★阿修羅♪ > 経世済民70 > 448.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
子どもの学力でも中国にかなわない
http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/448.html
投稿者 tea 日時 2010 年 12 月 25 日 19:12:39: 1W1IXELjjF6i2
 

ゆとり教育の理想は、詰め込みの弊害をなくし、
しっかりと基礎を身につけさせることにあったのだが、
単なる教育内容の減少と、競争からの逃避になってしまった。

そこで脱ゆとり、健全な競争の再開というのは、間違いとは言えないが
脱ゆとりと言ったところで、また詰め込み教育を行っても
よほどの教育投資が伴わなければ結局は、落ちこぼれの増加という
状況を招くことになりそうだ。

中国のような低賃金・工業国段階の国家と違い、
先進国における公立学校での生徒と教員の質の低下は、
単にカリキュラムを過密化するだけで改善するものではない。

フィンランドのように健全なゆとり教育が成果を上げている例もあるから
何でも国が規定するのではなく、学校によっては、詰め込みにしたり
産業教育を行ったり、ゆとりや、古典を教えたりなど、公立でも
ある程度、教育システムの多様化、自由化を目指してみる手もあるだろう。


XXXXXXXXXXXXXXXXX引用XXXXXXXXXXXX
http://diamond.jp/articles/-/10570
【第238回】 2010年12月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
友清 哲 

もはや日本は子どもの学力でも中国にかなわない?
歩みがのろい「脱・ゆとり教育」に募る親たちの不満 

今月上旬、OECDが3年に一度実施する「国際学習到達度調査」(PISA)の結果が発表され、改めて「日本の子どもの学力」が話題に上っている。「ゆとり教育」の見直しが進んだこともあり、日本の学力は前回よりも向上したが、ゆとり教育が始まる前の2000年の水準までは回復していない。「脱・ゆとり教育」路線は着実に進んでいるのだろうか? 子どもを育てる親や教育関係者に聞くと、新学習指導要領の完全実施を前に、いまだに「ゆとり思考」から抜け出し切れない教育現場の姿が浮かび上がってきた。(取材・文/友清 哲、協力/プレスラボ)
前回の“惨状”から一定の回復を実現
「脱・ゆとり教育」路線はPISAに奏功したか?

「ゆとり教育の問題点については様々な議論が出尽くした感があるが、やはりどんな議論より結果は雄弁だ。PISAのデータを見てそう感じた」(30代・私立学校教師)

 今月上旬、経済協力開発機構(OECD)が発表した「国際学習到達度調査」(PISA)の結果に、世界の教育現場から熱い視線が注がれた。

 世界の15歳の男女を対象に、「読解力」「数学的応用力」「科学的応用力」の3科目で義務教育の習得度を測る3年に一度のこの調査。2009年度、日本からは185校・約6000人がテストを受験した。日本の成績は、読解力8位、数学的応用力9位、科学的応用力5位という結果だった。3年前の 2006年度調査時と比べて、全分野でランクアップしている。冒頭の教師のコメントは、このテスト結果を振り返ってのものだ。

 読者の多くは、「ゆとり教育のせいで、日本の子どもの学力が低下した」という話を、耳にしたことがあるだろう。とりわけ受験を控えた子どもを持つ親なら、誰しも気になる話題だ。

 一般に「ゆとり教育」と呼ばれる学習指導要領が完全施行されたのは、2002年からだ。それより前の2000年、日本のPISAテストの成績は、読解力8位、数学的応用力1位、科学的応用力2位だった。ところが、ゆとり教育が浸透した後の2006年調査では、読解力15位、数学的応用力10位、科学的応用力6位と、成績が急激にダウンしている。
次のページ>> 「脱・ゆとり」はまだ道半ば? 公立校の志望者が増える珍現象も

