★阿修羅♪ > 経世済民70 > 495.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
中国、「クリスマス利上げ」の意味
http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/495.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 12 月 30 日 01:52:08: xbuVR8gI6Txyk
 

(回答先: 朝来市、仕組み債で14億円評価損 日興など4社と年明け協議 投稿者 gikou89 日時 2010 年 12 月 30 日 01:50:36)

http://www.morningstar.co.jp/stock/analyst_fx/2010/4q/FXA120101227.html

中国人民銀行は12月25日に利上げを発表したが、当局はなぜ、12月25日を「利上げ発表日」に選んだのか。CPI(消費者物価指数)の伸び率拡大、旺盛な不動産投資そして人民元相場の固定による過剰流動性の膨張。これだけの背景ならば、12月10日、預金準備率の引き上げと同時に利上げを打ち出しても良かったはずだ。

 今回、12月25日という欧米の市場参加者がクリスマス休暇を楽しむ時期を選んだことで、「市場への配慮」を指摘する向きもあるが、中国にとって利上げに踏み切るだけの要因が複数あったと考えるべきではないだろうか。

 中国が利上げを行う場合、他国のように中央銀行総裁がリーダーシップを発揮して決定できるわけではない。この意味で、中国人民銀行の周小川総裁の発言は空虚である。筆者は、12月11日から24日までの間にマクロ環境に「変化」が生じ、胡錦濤国家主席や温家宝首相が利上げを決断したとみている。

 では、12月11日から24日までの間に何が起きたか。

 米国では、いわゆるブッシュ減税の延長法案が上下両院で可決され、オバマ大統領が17日に署名した。日米の長期金利の上昇を引くまでもなく、今回の大型減税の延長で米景気の2番底懸念は大きく後退した。さらに、14日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では米国債の大規模購入の継続を決定。声明文では米長期金利の急騰を「米景気に対する見方の改善」と断定することはなかったが、むしろ、失業率が非常に高い中にあってFRB(米連邦準備制度理事会)は愚直にQE2(第2次量的緩和)にまい進する姿勢を示したわけで、これは米景気の回復をより確かなものにすると位置付けられる。

 一方のユーロ圏では、各国国債の格下げや格下げ見通しとする動きが連日のように噴出。ユーロには強い下げ圧力が掛かった。しかし、ユーロ圏の盟主・ドイツの主要株価指数DAXは堅調な推移を続けた。ユーロ安に伴うドイツ経済の好調を象徴するものと解釈できる。

 こうして、中国景気にとってカギを握る米欧の景気の先行き不安が一応後退したのである。

 他方、これが最も重要だが、国際商品先物市場では見逃せない動きが出てきた。NY原油先物は20日の週に入って騰勢を強め、22日には終値ベースで2年2カ月ぶりに1バレル=90ドル台を回復。原油高は中国の物価高にいっそう拍車を掛ける。当局は早急に手を打つ必要があった。

 年明け1月19日には胡錦濤国家主席が訪米する。中国人民銀行は6月19日に人民元の柔軟性強化を発表。10月のG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議の前にはかなり急ピッチに人民元を上昇させ、ガイトナー米財務長官をして「このピッチならば許容できる」と言わしめた。しかし、中国はこの一大国際会議が通過すると人民元の高め誘導を「放置」、主に1ドル=6.6元台後半での推移が続いてきた。当局とすれば、国家主席の訪米を前にこちらも上昇させる必要があり、この意味でも利上げは不可避だった。

 中国人民銀行の今回の利上げは、まさに大波乱の2010年相場を締めくくるものとなりそうだ。しかし、同行が2011年入り後、急ピッチに利上げを続けるとは想定していない。さきの中央経済工作会議ではインフレ抑制を「より重要な位置づけ」にするとされたものの、インフレ抑制が第一の政策課題ではない。あくまで会議後の声明の冒頭で掲げられた「安定的で健全な経済発展を確実なものとする」ための利上げである。

 11年1月21日には中国の10年10−12月期の実質GDP(国内総生産)が発表される予定。このタイミングで再度の利上げを発表する可能性があるが、2011年を通じて小幅な利上げをゆっくりというのがメインシナリオである。

(和田 崇彦)

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民70掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民70掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