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2010年12月28日 15時00分 リアルタイム
http://npn.co.jp/article/detail/97705438/
一昨年、昨年と年の瀬になったら話題になった年越し派遣村。今年はとんと聞かないが、どうなったのであろうか?
一昨年末、不況から多くの企業が派遣社員、季節労働者を切り捨て、仕事はおろか住居も追われた人が激増したことで、自立生活サポートセンターもやいなどが中心となって実行委員会を発足。困窮者に対して、同委員会は日比谷公園で炊き出しなどを行ない、簡易宿泊所を設置。同委員会の要望を受け、厚生労働省は同省の建物内にある講堂を一時的に宿泊所として提供した。
昨年末には政府の要請を受け、東京都が国立オリンピック記念青少年総合センターに、公設派遣村を設置。宿泊所、食事を提供し、職業相談にも応じた。同施設は年明けに場所を移して継続したが、仕事探しのための交通費などとして、入所者ほぼ全員に、2万2千円を支給したところ、多くの利用者が都が禁じた無断外泊をした上、施設に戻らなかった者も多数出た。また、禁止をしていた施設内での飲酒をする者が出るなど、物議をかもした。
これを受け、昨年末の実行委員らが「年越し派遣村が必要ないワンストップ・サービスをつくる会」が発足。同会の要請により、厚生労働省は通年的な相談を受け、11〜12月には「住居・生活困窮者応援プロジェクト」を実施し、生活・就労支援を強化。12月29、30日には大都市部のハローワークで年末緊急相談を受けることになっている。厚生労働省は都の協力が得られないこともあり、今年は年越し派遣村を設置しないことを明言した。
総務省は今年10月の完全失業者が334万人で、1年前に比べ10万人減少したと発表している。ただ、失業者とはハローワークで求職活動している人のみの数字。ハローワーク以外で仕事を探している失業者もいれば、就職できずアルバイト生活をしいられている人も数多く存在する。実態は数字だけでは図れない。
今年は消えた年越し派遣村。仕事も住居も金もない人は、路上で年を越すしかないのか?
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