子どもを詰め込み教育のデメリットから解放するため、学習内容を大幅に削減したゆとり教育だったが、その影響が如実にPISAの順位に表れたかたちだ。

 この結果の発表に前後して、「ゆとり教育は子どもに学ぶ意欲を失わせた」「ゆとり教育を受けた子どもは、高等教育過程の勉強についていけない」「社会に出てからも仕事のスピードが遅く、社内の競争から取り残されがち」など、偏見も入り混じった「ゆとり教育悪玉論」が、そこかしこから噴出する事態となった。

 そのため文部科学省は、08年に「脱・ゆとり」と思しき方向へ方針を転換。「新学習指導要領」を公示し、小中高に「発展的学習」と呼ばれる補助教材を導入して授業時間の増加を促すなど、一部見直しを進めている(ただし、文科省自身は「脱・ゆとり」路線と明言していない)。

 これを「節操なし」と見る批判的な声があるのは事実だが、「今回の順位の持ち直しによって、方針転換による一定の効果は得られた」と報じるメディアは多い。小学校では2011年度、中学校では12年度から新学習指導要領が完全実施され、授業時間が大幅に増える予定だ。「あまりにも対応が遅い」という声も聞かれるなか、日本の教育現場がいよいよ「脱・ゆとり」へと本格的に動き出そうとしている。
「脱・ゆとり」はまだ道半ばの状態?
公立校の志望者が増える珍現象も

 しかし、すでに「脱・ゆとり」への試みが進んでいるとはいえ、08年以降の数年間は道半ばの状態が続いてきた。国の新たな教育指針がまだ完全に定まっていないという印象があるためか、子どもの学力低下を心配する親や教師らのフラストレーションは、頂点に達しつつある。その困惑ぶりは、様々なトレンドとなって現れている。

 たとえば、内容が薄くなった学校の授業に不安を募らせた親たちが学習塾に殺到し、個別指導のカリキュラムが急増した。子どもに、より高度な教育を施そうと私立校を受験させる親が増えたこともあり、小中学校生向けの学習塾には、1ヵ月10万円以上の学費も厭わず、引きも切らない入塾のオファーが殺到、講師の数が追いつかない状況も見られたという。
次のページ>> 子どもの成長を滞らせかねない「非競争化」を続ける教育現場

 リーマンショック後に大不況が訪れると、今度は私立校の高い学費を嫌う親たちが、学費の安い公立校へ流れるという現象が起き始めた。ちょうど公立校で「脱・ゆとり」の動きが盛り上がり、授業時間が増え始めたことがこのトレンドを後押ししたようだ。少子化の影響もあり、足もとで来年度の受験者数が前年を下回る見込みとなっている私立小学校なども、少なくないという。

 日本の学校や受験産業は、ゆとり教育への不安を募らせる親たちの「パニック」に、よい意味でも悪い意味でも強く影響され続けてきたと言える。
いまだ根強い教育現場への不信感
子どもの成長を滞らせる「非競争化」の現場

 批判が噴出しているゆとり教育だが、実際に子どもを育てる親や教師たちは、ゆとり教育に対してどんなホンネを持っているのだろうか。周囲の声を拾ってみると、「脱・ゆとり教育」が唱えられて久しい現在でさえ、いまだに「ゆとり思考」から抜け出し切れない教育現場の姿が浮かび上がってくる。そして、そんな教育現場に対する親や教師たちの不信感は、想像以上に根深いようだ。

 今年の春から息子を小学校に入学させる30代の夫婦は、こう語る。

「昨今の教育に関する報道を見ていると、子どもの将来が心配でなりません。私はゆとり教育が間違いだったのかどうか結論は出せませんが、導入される以前から成績が落ち込むことは予想できただろうとは思います。子どもの成績がたとえ落ちたとしても、地域のつながりを重視するような教育を行なったり、家庭のふれ合いを増やすのがゆとり教育の本筋ではなかったのでしょうか。そういった主張を簡単に翻し、成績が落ちた途端に元に戻すという話を聞くと、日本の教育は無策であると思われても仕方がないでしょう」

