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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu224.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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今回の政府日銀の為替介入は投機目的のヘッジファンド退治が目的
であり、一日に3%も円安になればヘッジファンドに大打撃を与えた。
2010年9月18日 土曜日
◆大手ヘッジファンド各社、円売り介入で打撃 9月17日 英フィナンシャル・タイムズ紙
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819584E3E5E2E2E08DE3E5E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;at=ALL
政府・日銀による外国為替市場への予想外の円売り・ドル買い介入は世界最大級のヘッジファンドに驚きを与え、各社は円の急落により大幅な損失を被った。
日本の財務省が6年ぶりの市場介入を明らかにしたことを受け、15日の円相場は15年ぶりの高値となった1ドル=82円88銭から3%以上下落し、今年最大の下落幅を記録した。
予想外の動きに弱い「アルゴリズム取引」
ファンド各社の運用成績に詳しい関係者によると、英資産運用会社マン・グループが経営する運用資産210億ドルのファンドAHL、50億ドルのウィントン・キャピタル・フューチャーズ・ファンド、10億ドルのアスペクト・ディバーシファイド・ファンドなどの英ヘッジファンド各社はすべて、円に対し強気のポジションをとっていたため損失を出したという。
3社はすべて市場動向を自動的に判断して注文を出す「アルゴリズム取引」を採用しているため、各国政府や中央銀行による突然の介入など予想外の動きに弱い。3社以外にもグローバル・マクロ戦略(経済動向を分析して投資先を選定する方法)をとるヘッジファンドや為替取引の専門家などが今回の介入で打撃を受けたとみられる。
円の上昇傾向が続いたため、アルゴリズム取引を行うヘッジファンドは8月に巨額の運用益を上げた。だが9月はそう単純ではなくなりつつある。
「日本政府の介入で通貨市場が混乱」
ある投資家によると、AHLは8月に6.8%の運用益を上げ、ウィントンの主力の先物ファンドでの運用益は5%弱だった。
あるファンドマネージャーは「日本政府の介入により通貨市場全体が混乱した」といら立ちをみせつつも、「市場が再び沈静化するにはおそらく1週間かかるが、(今回の介入による)恒久的な影響については全く心配していない」と述べた。
日本政府の追加介入に懸念を強めるファンドもあるものの、多くのファンドマネージャーは円が強い基調を維持しているため既に損失を取り戻している。菅直人首相は16日、必要ならば政府は円の下落に向けさらに「断固たる措置」をとる用意があると強調した。
あるブローカーによれば、運用者の判断で売り買いをする自己裁量取引をするトレーダーらは、追加介入やその恐れを契機にコンピューター分析に基づくシステム取引を断念するファンドが現れるかどうかに注目している。
円買いのチャンスとなる可能性も
いずれにしても、日和見的な短期売買戦略をとる一部のヘッジファンドは今回の日本政府の介入にチャンスを見いだしている。
政府が追加介入に踏み切っても市場の動向を変えられない場合には、円買いのチャンスとなる可能性があるためだ。
あるグローバル・マクロ・ヘッジファンドのトレーダーは「今回のような市場操作が常に成功するとは限らない。もし介入時期を間違えれば、トレンドを戻すどころか悪化させてしまう」と指摘した上で、「1992年に英国に起こったことを思い出してほしい」と述べ、英国がポンド危機で欧州通貨メカニズム(ERM)離脱に追い込まれたことに言及した。
◆介入効果でビビり始めたヘッジファンド? 9月17日 為替王
http://blog.livedoor.jp/kawase_oh/archives/51710387.html
15日の日本政府・日銀による大規模な為替介入により、1ドル=82円台の超円高から85円台へと少しドル高・円安に戻した後の、昨日の為替相場は1ドル=85円台で推移しました。
昨日の日中の動きを細かく見ますと、朝方は85円70銭台でしたが、午前中に円高方向への揺り戻しが入り、昼ごろには85円20銭台まで円高になりました。しかし、そこで円高の動きは止まりました。
その理由は、投機筋からみれば「これ以上、85円を割れるまで円を買い進んでもまた介入によりやられてしまうのではないか」という疑心暗鬼の気持ちが生じたからです。一昨日の為替介入は大変上手で効果的な手法であったことは、昨朝の記事で解説いたしましたが、それが非常に効いています。(ご参照:政府・日銀、最高の為替介入?!)
