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今日のデフレの要因 −− デフレ脱却のために
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投稿者 健奘 日時 2010 年 9 月 27 日 11:54:04: xbDm84QDmOFmc
 

ここ10数年続く、だらだらとしたデフレは、いくつかの要因がからまってはいますが、デフレ脱却のためには、重要な要因を再確認するのは、有益だと思います。

さて、バブルの後遺症(バブルの後始末)についてです。

デフレは、過剰投資後の投資減、若年人口の減少にも起因する需要の継続的な低減、そしていくつかの理由によっておきる流通する通貨量の減少など、いくつかの理由がからまって生まれます。

特に、この間の企業収益が、バブルの後始末のために使われてしまい、いわば消えてしまったため、収益が従来のように活かされなかったから、デフレは起きています。

後始末に使われるについてです。

生産物としての企業収益はあるのですが、生産物を計上するとき、不良債権の償却と評価損の計上に抱き合わせで使われたため、その時点で、通貨として消えてしまったわけです。生産物はあっても、それに対応するだけの通貨分が、次に流れないので、ここで通貨量が減るわけです。つまり、配当なり、投資に向かう分が減ったのです。

また、高い金利で借り入れた分を、低い金利の借り入れに変えることで、金利分の通貨の流れは小さくなりました。さらに、企業収益の一部を、借り入れ総額を減らすために回したため、その借り入れによる金利分の流れはなくなります。家計への流れも小さくなりました。

全体として通貨の流れが低減すると、企業収益が減り、その結果、給料の下げに手を付けました。デフレスパイラルの始まりです。家計への流れが小さくなった時期にあわせ、安売り競争が過激になります。(牛丼は250円になってしまいました。)これが、今日にいたっています。

従って、まず、消えてしまった通貨分、そして、金利低下分なくなってしまった通貨の流れを、補わなければ、デフレは解消できません。

2010年現在、今までの方法では、消えてしまった分と金利の低下による小さくなった流れの分を補うような形で、金融機関から企業にまで通貨は流れず、当然ながら、家計に至っていません。

生産してきた分に見合うだけの通貨がなければ、生産してきた分の消費に見合う通貨も流れてはいません。

消費されない分、企業は、次のための投資に及び腰になります。悪循環です。

日銀が、金融機関に通貨を押し込んでも、その次に流れ出さない状態になってしまっています。

 

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コメント
 
01. 2010年9月27日 17:23:53: i111GX3Lyw
貸さないところに流すよりよく金をまわす所に流せばいい
最近は財政で家計に直接金を落とせなんて意見が異常とも思えなくなった。

02. 2010年9月27日 18:56:17: 1Znk1SV4nY
原因の一つに永続している低金利政策があると思う。 金融機関の不良債権処理のもく的なはずのゼロ金利政策が、何時まで経ってもやめられないところに今日のデフレの原因があるのではないのか。 バブル崩壊の時点での緊急避難だった筈のゼロ金利が、未だに続いているところに原因がある十思うがいかが。 N.T

03. 2010年9月27日 19:17:32: 8HrOr01Qro
低金利→成長期待を減退させる、という意味での低金利の弊害はあると思います。「こんなに金利が低いのだからすぐに金利はあがりそうもなく、設備投資をするのは先延ばしにしよう」と思う企業家だっているでしょう。
ただ金利の源泉がどこかを考えればわかるように、高金利に誘導すれば良いという話はないです。そもそも中央銀行は長期金利を制御することはできません。市場において成長期待が出てきて長期金利が上昇ならば結構なことですけど。
貨幣数量説がいかなる状況でも成り立っているわけではないので、貨幣量を増やせばデフレ脱却、というのは無理があります。先々の成長期待があるかどうかです。

賃金ディスカウントでしか事業を維持できない企業が多いのが最大の問題でしょう。内需企業の生産性などというものは賃金で決まるようなところがあるわけです。賃金コスト割れ企業は退出し、労働力が新しい産業に移行すればここまでデフレは長引いていないと思います。例えばドイツの建設業は日本の建設業と同様縮小してひどい状況ですが、政府は助けませんし、建設労働者も条件のよい他の産業に移動しています。ドイツはデフレではありませんし失業率も(特に旧西ドイツ地区では)ユーロ圏では低いわけです。日本は移動しようにも新しい産業がなかなか出てきませんし、労働者のスキル向上のための取組みも企業に任されています。


