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週プレNEWS 11月29日(月)20時34分配信
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101129-00000304-playboyz-soci
57・6%。先日、文部科学省と厚生労働省から来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日時点)が発表された。1996年の調査開始以来、“最悪”の数字である。
だが、就職コンサル会社・ブレーンサポートの社長・木村俊良氏がこう断言する。
「国や大学が公表する就職内定率なんてものは、広告主を意識して数字を水増しする新聞の公称部数と同じ。現実とはかけ離れたものです」
いったい、どういうこと?
「この調査では『内定者÷就職希望者数』によって就職内定率が算出されますが、今回、調査対象になった大学は、全778校中、わずか62校にすぎません。さらに調査依頼先となった大学は、東大、一橋大、早稲田大、慶應大、上智大、東工大、津田塾大……と、就職に強いとされる名のある大学ばかり。 MARCH(明治、青山学院、立教、中央、法政)クラスでさえ中央大しか入っていません。『これじゃ当てにならん』と文科省の幹部自身がボヤいていたほどです」(木村氏)
この調査は毎年4回実施されるもので、就職(内定)率は回を追うごとに高まっていく。例えば、今春卒業した大学生の場合、62・5%(昨年10月時点)↓73・1%(12月)↓80%(今年2月)と上昇を続け、最終的な就職率は91・8%(4月)に。
ところが、この年の大学卒業者54万人中、進学も就職も未定のまま卒業した学生は8万7千人に達した。約6人に1人が“就職難民”となったことを考えれば、91・8%という数字がいかに現実離れしたものかがわかるだろう。
こうして就職(内定)率がつり上がってしまう背景には調査協力する大学側にも問題がある。ある採用コンサル会社の社長がこうささやく。
「大学にとって就職率は経営の浮沈にかかわる生命線ですから、受験生やその保護者への公表値は基本的に“盛られた数字”なんですね。必然的に文科省や厚労省に報告する就職率も現実離れしたモノになってしまうのです」
就職率を盛る!?
「文科省(厚労省)は調査依頼先に調査票を送付すると、あとは大学側に任せきり。そこで各大学の就職課は意図的に分母(就職希望者数)を減らし、分子(内定者数)を増やすことで就職率を水増しするのです。“留年組”など就職をあきらめた学生を就職希望者枠からごっそり省き、非正規雇用になる学生をこっそり内定枠に加える。こうして最終的に内定率90%超という非現実的な数字が作り上げられるのです」
実際、各大学が直面している現実は相当厳しい。
「ウチの大学の内定状況は約30%で、近隣の大学もほぼ同じレベル。全国平均の内定率を知った学生は自信を失っています」(栃木県・理系A大学)
関西で“関関同立”の一角を担うB大学でさえ「就職希望者の半分が“就職留年”する予定(就職担当者)という。
関係者の間で「実際は40%そこそこではないか」ともささやかれる現4年生の就職率だが、数字上は「最終的には90%近くまで上昇する」(木村氏)見通しだ。
来春、数字には表れない“ステルス就職難民”が大量発生するのは間違いない。
(取材・文/興山英雄)
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