにおけるCPI(消費者物価指数)を見ると、総合指数が対前月比で0.1%上昇。食品・エネルギーを除くコアCPIは、やはり対前月比で0.1%上昇となった。

 少なくとも、11月時点では、アメリカの量的緩和はインフレ率の上昇をもたらしていない。逆の言い方をすると、現在のアメリカにおいては、それだけデフレ圧力が強いということでもある。今後のFRBは、予定通り大規模な国債買い入れを継続していくだろう。FRBの量的緩和第二弾(QE2)開始以降、アメリカの株式市場は、そこそこ堅調に推移している。

 とはいえ、アメリカの量的緩和は、最終的には国内経済の失業率緩和に大きく貢献しない可能性も否定できないのだ。すなわち、FRBから「じゃぶじゃぶ」と吐き出されたドルが、新興国への投資やコモディティへの投資に流れてしまう可能性があるわけだ。


【図83−2 WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物価格(単位:ドル)】
20101230_03.png
出典:NYMEX


 FRBのQE2開始以降、原油先物価格であるWTIは明確に、上昇傾向を取り始め、12月24日には、2008年10月上旬以来、約2年2カ月ぶりに90ドルを突破した。すでに、アメリカ国内におけるガソリン価格は上昇を始めているが、これもまた、同国の失業者や貧困層の生活に直接的な打撃を与えることになる。何しろ、ご存じのとおり、アメリカでは自動車なしで生活することは、非常に難しい。
 
 1980年以降に世界で広まったトリクルダウン理論は、少なくともアメリカ国内では所得格差拡大と貧困層の増大を招いてしまった。それにも関わらず、中間選挙で敗北したオバマ政権は、富裕層への増税や、公共投資拡大といった失業者救済の政策を採れず、FRBによる量的緩和などに頼らざるを得ないわけだ。

 そして、FRBによる大々的な量的緩和はドルの価格を低下させ、同国の輸出競争力強化のみならず、原油などのコモディティバブルを発生させかねないのだ。

 当然の話として、コモディティバブルの再来は、アメリカの貧困層や失業者をも直撃することになるわけだ。


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コメント
 
01. 2010年12月30日 16:21:07: ibwFfuuFfU
 国民経済において、富を創出するのは富裕層である。富裕層を優遇することで、「投資が拡大する」
--------------------------
は 「投資が拡大する」のでなく「投機」が拡大する、が正しい解釈で、実際に世界の経済に発生したのは、投機バブルであって、むしろ起業家はまっとうな投資活動を行わなくなっただけのことだ。「中国の中小メーカーのオーナーが本業はもうからないが、銀行から融資を受けるための体裁づくりで形だけ操業し、銀行からの融資はすべてマンションに投資(投機)している」という現実を見ることが必要だ。80年代の終わりには日本でもそうだったのだ。見識のないメーカーがこぞって「財テク」(もう日本じゃ死語かな)に狂奔したことを覚えてる人も多いだろう。とはいえ当時でも東レ(今はどうか知らんが)のような立派な会社では経営者が「本業に勤しんでいる技術者やその他をデモラルさせたくないから、財テクで儲けた財務担当者にボーナスなど出さない。奨励もしない」といってたんだが。ま、これは例外で世界中がすべてこの方向に走ったのが1990年以降のグローバル経済なのだ。

FRBやBOE、日銀の量的緩和もほとんど実体経済の拡大に使われずに投機に回ってしまったということだ。

世界中のある程度の知識人数千万が、世界恐慌の醸成に中央銀行が決定的な役割を果たした経緯をはっきり目撃してしまった以上、今後20年間経済学の教科書をどう書き換えるのか、見物だ。ま、リチャード・ワーナーの「円の支配者」とかリチャード・クーの著書でも経済学の教科書した方が正解だろね。あと(ソ連の崩壊や中国の「社会主義経済のバブル化」(珍妙だ)にもかかわらず)マル経の教科書も原理としては相変わらず真実だ。

それから分野は違うけど、100階建てのビルが3つもまるで物理の法則と矛盾するような形態で倒壊、つうか崩壊した事実も、どうするんだろか。構造力学だの、材料力学だの建築学だの、世界中の大学であの現象をどう教えるのか?教科書はどうするんだろ。人ごとながら心配だ。この明白な矛盾の放置が人類の知識体系に与える害悪は中世の暗黒時代にも比肩しうるものになるだろうね。むろん立花隆辺りはこのことの問題を熟知してるはずだが、陰謀論者のレッテルがいやで公言はしてないのだろう。ただしレイ・グリフィンの著書を熱烈推薦することで本音を語っているが。


02. 2010年12月30日 19:18:31: WYkaDPEcjY
>国民経済において、富を創出するのは富裕層である。富裕層を優遇することで、「投資が拡大する」

富とは財とサービスのことですから、新しい富を産み出すのは起業家ですね。
そして富裕層は貯蓄からマネー(信用)を起業家に供給すること(投資)によって、富の創出に寄与します。

だから投資不足は北朝鮮のように供給不足という貧困を産み出し
過剰な投資(生産投資バブル)は資源の過剰消費や、適正配分の偏りによって、
効用の低下を招きます。


一方、投機というのは、既に存在する財や債券などの資産の売買によって利鞘を得る行為ですから、新たな富を産み出すよりも、市場への流動性の供給によって、企業の金融活動をサポートする機能がメインになりますね。