04. 2010年9月27日 20:20:51: JEyUTHUf9Y
起業、製造業、新産業を創設するのが解決の道でしょう。これがなくては金融は動かない。思い切って、研究開発、設備投資減税を大規模に実施するべきです。失業者の救済になる。

05. 2010年9月27日 23:29:21: 1Znk1SV4nY
恐らく非常に評判の悪い話になると思うのでコメントするかどうか躇したのですが、思い切って書いてしまいます。 中国とのトラブルを利用しようというわけでもないのですが、この際国防費を増額して海上自衛隊の艦船の建造を増やしてみては如何でしょうか。 22年度予算で新型DDH、つまりヘリコプター搭載空母の建造計画が承認されていたと思います。 旧式化したしらね級護衛艦の代替艦となるもので、去年三月に就役したひゅうが級ヘリ空母に続くものです。 来年度予算の概算要求は既に腹案は出ているようですが、財政事情の悪化ということで新造護衛艦の予算は大きく削られるように仄聞しています。 現在の日本健在が明らかにデフレであることは間違いないのですから、デフレからの脱却を考えるならば政府支出は減額するのではなく、逆に増額しなければならないと思います。 国防費を増やすと言うことにはアレルギーが出るかもしれませんが、何時までも日米安保に頼るのは如何なものでしょうか。 中国・韓国の海軍の増強を見ていると、日本の安全保障上海上自衛隊の装備も増強すべきではないか。 またそれがデフレに苦しむ日本企業に活力を与えるきっかけになるのではないかと思うのですが、ご意見いかがなものでしょうか。 ご批判を受けることは覚悟しておりますので、どうぞご遠慮なくお願いいたします。 N.T

06. 2010年9月28日 10:32:53: 1Znk1SV4nY
景気対策で政府支出を増やす話なら公共事業でダムなり道路なり造ればよいので、軍事費の拡大など議論する価値もないというご意見があるのじゃないかと思ったわけですが、これまで繰り返し実施されてきた高速道路・新幹線・ダム建設などが土地利権に結びついて、結果として土地投機を引き起こしてきたことを考えた次第です。 土地バブルを再燃させる恐れのないものとして、海上自衛隊の艦船の建造と言うわけですが如何なものでしょうか。 造船所だけでなく装備品の生産、乗員の確保など考えると、波及効果が大きいのじゃないだろうか。 戦争は真っ平だ、戦争につながる軍拡などとんでもないという話には同感です。 しかし国の安全保障には費用がかかるのは当然の話で、日米安保と言う実効性のないものにすがって平和が維持できるとは思いません。 と言っても隣国の脅威となる過大な軍備は危険だと私も思います。 他国の領土を占領する恐れのない軍備としてなら、海軍の方が良かろうとおもう訳です。 重ねて賢明な皆さんのご意見をお伺いしたいのですが。 N.T

07. 2010年9月28日 12:30:10: cqRnZH2CUM
日経ビジネス オンライントップ>政治・社会>脱・幼稚者で行こう!
大切なのは「結果の平等」。だって人生は不平等だから。
『経済は損得で理解しろ!』の、飯田泰之・駒沢大学準教授に聞く(前)

* 2010年9月28日 火曜日
* 芹沢 一也

経済  平等  階級  不況  結果  再分配 

―― とかくイメージがつかみにくい経済学の世界で、『経済は損得で理解しろ!』という、異色かつ異例に読みやすい入門書を出されたのが飯田泰之さん。本サイトでは「経済学っぽく行こう!」ですでにおなじみですが、今回は改めて飯田さんに「マクロ経済学」の考え方を、教えていただこうと思います。
『世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで』

飯田 マクロ経済学では、一国の経済成長と景気循環を研究します。

長期的なGDP(Gross Domestic Product、国内総生産≒在住者の所得の合計)のトレンドは、人間の数、機械の数、そして機械や働く人間の質と組み合わせ技能といった技術、この3つから決まります。つまり労働力、資本、技術ですね。これら3つの要素から、長期的なGDP水準を考えるのが経済成長理論です。

 一方で景気循環の理論ですが、いまある労働力や資本、機械設備、これらはいつもフル活用されているとはかぎりません。実力を発揮していれば景気はよいのですが、活用しきれないと不況になってしまいます。また、バブルのような超好景気というのは、無理をして過剰に使っている状態ですね。

メディアで語られる「景気」は経済学上のものとは異なる

―― メディアで報じられる「景気」とは違うようですね?