 確かに教育制度は、時流で頻繁に変えるようなものではなく、一本筋の通った方針が必要だろう。PISAのような取り組みに象徴される国際的な教育競争が、日本の教育制度に必要以上の危機感を与えているという見方も、できなくはない。

 しかしそれでも、PISAのような国際比較の仕組みは、日本の子どもの相対的なポジションを把握する上ではやはり効果的だという、現場の声もある。
次のページ>> テストの結果で順位付けをせず、 「両親」と呼ぶことを禁じる学校も

「本当の意味で子どもの知的成長を滞らせているのは、学習環境における“非競争化”だと思いますよ。運動会の徒競走で順位を付けない学校が増えているのは有名な話ですが、今でもテストの結果すら順位付けを避ける学校もあります。これまで日本が輩出してきた優れた人材は皆、順位付けのある環境で切磋琢磨してきたことを踏まえれば、これが愚策でないはずがありません」

 そう語るのは、今春まで都内の公立小学校で教員を務めていた30代男性だ。同氏は、「人は順位を付けられなければ、危機感を持てない動物だ」と明言する。

「順位という数字が持つ役割は、自分の絶対的な能力値を知ることではありません。成長、人格形成の過程で努力が反映されることを実感する貴重な体験の源であり、あるいは逆に、他者に負ける悔しさを学ぶきっかけでもあるはず」(同)

 この教員経験者の意見は極端に聞こえるかもしれないが、こういった意見に賛同する保護者も多い。

「教育と言うのは、学校と家庭の両方で行なわれるべきものです。家庭では競争できないのだから、学校で競争すべきだと思う。『必ず落ちこぼれが出てくる』という批判もあるでしょうが、たとえば自分の息子が成績不振に陥ったら、そこで初めて別の才能を伸ばす教育も行なえると思う。それを手助けするのが、親の役目ではないでしょうか。競争を経験せずに、いきなり社会に出てから自分が他人に打ち勝つ能力がないことに気づくのでは、遅すぎます」(40代・男性<長男/中学生、長女/小学生>)

 教育現場での“非競争化”は、想像以上に浸透しているようだ。たとえば、ホームルームの時間などに、生徒に向けて「両親」という言葉を用いることが禁じられている学校もあるという。これは、両父母の揃っていない生徒への配慮であり、多くの教育現場では「家の人」「保護者」という表現を徹底している。

 こうした配慮を「過剰」と考えるか否かについては議論の余地がありそうだが、「少なくとも、教員側に指導の均一化を意識させる要因になっている」と、先の教員経験者は語る。長所と個性を伸ばし短所を潰す教育は、「今は昔のもの」と考えられているのが実情なのだ。また、別の母親はこう語る。
次のページ>> 全科目を制した中国に、日本は子どもの学力でも負ける?

「自分の娘が夜遅くまで塾に通っているのを見ていると、正直、かわいそうだという気分になります。だけど、これからの日本の将来を考えたときに、世界的な競争に巻き込まれるのは目に見えているのだから、やはり勉強させるべきだという気もしてきます」(30代・女性<長女/小学生>)
今回のPISAで全科目を制したのは上海
日本は子どもの学力でも中国に負ける?

 この母親が指摘するように、日本は世界的なグローバル化の波に飲み込まれつつある。今以上に学力を身に付けなければ、将来の日本を担う子どもたちが熾烈な国際競争に勝ち残ることは、到底できない。少なくとも、ゆとり教育が始まる前の学力水準を維持し続けないと、日本経済の先行きはおぼつかないだろう。

 そういった意味においても、冒頭で述べたPISAの結果発表が、各国の教育環境に与える影響は大きい。「参加国の数によって順位の変動幅が大きくなる」「そもそも子どもの学力を数字で画一的に比較することなどできない」といった批判を割り引いて考えても、結果発表は参考に値すると言えないだろうか。

