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株式日記と経済展望
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日産もフーガでハイブリッドカーに参戦、2クラッチ式ハイブリッドは横
置き4気筒エンジンのFF車にも搭載でき、フーガ以外のモデルも計画
2010年10月27日 水曜日
「フーガハイブリッド」 1.5Lコンパクトカー並みの燃費19km/Lを実現した。
◆日産フーガハイブリッド、1.5Lコンパクトカー並みの燃費19km/Lを実現 10月27日 日経トレンディネット
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20101027-00000004-trendy-ind
日産自動車は2010年10月26日に「フーガハイブリッド」を発表、11月2日に発売する。全長5m近い大型ボディーにもかかわらず、1.5Lコンパクトカー並みの燃費19km/Lを実現した。車両本体価格は577万5000〜630万円。
ベースモデルの「フーガ」は日産の最上級セダンで、現行の2代目モデルは09年11月に発売。ハイブリッドモデルの追加は、既に09年10月の第41回東京モーターショーで予告されていた。
ハイブリッドシステムは、ホンダ「インサイト」や「フィットハイブリッド」が搭載する「IMA(インテグレーテッド モーター アシストIntegrated Motor Assist)」と同じパラレル方式だ。エンジンとトランスミッションの間に1基の電気モーターを搭載し、発進時や加速時はバッテリーの電気でモーターが駆動力を供給。減速時はモーターが発電する回生ブレーキとして働き、クルマの運動エネルギーを電気に変換してバッテリーを充電する。
しかし、日産とホンダのハイブリッドシステムには大きな違いがある。ホンダのIMAは「エンジン−モーター−トランスミッション(CVT)−クラッチ」という構成なのに対して、日産は「エンジン−クラッチ1−モーター−クラッチ2−トランスミッション(7速ハイブリッドトランスミッション)」。モーターの前後にクラッチが2組あるのが特徴で、日産はこのハイブリッドシステムを「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」と呼ぶ。
日産方式はモーターだけでの走行時(EVモード)に、クラッチ1でエンジンを切り離して完全に停止できるため、エンジンブレーキなどの抵抗がほとんど発生しない。クラッチ2は、発進時やトランスミッションの変速時に使用する。
ホンダのIMAはモーター走行時でもエンジンが回転するため、バルブ休止システムを搭載してシリンダー内に空気が出入りするときのポンピングロスを減らしている。しかし、エンジンの回転によって内部パーツの摩擦抵抗が発生するため、日産方式と比べるとロスが大きくなる。
◆最高140km/hまでエンジンをかけずにモーター走行が可能
エンジンはハイブリッド専用の3.5L V6で、最高出力225kW(306PS)/6800rpm、最大トルク350Nm(35.7kgm)/5000rpmを発揮。トヨタ「プリウス」と同様に吸気バルブを遅閉じして吸入空気量を減らし、圧縮比よりも膨張比を大きく取って効率を高めるアトキンソンサイクルを採用している。
モーターは最高出力50kW(68PS)、最大トルク270Nm(27.5kgm)。ガソリンエンジンの3.7L V6モデル、245kW(333PS)/7000rpm、最大トルク363Nm(37kgm)/5200rpmと同等の加速性能を持ちながら、10-15モード燃費はガソリン3.7L 2WD車の10km/Lに対し、ハイブリッドは19km/Lと1.9倍に向上している。燃料は無鉛ハイオク指定、ハイブリッド車のため100%エコカー免税が適用される。
2クラッチシステムでエンジンを使わないときは切り離せるので、EVモードで走れる速度域が広いのが特徴だ。発進時は基本的にモーターだけを使い、バッテリー残量が十分なら最高80km/hまで、最大距離は約2kmまでモーターだけで走行できる。高速巡航時もモーター走行が可能で、アクセルオンなら最高80km/h、アクセルオフなら最高140km/hまでの速度域でエンジンを始動せずに走れる。ちなみにプリウスの場合、EVモードの最高速度は約60km、最大距離は約2kmだ。
日産によれば、2クラッチ式ハイブリッドは横置き4気筒エンジンのFF車にも搭載でき、シンプルなシステムなので短期間で開発できるという。具体的な車種や販売時期は明らかにはできないが、フーガ以外のモデルへの搭載も計画しているそうだ。