飯田 その通りです。景気を語るときに気をつけないといけないのは、景気という言葉の定義です。労働力と資本を無理なく、無駄なく活用するラインの上か下かで、好景気、不景気を判断する考え方。これが経済学的な意味での好況、不況です。

 ところが、困ったことに日本の場合、内閣府が発表しているのは景気の「拡大」と「縮小」だけなんです。つまり、たんにグラフが上に向かっているか、下に向かっているか。

 ここを混同してはいけない。典型的な誤解の例としては、2000年代半ばの「いざなぎ超え」といわれた景気拡大。よく「あんなに景気がよかったのに、生活はよくならなかったじゃないか」という人がいますね。
飯田 泰之(写真・大槻純一)

あれは好不況ラインの下で、景気の拡大がつづいただけ。みんな「実感無き景気回復」なんていっていましたが、その直感の通り、好景気ではなかったのですから、実感が無くて当然です。しっかりと実力を発揮できていたという意味での「好況」と呼べる期間は、きわめて短かかったというのが実際でした。

 経済学的に好況だったなといえるのは、2005年からの1年弱ぐらいですかね。2006年あたりは都内では牛丼屋の深夜時給が1400円になりましたから(笑)。

 繰り返しますが、レベルとしての景気と、方向としての景気というのは、混同したらいけません。もちろん、ずっと拡大していればいつか好況にはなる、ずっと縮小していれば不況にはなるんですが、拡大しているからイコール好況ではないということです。

―― 普通の人が好不況を判断するのに、何かよい目安はありますか?

飯田 好況のひとつの目安としては、失業率が3.5%を下回っていることです。4%を下回っていれば好況に近いと言っていいかな。

―― ということは、景気が上向いているという報道があったとしても、失業率が4%を下回ってなければ……。

飯田 景気は拡大中だけど、まだ好況とは言えないということです。ちなみに、どんなに景気が良くても心身の問題や職探し期間の失業はあるわけなので、失業率はゼロにはなりません。失業率が4%を切り、3.5%まで行くとかなりの産業で人手不足状態になります。 人手不足だと労働者の待遇が上がる。例えば、給料が上がり始めるわけです。その意味で人手不足感とその高まりによる待遇改善圧力の存在が好況の特徴です。

―― では現在の日本の景気については、どう診断されますか?

飯田 もちろん不況です。問題は原因なのですが、それについては経済成長論から説明する人と、景気循環論から説明する人がいます。長期的なトレンドとして人間が減っている、技術が全然上がらず、生産性も魅力的な新製品もでてこない。これが原因で経済成長できずに不況なんだというのが前者、「実力不足」型不況という考え方です。対策としては、いわゆる構造改革となります。

たしかに日本は規制が多い。とくに労働市場の規制が厳しいために、人材の有効活用を妨げ、効率を下げてしまっている弊害は確実にあります。改善するためには規制緩和と人材の流動化。このタイプの不況には、あとは海外資本の受け入れや法人税引き下げなどですね。こうしたことについては、つねにぼくは賛成です。

南東北にいた女の子が、バーで働いている理由

 もうひとつの不況の考え方は、景気の縮小拡大といった循環のプロセスで、実力が出しきれていないから不況なんだというものです。これは、潜在的な実力とのあいだの「ギャップ型」の不況です。現在は失業率が5%ですから、人材のフル活用ができてない。つまり、ギャップ型不況であるのも間違いありません。

 ここでよく、「失業者は仕事を選り好みしているだけだ」という議論がありますが、それは違う。たとえば、ぼくがよく行くバーがあるのですが、そこで働いている女の子、彼女は南東北出身なんですけれど、何で東京にでてきたのかというと、工場をクビになったから。男の子は北海道で働いていたスーパーがなくなったから。非常にわかりやすい。もちろん仕事を選り好みして失業している人もいます。でもそういう人はいつでもある程度はいるんですよ。問題は「選り好みしているわけではないけど仕事がない」という人が「いる」ということなんです。

―― ギャップ型不況の処方箋はどうなるのでしょうか?