 朝日新聞は、「07年に第3回PISAの結果が発表された際、ドイツ紙の報道量は英国やフランスの15倍もあった。初回に読解、数学、科学の3分野とも20〜21位に留まったことで、教育改革への関心が高まったようだ」と報道している。

 一方、トップ常連国であるフィンランドでは、PISAでの好成績が続いたことで、教育政策に対する危機感が薄れる現象も起きているという。ともすれば、「子どもの高い学力を維持するために、粗悪な詰め込み教育が行なわれている」と批判された一時期の日本のように、学力低下への「逆コース」を辿る可能性もありそうだ。

 今回PISAで全科目において首位を征したのは、中国・上海の生徒だったという。すでに日本は、長年守ってきた「世界第二位の経済大国」というポジションを、同じ東アジアの中国に空け渡した。尖閣諸島に象徴される外交・安全保障問題でも、中国の強硬な姿勢に対して策を講じかねている。

 近い将来、子どもの学力までも完全に中国に追い越されるときが来るのだろうか。子どもを持つ者もそうでない者も、日本の教育制度の歴史に大きな教訓を与えた「ゆとり教育」の意義について、今一度よく考える必要があるだろう。

質問1 「ゆとり教育」の見直しは進んでいると思う?
描画中...
61.8%
思わない
23.2%
どちらとも言えない
15%
思う  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2010年12月25日 22:14:50: nOzs7GL7To
中国の成績は上海だけで、比較的教育が進んでいる地域。中国全土と日本全土の比較で見れば違うのではないか?東京=上海。大阪=上海というように比較してみないと一概にわからないし、何故上海だけを取り上げて中国が世界で一番というのか?

02. 2010年12月25日 22:55:43: R65M7wzmE2
 ↑01
 おい! ××省か。今ナ、ワシんとこにこの前やった学童到達度調査っちゅう大規模テスト憶えとるやろ、あの結果来とんねん。何やナ、世の中金次第ゆうか上海が一番や。しゃあないで。ところでな、おまえんとこみんなワリト稼いどるやろ。裕福な方なんちゃうか。おっと、どこぞ資料あったな・・・・あ、これやこれや。ほぁー、上から○番目やないか。あれ?シャけど、所得の順番ほどやないな。あんたとわしの仲や。ワシはあんたんとこの事情はよぉわかっとる。けどな国務院のエライサンゆうたら、まぁアレやからな。なんで、あんたんとこ教育予算ブチこんどるのにこないせいせきわるいねん、誰ぞガメとるノンちゃうか言う奴もおるかもしれん。

03. 2010年12月26日 02:26:30: EXViAI8hMI
日本の教師は教え方が下手すぎる。

はっきり言えば生徒にわからせないために授業をしてるんだよ。

嘘だと思うだろうが本当なんだよ。

ようするに上位の塾にいける子どもに合わせて難しい重箱の隅を突っつくような瑣末な怪問題ばかりやって肝心な基礎的な学力強化が行われてない。

だからさらなるゆとり教育大賛成だ!!!

教科書を半分にとは言わないが怪問題を減らして大人になっても忘れないような基本的に重要なことだけ教えろ。

それが出来ないから諸外国に遅れるんだよ。だれか帰国子女、海外の具体的教授法を教えてくれ


04. 2010年12月26日 09:30:37: Get9aY0xRA
小中学校のゆとり教育力を受け手そのまま社会に出てから反映云々ってのは
高等教育の問題がすぱっと抜け落ちている時点で理論の飛躍に過ぎない

社会トータルとしての教育論を考えるなら高等教育〜生涯教育のあり方こそ
もっと真面目に考えないと


  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
 重複コメントは全部削除と投稿禁止設定  ずるいアクセスアップ手法は全削除と投稿禁止設定 削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告」をお願いします。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民70掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 経世済民70掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