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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu225.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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農業はハイテク産業であり、中国から研修生を入れたりするよりも、
無人のGPS付きトラクターやロボットで収穫までする時代が来る。
2010年10月3日 日曜日
◆農業は遅れていない、レベルが高すぎるのだ 10月1日 有坪 民雄
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/4551
農業が「遅れている」のは技術の要求水準が高すぎるから
では、なぜ農業は「遅れている」産業になっているのでしょうか? 理由は簡単。他の業種の生産性の向上の方が農業よりはるかに大きかったのです。
なぜそうなったのか。他の鉱工業の方が農業より低水準の技術で、より高い生産性を上げられたからです。
産業用ロボットを挙げましょう。産業用ロボットが日本の自動車工場などに目立ち始めたのは1980年代です。この頃の産業用ロボットは、まだ技術的に未熟で、金属など堅いものしか扱うことができませんでした。
だから、自動車など堅い部品を扱う産業の生産性向上には役立ちました。しかし、リンゴなど柔らかく傷つきやすいものを扱うことはできなかったのです。
なんとか使えたのはミカンの選別機くらい。ミカンが、多少粗っぽく扱ってもつぶれない弾性を備え、比較的傷つきにくい丈夫な皮に守られていたことが幸いしました。
現在、リンゴやナシの選別機は実用化されています。柔らかく、傷つきやすいリンゴのようなものでも扱える産業ロボットの開発に多くのエンジニアが汗を流した結果、やっとトヨタ自動車のようなアセンブリメーカーだけでなく、リンゴを扱う農協の選果場にロボットを導入できるようになったのです。
技術の統合がポイント
他にも農業の世界では着々と技術革新が起こりつつあります。収穫作業を行うロボットの開発も進んでいます。
収穫作業に必要な技術の基本は3つ。農作物を見て、どこにどんな状態の作物があり、収穫すべきかどうかを判断する「マシンビジョン」。収穫物に手を伸ばし、作物を傷つけることなく取り上げ、収穫用のコンテナに入れる「エンドエフェクタ」や「アーム」。そして正確に定められた通りにでこぼこ、ぬかるみのある農地を移動する「ビークルオートメーション」。
いずれも自動車のアセンブリに使われる程度の技術では役に立ちません。もっと高いレベルのロボットの開発が求められます。
自動車産業など鉱工業分野の企業は、技術的にはまだ未熟でも「使い物にはなる」レベルの多くのロボットを導入しました。そのおかげで、産業用ロボットの会社は存続し、新たに高いレベルの挑戦ができるようになりました。
その恩恵を農業が享受できるようになるのは、そんなに遠い未来の話ではなさそうです。しかし、もちろん「今すぐ」というわけにはいきません。
しかも、農業界の一部の関係者だけが恩恵を受けるに過ぎません。農作物は主な分野だけでも穀物、野菜、果樹、花き、畜産と多岐にわたります。穀物は世界的に重要な米、麦、トウモロコシに一部の国の主食になっている雑穀を入れると10種類ほど。野菜や花きはいったい何種類あるのか数える気すらなくなるほどの品種の多さです。
また、同じ山芋と言っても、長芋もあれば丸い芋もあるなど、形状が全く違うことすらあります。その上、地域や栽培法によって農作業のやり方が全く違っていたりします。
求められているイノベーションは高度かつ膨大で、全く足りていないというのが現実です。
こんなロボットができたら絶対に売れるはず
例えば筆者が、低コストで作ることができたなら絶対に売れるだろうなと思うものに、害獣撃退ロボットがあります。
中山間部では多くの農作物がイノシシやシカ、猿、アライグマやハクビシンといった害獣の被害に遭っています。特に近年は被害がひどく、農業を続ける意欲を失う農家が増えてきています。
農家は電気柵や網を張って害獣から作物を守ろうとはしていますが、害獣によっては限界もあり、設置の手間もバカになりません。一番効果が高いと思えるのは犬を田畑に常駐させておくことですが、悲しいかな犬は人間の思い通りに作物の番はしてくれません。