飯田 景気の安定化政策、教科書的には、金融政策や財政政策ということになります。財政政策は減税か公共事業の拡大。金融政策は通常ならば金利の引き下げ、ゼロ金利下では日本銀行が銀行などから債券を買い入れることによって市場にマネーを注入していく、といった方法ですね。日本では制度上、財務省管轄になっていますが、為替市場への介入なども一種の金融政策です。

―― それでは、どちらの手を打てば。

飯田 当然、どちらもです。日本の現状は、実力不足型不況とギャップ型不況が混合しているからです。

 ところがとても不思議なことに、「いまは実力不足型か、ギャップ型か?」と、どちらか一方に決めてから動くべき、という風潮があります。

飯田 いやいや、そんなところで論争などしていないで、金融・財政・構造改革、手をつけられるところからすべてやればいいのです。それほど、いまの状況は深刻です。論争は走りながらやればいい。

―― そう考えると、2005〜6年のころの好景気のときには、いわゆる小泉構造改革と、財務省の為替介入による円安誘導、それと歩調を合わせた日銀の量的緩和政策と、両方やっていたことになりますね。

飯田 そう、両方やっていたんです。唯一やらなかったのが所得再分配なんですよ。

 経済政策としては、成長政策と安定化政策とともに、あとひとつ、再分配政策が欠かせません。どんなに景気がよくても、不幸にも経済的に困窮する人はでてきます。金持ちと貧乏というのは必ず分かれるんですが、これはある程度是正してやらなければいけません。

いわゆる結果の平等と機会の平等で、よく機会の平等だけが必要で、結果の平等は必要ないという人がいますね。ぼくは大間違いだと思っています。重要なのは、結果の平等だと思う。もちろん、ある程度のね。

なぜかといえば、ぼくらは生まれてくる前、どういう人間に生まれてくるのか分からない。いうなれば、ずっとサイコロを振っていくようなものです。

まず国はどこに生まれるか、日本か、アメリカか、とか。ぼくの場合だったら日本という目がでた。つぎに何県、東京、と。つぎに五体満足、つぎに頭のレベル、IQは? あとは性格は? と振っていく。それでぽんと生まれてきた。

結果も機会も平等ではあり得ない。だから保険が必要

結果的に、わりと稼げるようになる人と、そうじゃない人って、はっきりいって偶然が大きく影響しているとぼくは思うんですね。そうすると、怖いから保険を掛けておくべきだとなりますよね。本来そういう不安のあるイベントに参加するときには、ぼくらは保険を掛けるはずでしょう。けれども、生まれてもない状態で、保険の掛け金の払いようはないわけです。

 こうした意味において、ぼくは再分配政策というのは、「出生や幼少期におけるいかんともしがたい偶然」というのに対する後払い保険なんだと考えています。

結果の平等と機会の平等。そもそも、こういう分け方自体がだめで、機会なんて平等なわけがないんですよ。たとえば、ぼくとイチローで完全に同じコーチをつけたって、ぼくはイチローにならないんですよ。もう絶対的な差があるので、偶然が生み出すそうした差をメンテナンスしていかなくてはならない。

 小泉内閣が惜しかったのは、この再分配を変に嫌ってしまったことなんです。これがあればもしかしたら名宰相として名を残したかも知れない。少なくとも経済政策面ではいまよりずっと高い評価を得られていたはずです。

―― 再分配政策がなかったがために、小泉構造改革が全体として否定されてしまいました。そうしたなか、市場や成長政策に対してきわめてネガティブなイメージが定着し、しかも金融政策の効果はきちんと報道されなかったために、安定化政策への理解も生まれませんでした。

飯田 そのせいで政権獲得当初の民主党は再分配に偏してしまいました。三つの経済政策はバランスをとって実行しなくてはなりません。安定化と再分配は相互補完的です。貧乏になってもちゃんと生活の保障がある。これは経済を安定させる一番の方法ですよね。

 成長と再分配の両立については議論がありますが、やはりある程度、補完的だと思います。あまりに貧富の格差が激しくなると、国内に2つの国があるような状態になってしまいますから。“一等市民”と“二等市民”のような分断が生じると、経済成長にとっても、そして社会の幸せにとってもいいことではないのは明白です。

―― このまま不況がつづくとどのような事態が?

