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世界的なカネのだぶつきから来る、保存できるものへの投機熱。今までの時代であれば一国ですむものが、外国為替という変動相場制のもとでは世界が一つの通貨で結ばれてしまった。
貿易収支で赤字になれば通貨の売り買いからその国の通貨が売られ、下がっていく。だが本来輸出で稼げなかった国であるため、通貨が下がったとしても(例えばギリシャ)輸出を伸ばせるわけではない。逆に輸入物価の値上がりでその国は債務超過に陥ってしまう。
また日本のように貿易収支の黒字が通貨高を招き国内輸出が困難になる。
ただ世界から見ればこれからの日本の状況はまだ恵まれているのかも知れない。なぜなら穀物投機から来る、毎日欠かすことのできない食料では、円高の影響から、世界的食料価格の高騰でも、輸入物価の値上がりによる過大なインフレに見舞われなくて済む。
貨幣の本質を理解できなかったため、今までの経済観測はその場しのぎの繰り返しでしかなかったのではなかろうか。
貨幣を金属(金本位制)に求めた時代から。やがてキンでは希少性ゆえ保存されてしまったのでは、市中に出回る貨幣量不足からスムースな交換ができなくデフレ状態になってしまった。そこから貨幣への理解がないままに、金本位制を放棄し、紙に印刷した紙幣という貨幣によって労働の交換を促そうとした。だがそれには基準になる通貨が必要となるが、世界的な合意もないまま一国の通貨を基準通貨としてきたのが現在の状況である。
基準通貨として貿易決済に不可欠なため、世界に出まわらせなくてはならない、それには通貨(ここではドル)を世界中にバラまかねばならない。ただ(無料)で通貨を世界に渡すわけにはいかない。そこで最短の方法は基準通貨としてのドルで世界から買い物をすれば相手国に渡せることになる。
その結果紙幣を世界中にだぶつかせてしまった。
また次会はこの次をかければ書きます。
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