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英国財務省の独立銀行委員会が貨幣発行特権行使の検討を開始(日本経済復活の会小野会長のブログ)
http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/229.html
投稿者 JAXVN 日時 2010 年 11 月 20 日 10:49:38: fSuEJ1ZfVg3Og
 

「2010年11月19日 (金)
英国財務省の独立銀行委員会が貨幣発行特権行使の検討を開始(No.18)

 本日(11月19日)届いた情報によると、ササンプトン大学のベルナー教授とNEF(新経済財団)で共同提案された貨幣発行特権行使を含む銀行改革案が英国財務省の独立銀行委員会(ICB)に提出された。ICBでは来年9月20日までにこの案の検討結果をまとめ政府に提出し、そこで採用すべきとなれば実施に移されることになる。
http://www.positivemoney.org.uk/wp-content/uploads/2010/11/NEF-Southampton-Positive-Money-ICB-Submission.pdf

 提案者達は、この改革案は採用される可能性が高いと考えている。なぜなら、フィナンシャル・タイムズの主任編集者のMervyn King氏(英国を代表するエコのミスの一人)がこの案に賛成しており、ICBに入っている。また、イングランド銀行のキング総裁もこの案を後押しするような発言をし、英国の著名なエコノミストのJohn KayやLaurence Kotikoffも現在の銀行制度の欠点を指摘し、この改革案に近い案を提案しているからである。
 この案についてはすでにその内容を簡単に説明した。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-6622.html

言うまでもなく、経済規模を大きくするには、市中に出回るお金の量を増やさなければならない。現在の制度では、お金の量の調整は銀行貸出によって行われている。例えば誰かが1億円銀行から融資を受けると、借りた人はそのお金を札束として自宅や会社の金庫にしまうのでなく、銀行の口座に預けておき、ATMで支払いをする相手の銀行口座に払い込む。つまり1億円は銀行からは出て行かず、このお金を再度貸し出しに使うことが出来る。このとき、市中に出回るお金は1億円増えたことになる。つまり事実上銀行がお金を増やした(刷った?)ことになる。

しかし、バブル崩壊で経験したように、このようにしてつくられたお金は、一瞬で消える。不況になり土地・株等が値下がりし経済に将来不安が出てくると借りた人が一斉に返し始めるし、これ以上借りようとする人がいなくなるので経済が発展しなくなる。銀行の融資の担当者は国の金融調整をするために働いているのではなく、自分の利益のために働いているだけだ。日本経済をデフレから脱却させるのが目的でなく、自分の銀行の利益が目的だ。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-a945.html
                         出所:日銀

 まさにこのことが日本で起こりつつあるというのは、このグラフで明らかである。銀行貸出はピーク時より約2割下がっている。これでは設備投資も伸びず、GDPも増えず、経済は発展しない。デフレで資産価値が下がり、担保価値が減ったのが原因だ。銀行の貸し出しを伸ばすのは銀行の営業マンの仕事で、そんな人達だけに、デフレ脱却の仕事を任せてよいのかということだ。

銀行にとっては危ない企業に貸すより国債を買っていたほうがずっとよいということになる。つまり国に金を貸して儲ける。その金利を払うには国民の税金を使う。いわゆる国債費だ。それが現在は約20兆円である。内閣府の発表によれば2023年には税金を全部使っても国債費を払えなくなるそうだ。我々の税金のすべてをそんな目的に使おうという馬鹿な政府にNOを言おうではないか。

この英国の改革案では、国は借金で(つまり国債を発行して)財政をまかなうのではなく、日銀から直接借金でない資金の供給(これぞ通貨発行特権の行使だ)を受ける。これは返さなくて良いし利払いもない。インフレにならないよう、日銀の中の委員会で責任を持ってその資金供給額を決める。これならデフレ脱却も可能になる。現在は通貨発行を銀行の営業マンに頼っているが、新しい制度では徹底した分析をもとに国(日銀内の委員会)が行う。ただし、政治家には参加させないし、圧力も掛けさせない。

現在のシステムだと日本中が借金だらけになるようになっている。国の借金の908兆円もそうだし、銀行貸出も企業の借金や個人の住宅ローンなどをどんどん大きくしないと国が発展しないという制度はおかしい。そうではなくて、国の経済発展にとって必要なだけお金を日銀が国に流し、それによって経済を大きくすれば、銀行貸出や国の借金はそんなに大きくする必要はない。これが英国で検討されている制度である。これによると銀行の口座は決済口座(Transaction Accounts)と預金口座(Saving Accounts)の2種類に分ける。決済口座は窓口は各銀行に置かれるが、資金を管理するのは日銀である。無利子で振り込み口座等に利用され、元本は国が保証する。預金口座は定期預金のようなもので利子がつく。こちらは各銀行が資金を管理し融資に使い利ざやで銀行は稼ぐ。

現行制度に比べ、日銀からの資金を使った減税や大規模財政出動等でずっと多くのお金が国民に渡される一方で、融資は今までほど受けられなくなる。直接金融は今まで通りである。現行制度では金利で景気を調整しているが、新制度では財政で景気調整を行うからデフレから抜けられなくなることもなく、国が巨額の借金をし、その利払いで国民の税金の多くの部分が使われるということも無くなる。国の借金も国民の借金も激減するというこの制度、日本でもぜひ検討して頂きたい。」

http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-a945.html  

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コメント
 
01. 2010年11月20日 12:38:55: Gr2dEpsJtz
この人達の間違いは国債が流通市場で取引されており、その価格を決めるのは投資家だという事実を無視していること。中央銀行の国債引き受けなど始めたら国債流通利回りは急速に上昇(=国債が売られる)、新発債の利回りも上昇し国債費が急速に増加し借り換えが困難になる事態が予想される。これは政府では制御できない。こういった現象は南欧諸国でいま観察されているではないか。長期金利が上昇すると不動産も値下がりするであろうし、企業の金利負担も増加する。設備投資も増えない。一方円相場は安くなるだろうが、不景気で物価高という現象になる可能性が高いだろう。
またあまりに素朴な貨幣数量説への信仰も幼稚である。一種のトンデモさんで、文章を読んで面白がる分には問題ないが、こういった人たちの本を購入するなど無駄としか言いようがない。

打ち出の小槌なんてものはないんだよ。


02. 2010年11月21日 02:30:20: YqFQNmdoMQ
まあ、ケインズの祖国だから、結局、英米は大恐慌以来の負債を払う時期に来ているんだよ。

そして墓穴を掘るんだろうが、かなしいかな小沢になろうと自民だろうと民主だろうと社民だろうと日本も一緒に身投げする運命だ。


03. 2010年11月21日 12:47:42: IuPxajJcAk
>01
>中央銀行の国債引き受けなど始めたら国債流通利回りは急速に上昇

ん?
これって国債をイングランド銀行が直接買うって話なのか?
違うだろ。

イングランド銀行が持っていた通貨発行券をロンドン政府が奪い返したんだろ?
で、イングランド銀行が政府通貨の造幣所になりさがるってことでないの?
ロンドン政府の通貨発行券をイングランド銀行が購入したことにして「代金として」銀行券をロンドン政府に支払うんだよね? 違う?

>この人達の間違いは国債が流通市場で取引されており、その価格を決めるのは投資家だという事実を無視していること。

その辺こ、なんかペテンがありそうだね。
かつての日本みたいな護送船団方式って、ほんとに日本独自だったのかな?
英国国債を購入する投資家たちって本当に自由に売買してるんだろうか?

でも、この話は国債の話じゃないから別の話題の時に教えて下さい。


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