犬の代わりに作物の番をして、害獣がやって来たらその近くまで移動して威嚇、場合によっては怪我をさせない程度に攻撃。害獣が田畑から退去すれば追跡をやめるロボット。そんなロボットがあれば、害獣被害に困っている中山間地の多くの農家が救われるでしょう。
害獣の多くは、夜や朝方に作物を食べにやって来ます。筆者はロボット設計の専門家ではありません。素人考えで恐縮ですが、作物の多くが夏の暑い盛りに成熟することと、昨今の温暖化の影響があるため、害獣の検知に熱感知カメラの技術を使うのは難しいと思います。
近づいて来るものの大きさや動きから害獣か否かを検知するセンサーと、災害救助ロボットなどに使われている段差を乗り越えて動くクローラー(キャタピラー)。害獣が威嚇に屈しない場合、適度に攻撃するのはエンドエフェクタやアーム、もしくは狩猟用よりも弱めの空気銃など。そうした技術が統合されるなら、決して実現不可能なものではないと思われます。
(私のコメント)
日本がこれから一番延びる産業は農業関連ではないかと思う。自動車や家電産業はオートメーション化やロボット化が進んで、新興国で作っても品質差のない製品が作られるようになりました。金型製品にしてもコンピューターにデーターを打ち込むだけでも出来るから日本でないと出来ないと言うわけには行かなくなりました。それくらい生産の合理化が進んできている。
それに比べると農業の合理化は遅々として進まず、かえって零細な兼業農家ばかりが増えるような農業政策を行なっています。農家への戸別所得補償も専業農家を育成する為のものだったはずですが、兼業農家にも広げられて減反政策もそのまま進められているのでは、何の為の農業政策なのでしょうか。
サラリーマンから税金を取って農家にばら撒くだけの戸別所得補償など農業を堕落させるだけです。欧米の農業が近代化したのは耕作機械の進歩によるものであり、戦前では欧米でも人海戦術で農作業が行なわれていました。人間一人が耕せる広さは限度があるから、欧米でも農民一人当たりの農地は狭かった。
ところが耕作機械の進歩によって、農民一人で地の果てまで耕せるようになり、農業の大規模化と機械化が進んで、アメリカは世界一の農業大国になりました。小麦やトウモロコシや大豆など地の果てまでまったいらな農地は大型耕作機械で農作業が可能だったからだ。最近ではGPS付き耕作機械で種まきから収穫まで行なっているそうです。
日本でも耕作機械の導入は進みましたが、機械化を生かせる農地の大型化が進んでいない。だから工作機械も田植えと収穫の時期だけしか耕作機械は稼動していない。日本の農家は八割が兼業農家であり、サラリーマン収入が主であり農業収入は赤字覚悟で生産している。これでは農業の近代化が進む訳がない。
もともと赤字覚悟で生産しているのに、今度は農家への戸別所得補償がもらえるのだから、まさにばら撒きであり農業政策の腐敗が進んでいる。酪農や野菜農家の専業化が進んでいるのに米農家だけが兼業化が進んでいるのは補助金がもらえるからだ。ちょうど農家の世代交代の時期が来ていますが、やる気のある専業農家を育成する農業政策にするべきだろう。
欧米の耕作面積の大型化が進んだのに比べて、日本の耕作地の大型化や集約化が進んでいない。政府から補助金がもらえるためにサラリーマンをしながら農業をしていたほうが得だからであり、田畑を手放すよりも高速道路用地や住宅用地などに転用すれば一躍億万長者になれるから手放さないのだ。
さらに日本の農地は地形が複雑だから大規模化が難しい。大規模化が難しいから機械化もなかなか進まない。しかし農業用耕作機械のロボット化が進めば複雑な地形の耕作地も機械化が可能になり、段々畑のような複雑な耕作地もロボットが耕作してくれるようになるだろう。果樹農家でも柔らかな果物が扱えるロボット化が進んでいる。
日本の水田は細かく区分けがされていますが、水の扱いが難しいからだ。水平な水田でないと水が流れ出てしまう。しかしGPSを使えば測量機械のように水平な水田を作ることが出来るから、細かく区分けしなくても水管理が出来るようになる。つまり高低差のあるような複雑な地形でも大型の水田が可能であり、GPSでまったいらに整地ができる。
米が100%自給が出来て逆に余るようになったのも機械化が進んだ為であり、今度は機械化をコストダウンに生かすべきだ。そのためには大規模化は避ける事ができませんが政治が何もしないから農業の近代化が進まない。やっていることは金をばら撒いて票田にしている。