飯田 不況が長期化すると、まず企業が潰れてしまう。そうなると、企業で働く人のなかに蓄積されていた人間的なつながりとか、効率化のノウハウが失われてしまいます。さらに、不況では失業者が生まれますが、失業期間その人はまったくラーニング・バイ・ドゥーイング、つまり働くこと自体によって学ぶという経験ができない。非正規雇用に代表される未熟練単純労働はスキルが身につきにくいので、特に大きな問題です。

不況は、人のスキルを破壊する

 経済成長というのは労働力、資本、技術によって達成されます。労働にまつわる技術で重要なのは、どれだけその人が仕事に慣れているか、です。20代、 30代ならば、仕事をすることによって慣れていけますが、ラーニング・バイ・ドゥーイングの機会を逸した世代がでてしまうと、人的技術の蓄積が不十分になる。不況が長期化することによって、人的資本の劣化が起きるわけです。これが1番の問題。

 第2の問題は、このまま不況が長期化すると、30年後に再分配に大きな財政負担がかかってきます。単純未熟練労働は50歳が限界ですよね。60歳まで続けるには相当体力がいる。稼げず、蓄積もない人たちが生活保護になだれ込んでいく。このまま経済成長しなければ、今後、日本は社会保障の問題にさらに苦しむことになります。

 日本経済は本当にもう待ったなしです。大きな危機感をもって、可能な経済政策をすべて打つべきなのです。


08. 2010年9月28日 14:17:50: 1Znk1SV4nY
経済を活性化するためには拡大再生産の軌道に乗せることだと思いますが、現状ではGDPの基礎的な数値である消費と投資の双方が停滞していると見てよい。 高度成長時代に拡大再生産の軌道に経済全体が乗って動いていたために、賃金の上昇が即ち消費の拡大につながり、同時に生産設備の拡大による投資も増大していたわけでしょう。 この時代には毎年春に行われた賃上げストが賃金の上昇となり、それが消費の増大につながって行った。 基礎的な生産設備は戦時中の投資の結果が眠っていたと言う面もあったし、幸運にも起きた朝鮮戦争による需要の増大が引き金になったこともあるでしょう。 生産拡大の過程において技術面での進歩が実現したという面もあったでしょう。 製造コストの低減と言う面でも生産数量の増大が有利に働いた結果、80年代の繁栄が生まれたと思っています。 高度成長時代が終焉を迎えたのは、集中豪雨てきな輸出攻勢にたまりかねたアメリカの要求によって、内需拡大政策をとるようになり、大型の公共投資が政府支出によって実行されたわけですが、その大型公共事業が土地価格の上昇と言うマイナスとなって生まれてしまった。 都市部周辺の農地所有者にとっては、思いがけない利益をもたらしたと言うことではないでしょうか。 ここに土地神話が生まれた原因があると思います。 投機的な要因に基く土地に対する投資は、最早投資とはいえない単なる投機となってしまった。 この土地に対する投機を投資であると勘違いしたのが今日の長期にわたる停滞を引き出した原因だと思うのですが如何でしょうか。 投機と投資は別物だと言う認識がないと、この経済の停滞を克服することは難しいのではないか。 新幹線や高速道路建設に莫大な支出が投資として行われたが、その金額のうちの少なからざる部分が、土地に対する投機によって費消されてしまい、土地に対する投機に成功した資産家は更なる利益を目指して土地の取得に走る結果となったと思います。 土地バブルが崩壊し、土地投機に走った資産家や企業・金融業は打撃を蒙ったとしても、未だに土地投機に対する夢を捨て切れていない。 土地の代わりに欧米の金融業の発行した金融証券に対する投機に走り、それにも失敗すると為替や穀物・原油などの先物取引に移動している。 これでは何時まで経っても産業の発展のための投資には資金が廻ってこない。 日本のGDPは90年代以降殆ど増加していないのは、投機を投資と読み違えているためだと思うのですが如何でしょうか。 産業の発展のための投資に対してはインセンテイブを、投機に対してはペナルテイーを与えるという税制が必要だと思います。 先にコメントした軍事費拡大による艦船の建造の話は、このような状態にある現実を変えるためには効果があるのじゃないかと思った訳です。 高度技術の発展という面を考えても効果が得られるし、波及効果から考えても、拡大再生産に向かう引き金にならないかと思う次第です。 別に軍艦だけが良いというわけではなく、航空機産業の育成も効果がありそうだと思っています。 N.T

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