他メーカーの高級ハイブリッド車と比較した、日産ハイブリッドシステムの優位性についても説明があった。P社(ポルシェ「カイエンSハイブリッド」)はトルコンがあるため、燃費と変速のダイレクト感を損なう。MB社(メルセデス・ベンツ「Sクラスハイブリッドロング」)はクラッチが1組で、エンジンを完全停止できず燃費が悪化する。
T社(トヨタ「クラウン ハイブリッド」など)については、2モーターで高度な制御を行っていると賞賛した上で、フーガは高い速度までエンジン停止できるため燃費が良い、トルコンがないミッションを搭載しているためダイレクトフィールが味わえるなど、利点をアピールした。
◆コンパクトで高出力のリチウムイオン電池を採用
マニュアルモード付き7速ハイブリッドトランスミッションは、通常の7速ATと同じ遊星歯車式の自動変速機だが、トルクコンバーター(トルコン)を装備していない。トルコンには発進時にトルクを増大する役割があるが、低速トルクが大きいモーターがその代わりを果たす。また、変速時にショックを吸収する役割もあるが、こちらはモータートルクとクラッチの制御でカバーする。
バッテリーはエネルギー密度が高いリチウムイオン電池を採用、トヨタやホンダが使うニッケル水素電池と比べて、電池サイズを約1/2に小さくできた。搭載位置は後席シートバック後方のトランクルーム前部。ガソリン車はトランクに9インチゴルフバッグ4個とダッフルバッグ4個を収納できたが、ハイブリッドはバッテリーでスペースが減ったものの、9インチゴルフバッグ4個が積める容量を確保している。
リチウムイオン電池は素早い充放電が可能なため、高速で精密な高速で精密なモーター制御によるクラッチ操作が可能となった。これによって、スムーズな変速で上質な走りと、アクセル操作に対するレスポンスに優れたダイレクト感が走りを両立している。(後略)
◆「フーガハイブリッド」の試験車両に乗った 8月3日 日経Automotive Technology雑誌ブログ
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/TOPCOL/20100803/184784/
1モータ式の利点は構造がシンプルなこと、既存の車両パッケージに適用しやすいことです。半面、一つのモータを使って、駆動トルクのアシスト、回生を切り替えるので、燃費改善効果で不利な側面を持っています。日産では、燃費改善効果を高めるために、頻繁にエンジンを停止し、モータの力だけで走るモード、減速時のエネルギで発電するモードをできるだけ長くする工夫をしています。
まず発進時。電池が十分に充電されている場合はエンジンは停止したまま発進します。試しにパーキングレンジでアクセルペダルを踏み込んで空ぶかしをしてみると、一瞬エンジンがかかりますが、ペダルを離すとすぐにエンジンは止まります。フーガは出力50kWのモータを搭載するため、緩やかな発進はEV走行モードでまかないます。EV走行できる距離は充電状態にもよりますが、以前取材した際には最長で数km、トヨタ「プリウス」と同程度の距離との説明でした。
今回は数百m走ったところで、アクセルペダルを踏み込んだため、エンジンが始動しました。上りのワインディングロードに進入し、上り切ったところでアクセルペダルをオフするとすぐにエンジンが止まります。エンジン車の運転では、コーナーで急激に駆動トルクが抜けると姿勢が不安定になるため、アクセルペダルを全閉にするようなことはありませんが、そうしたコントロールをしたつもりでもエンジンが停止しモータによる走行(もしくは回生)に変わります。
全開加速でのモータの存在感はそれほど強くありません。トヨタの「レクサスGS450h」などでは爆発的とも表現できるような強烈な加速を示しますが、こちらは比較的マイルドな仕立て。動力性能よりも燃費重視の表れと言えるでしょう。気になったのは、モータとエンジンの切り替え、クラッチの制御を含めてまだ完全な煮詰めが終わっていないように感じられたこと。減速時や、減速して加速するといった際に、駆動系に「コン」というようなショックが出ていました。こうしたショックは、昨年の「スカイライン」ベースの試作車両でも見られたものです。ショックの頻度や大きさは昨年よりははるかに改善されていましたが、発売までの間にこの点を改善する作業が必要です。
既存のエンジン自動車なら加減速や変速のショックをいかに制御で消すかというノウハウが確立しています。しかし、ハイブリッドシステムやEVのパワートレーンは、エンジン自動車のそれと違って多くの先例は存在しないのですから、新しい発想のシステムを開発するごとにその熟成を図っていく必要があります。システムや機器の進化が早いので、その検証も毎回膨大になりそうです。
(私のコメント)
トヨタ、ホンダに続いて日産もハイブリッドカーを発売しました。日産のハイブリッドカーのフーガは2クラッチシステムで「モーターだけでの走行時(EVモード)に、クラッチ1でエンジンを切り離して完全に停止できるため、エンジンブレーキなどの抵抗がほとんど発生しない。クラッチ2は、発進時やトランスミッションの変速時に使用する」方式だそうです。