アメリカ型の大型の耕作機械から日本型のロボット型の耕作機械で対抗すれば日本でも国際価格で勝負が出来る農業が可能になるだろう。農家は自宅から無線操縦で田畑を耕作して人手がかからない農業は可能になる。
◆第31回神戸RT研究会「農業用ロボットの開発と生物機能の有効利用」 2009年2月16日 ロボットウォッチ
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/02/16/1611.html
農業用ロボット研究開発の背景
日本は食糧自給率が低いことが問題になっているが、その中で米はほぼ100%の自給率をあげている。「これは、機械化が進んでいるからだ」と、土肥氏はいう。稲作用の農業用機械はトラクターやコンバイン、田植機などが普及している。もし、これが手作業に頼った辛い作業のままだとしたら、米もこれだけの自給率を確保できないだろうと指摘する。
最近、機械の知能化・ロボット化が進み、福祉や災害救助といった方面にもロボットの実用化が期待されている。ならば将来的には、農業分野にもロボットが活躍するようになるかもしれない。とはいうものの、ヒューマノイド型ロボットが人と一緒に協働作業をするというのは、課題が多すぎて実現が難しいだろう。ただ、農薬散布に代表されるような作業者の健康面に影響するような作業、危険な作業をロボットにやらせたいというニーズはある。
農作業の移り変わりとRT技術の活用
農業用ロボットが実用化しづらい問題点として、季節性が非常に大きいということが挙げられる。稲作を例にすると、4月に種まき、5月に田植え、9〜10月に収穫と季節によって作業内容が変わる。そしてそれぞれの作業をする期間が非常に短い。
先ほども述べたように、米は田植機があるから高い自給率を確保できているが、農家にとってみれば田植機は年に1週間しか使わない、コンバインは10日間しか使わないという状況で、機械を利用するコストが高い。このような季節性がある作業にロボットを導入する場合、どう対応していくべきなのか考える必要がある、と土肥氏はいう。
もしロボットのプログラムやハンドを替えることで、いろいろな環境や作物へ柔軟に対応できればメリットがあると考えて、草抜きや苗の移植、収穫など1年中使用できるロボットを研究開発した。それが、先に紹介したレタスの収穫ロボットだ。共通プラットフォームでハンドやソフトを替えることで、複数作業が可能になる。
土肥氏は、白菜の苗を植えた畑で草取りをする様子を紹介した。単に画像を二値化するだけでは、苗も雑草も緑色なので判別が難しい。そこで畝(うね)をブロック指定することで、苗と雑草を識別している。ロボットは畝をまたいで走行し、上部から画像を撮影して苗と雑草を見分ける。直角座標マニピュレータでエンドエフェクタを移動、耕耘機の爪のようなぎざぎざしたハンドを回転させて草引きをする。
この草取り作業が、農家の方々にとって大変な作業であることは言うまでもない。最近は特に安全性の面から減農薬だったり除草剤を使わない傾向にあり、農家の方々は雑草との戦いといった状態になっているそうだ。草取りには収穫のような喜びがないため、本当に辛い作業になると土肥氏はいう。
畑の草引きだけではなく、棚田などの畦(あぜ)に生える雑草の問題もある。こうした畦には、土壌の流出を防ぎ用水の確保、作業通路という重要な機能がある。しかしここに雑草が茂っていると病害虫発生の巣になり、作物への影響や日当たりの悪化という問題が生じるため、草刈りをしなくてはならない。
これは、不安定な地形での作業のため危険が伴う。先日も、ため池の畦の草刈りをしていたお年寄りが足を滑らせて、池に転落して亡くなったという事故がニュースであったという。土肥氏は、畦を走行し草取りする装置を研究開発中だという。
(私のコメント)
除草ロボットを使うことで農薬を使わない農業も可能になり、作物の管理もロボットが行なうようになれば農業のハイテク化が可能だ。ところが政治は農業の近代化には予算が使われず、農家へのばら撒きで国家予算が無駄に使われている。特に日本の農地は中山間地が多いから農業の機械化も進まず耕作放棄地が多くなった。種まきから草刈から収穫に到るまでロボットがやってくれるなら中山間地でも大型農業は可能だ。
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