だから適正な投機は価格の平準化に役立ちますが、過剰な投機(いわゆる資産バブル)は、生産コストの上昇によって生産の停滞を招きます。

しかし適正な投資や投機なのかバブルなのかを前もって判断するのは、FRBであっても難しいというのが現実でしょう


03. 2010年12月30日 22:18:00: AP0bX8u7y2
1さん。
些細なことですが、「円の支配者」の著者はリチャード・A・ヴェルナー。
ドイツ人でたしかケンブリッジ大卒。

>国民経済において、富を創出するのは富裕層である。富裕層を優遇することで、「投資が拡大する」

とは、何ということでしょう。

サッチャーやレーガンが政策化した時はショックでした。

マルクスの指摘した資本主義の矛盾はふたたび現実のものになってきました。

富裕層を資本家と言い変えてみましょう。

国民経済において、富を創出するのは資本家である。資本家を優遇することで、「投資が拡大する」  資本家を優遇するとは労働者を搾取することであり、マルクスの資本主義観である。


近現代の人間とはそれ以前の人に比べて、その心象風景は劣化しているのであろうか。
「寡(すく)なきを患えずして、均しからざるを患う。貧しきを患えずして、安からざるを患う。」(論語)


04. taked4700 2010年12月30日 23:04:29: 9XFNe/BiX575U : OmZhQK7YJo
01さん、

>この明白な矛盾の放置が人類の知識体系に与える害悪は中世の暗黒時代にも比肩しうるものになるだろうね。

 まったくその通りです。911の事件をイスラム教徒の仕業とするアメリカ政府、及び、そのぱしりになった日本をはじめとする世界各国は、今後、アメリカのインチキ政策を金科玉条のように守るしか生きていく術がない。911について、その問題提起をしないでいるのは、砂の上にビルを建てようとするようなもの。全てが砂上の楼閣であり、無駄な努力になってしまう。


05. 2010年12月30日 23:06:11: WYkaDPEcjY
投資を促進し富を増やすためには、投資家(資本提供者)を特に優遇する必要はありません、単に余計な規制(国家による非効率で不当な介入)を撤廃するだけで十分です。

>資本家を優遇するとは労働者を搾取すること

このような単純な資本主義観が間違いであり、資本主義によって国民の生活水準と福利厚生が劇的に向上することが、修正資本主義(いわゆる先進国=自由市場+再分配システムを備えた福祉国家)において実証されたわけですね


06. 2010年12月31日 00:27:06: 5OSV8Up776
>>資本家を優遇するとは労働者を搾取すること
>このような単純な資本主義観が間違いであり、

ん?
労働価値説に立たないわけ?
それじゃ自由主義も資本主義も成り立たないやん?

>資本主義によって国民の生活水準と福利厚生が劇的に向上することが、修正資本主義(いわゆる先進国=自由市場+再分配システムを備えた福祉国家)において実証されたわけですね

歴史的な話をすると、資本主義が国民の生活水準と福利厚生を向上させないから、修正されたんだけど・・・。

これ、ケインズに限らないよ。
J.S.ミルやマーシャルだって自由放任な資本主義が人間を幸福にしないことについて深い問題意識を持っていたぞ。
もしかして古典派経済学の理想と挫折をわかってない?


07. 2010年12月31日 05:48:28: ibwFfuuFfU
1さん。
些細なことですが、「円の支配者」の著者はリチャード・A・ヴェルナー。
ドイツ人でたしかケンブリッジ大卒。
----------------------------

渥美清風に「シマセン」


08. 2011年1月02日 16:55:34: v3ntshxtlU
富裕層がしてきたこと=天地人倫人道に反する大罪ですね。


70年前の欧米自由主義批判

皇道大理想實現
 日本は神ながらの道によつて國を立つ。神ながらの道は、天地の公道である。
大自然の大道である。原則である。秩序である。生命である。活動である。
神ながらの道に隨つて動く所、茲に眞の自由がある。完全なる獨立がある。
此の自由、此の獨立は、天地の公道に合體し、大自然の秩序と生命と活動とに
合體せる自由であり獨立である。此間の自由獨立の眞髓を體得して、茲に、
始めて、完全なる道徳宗教哲學藝術の極到に逹し、人類最高文化の原則を
完現するに至る。孟子が、浩然の氣を唱へ、至大至剛、天地の間に塞ると説いたのは、
聊か我が神ながらの道に基づく自由の境地を説かんと試みたものに近い。而かも、
此の自由なるものゝ眞意を一歩誤る時は、恐るべき大害を及ぼす。眞の自由は、
本來天地の公道、大自然の秩序、生命、活動の發現の力であると共に、
正しく發する時は、大宇宙の運行に參與し、人類生活の本源の力となるが、苟くも、
其の發現に過ちあらば、天地の活動を害し、人類生活の恐るべき禍根となる。
此の過ちに陷つたものが、即ち、西洋流の自由主義である。現に、我が日本に於ても、
此の誤れる自由思想の中毒に陷り、國家の賊となり、社會の害蟲となり、人倫の敵となり、
自ら自己の運命を暗黒にし、世に詛はれ世に斥けられ、闇慘たる地獄界に
身を墮したるものが徃々ある。近時、此の墮落漢が、社會の諸方面に、相次いで
出沒する觀がある。國を害するものは此の墮落の徒である。人類生活を賊するものは、
此の自由錯覺の徒である。
(社説「皇道大理想實現」『大日』第70号、昭和9年元旦、10頁)。
http://www.asia2020.jp/japan/dainichi01.htm


09. 2011年1月02日 16:57:38: v3ntshxtlU
「富裕層」と言葉を美化していうのはもう止すべきですね。
「欲望の権化」「餓鬼」と言い換えたがよろしい。

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