トヨタの方式よりかはシンプルですが、ホンダの方式よりかはクラッチが二つあるのでコントロールが難しい。ホンダのハイブリッドはコンパクトだが電動補助エンジンであり電動モーターだけでは走る事ができない。だからホンダは大型車用のハイブリッドを別に開発しているようです。
ハイブリッドカーの特色は減速時に回生エネルギーをバッテリーに回収できることで高燃費を得ている。発進時や定速時は電動モーターだけでも走る事ができるそうですが、頻繁にエンジンを停止させて二つのクラッチを繋いだり切ったりして走る。11月2日に発売が開始されるようですが、どの程度に仕上げられているのだろうか。
ハイブリッドカーは複雑なシステムなので、トヨタは長年時間をかけて改良してきましたが、日産の場合は量産車は始めての事になる。発売された後でも逐次改良されていくのでしょうが、膨大なデーター収集とコントロールプログラムの改良に時間がかかるだろう。
ハイブリッドカーは二つの系統の原動機を一つの車に積み込むわけだから重たくなるし、コントロールも難しくなる。ハイブリッドカーは電気自動車に移行する中間の車といわれてきましたが、自動車用バッテリーの開発は、どれだけコストダウンと高性能化が出来るかにかかっていますが、それが難しければハイブリッドカーの時代が当分続くかもしれない。
電池容量が増やされてプラグインハイブリッドカーが今年の末にトヨタから出ますが、40キロ程度電動モーターで走れれば、かなり燃費も向上することは容易だろう。ガソリンエンジンやジーゼルエンジンを改良して燃費を良くする事は限界が来ており膨大なコストがかかりますが、ハイブリッドカーの場合は電池のコスト次第で燃費は向上させることが出来る。
海外の自動車メーカーでは、日経の記事にもあるようにベンツやポルシェがハイブリッドカーを発売を始めましたが、ヨーロッパではエコカーといえばクリーンジーゼル車の事でしたが、より厳しい排気ガス規制が制定されるのでヨーロッパのメーカーもハイブリッドカーの開発が進んでいる。
アメリカや中国でもハイブリッドカーの開発が進んでいますが、派手に報道される割にはなかなか実物にお目にかかれない。モーターショーに飾られて発売も間近と発表されてもその後はどうなっているのだろうか? GMのボルトも発売が延期されて12月になりましたが、本当に発売されるのだろうか?
自動車はガソリン価格の高騰と排気ガス規制でEV化やハイブリッドカーの開発が欠かせませんが、EVは電池の性能とコストの課題がかかり、ハイブリッドカーはシステムが複雑で作る事自体が難しい。トヨタのプリウスは全世界で既に200万台を売りましたが、トヨタでもカローラを上回るヒット車になっている。
日産のフーガは見たとおりアメリカ向けの車であり、日本でどれだけ売れるのだろうか。最近はプリウスのタクシーが良く見かけるようになりましたが、燃費の良さでタクシーにも使われている。自動車は量産化が進めば進むほど儲かりますが、プリウスも従来のガソリン車と安さで勝負してくるようになりました。後発のメーカーはコストで追いつくのに苦労するだろう。
その国の工業力を見るには自動車を見れば一番良く分かります。ロシアや中国などは宇宙ロケットは作れても外国に売れるような自動車は作る事が出来ない。インドなどでも格安の自動車が作られて発売されましたが、量産化がうまく行っていないようで注文のキャンセルが相次いでいる。むしろ日本のスズキ自動車が55%のシェアを持つまでになっている。一定水準の車を量産するにはかなりの技術力が要ります。
EVにしても試作車が世界中で作られていますが、EVの試作車を作る事は町工場でも出来ます。そして量産化されて売り出されたEVは今のところ三菱のアイミーブしかない。EVは部品レベルから全て作り変えなければならないから量産化が難しい。日本でEVが量産化できたのもハイブリッドカーの部品開発で進んでいたからであり、家電に使われる電気部品とは共用化出来ない。
従来の自動車部品もそのままEVやハイブリッドカーには使えない訳であり、部品の量産体制が整わなければメーカーも量産が出来ない。半導体一つとっても自動車用半導体は家電に使われている半導体では実用にならない。自動車用モーターも汎用のモーターとは異なり軽くてコンパクトで高出力でなければならない。それらはハイブリッドカーで実用化されていた。
トヨタのハイブリッドカーを売っていた経験から、EVは実用化が難しいと判断しているのだろう。ハイブリッドカーにしても今まではマニアクラスの人に売られてきましたが、量産化が軌道に乗るかは値段が一般車と競争できるくらいでないと難しい。日産がプリウスと勝負できるようなハイブリッドカーが出来るかどうかが日産のこれからの命運がかかっています。
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