一昨日のように、じわじわと断続的に介入を入れることで、投機筋を締め上げたことにより、彼らは完全にビビってしまいました。そのことにより、昨日は85円を割れるまで円買いを進めることはできず、昨日生じた円高の動きはすぐに止まりました。
介入はやっても意味がないなどの意見が以前からありましたが、今回のように上手いやり方で介入すれば効果が出ないわけがありません。投機筋も別に日本政府と戦うことが目的ではなく、儲けることが目的ですから、儲からないと思えば無理に円買いはしません。
15日の介入後は早速、アメリカの一部議員などから介入を批判するコメントがいくつも出てきました。相手にする必要はないでしょう。
先日、「犯罪に等しいほど円は高い」とのイギリス大手金融機関の見解をご紹介しましたし、昨日のロイターニュースではソロスが「円が過度に強すぎるため日本が打撃を受けていることは明確で、日本が介入に踏み切ったことは正しいと考える」と発言したと報じられています。このように世界を客観的に見ることができる投資家の目線では、今まで日本が過度な円高により尋常でない不利益を被っていることは明らかで、介入はやむを得ないという認識です。
介入とは別に、経済ファンダメンタルズの観点では、昨夜、米NYダウ株価が一時1万600ドル台を回復しましたし、ドル安の主要因のひとつであった長期金利低下も歯止めがかかり、8月下旬で底打ちしたあとの反発傾向は昨夜も続いています。このように米国経済が緩やかであっても回復が続き、金利低下に歯止めがかかり反発が続けば、ファンダメンタルズの観点でも、先月までの異常なドル安・円高圧力は徐々に緩和されると思います。
(私のコメント)
今回の政府日銀の為替介入は82円台から85円台まで一日で一気にもって行ったことで投機筋のヘッジファンドは逃げられずに捕まってしまったようだ。以前の介入ならば85円まで戻した後でだらだらと円高になって元の木阿弥になっていましたが、追加介入でじわじわと締め上げるやり方を行なっているようだ。
為替相場はレバレッジの非常に高い相場だから僅かな変動でも非常に大きな利益や損失を生み出す。だから為替相場は素人が出を出すと大抵やられてしまう。何しろ相手は政府や中央銀行だから実弾は無尽蔵に持っているし金融政策の変更などで流れを変える事ができる。
株式市場などではコンピューター任せのロボットトレーディングが主流になり、超高速トレーディングで人間の判断が入り込む余地はなくなっています。データーを打ち込めばロボットが自動的に状況を判断してトレーディングをしてくれるのだから、円高になれば輸出企業の利益が減り輸出株が売られるプログラムで動いている。
だから政府日銀がそろそろ動くと見れば株式市場でも輸出株を買っておけば儲かる。為替相場はこのように政府日銀が人為的に介入できるから政府の政策にも通じていないと最終的にはやられるだろう。9月10日の株式日記でも書きましたが、株式日記を読んでおけば政府日銀の介入の予測は付いたかもしれない。
◆米金利水準と整合的に説明できるのは80円台まで。それを超えて70円台へとオーバーシュートする事態は、金利ではもはや説明できない 9月10日 株式日記
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/949b8065fcdb7e3bfbe6d9ef48e6e415
昨今の円の対ドル相場は、米国情勢次第であり、米金利の動向が最善のシグナルになっている。例えば米国債2年物利回りの動きとドル・円相場が非常に密接に連動している。同利回りが最近0.5%前後まで低下すると、ドル・円相場も85円前後になった。米国でデフレ懸念が強まり、この金利が0.4%まで下がれば、ドル・円も82〜83円だろう。この観点から言えば、米景気見通しが改善し、金利に先高感が出てくれば、円高地合いも一服するはずだ。米利上げ観測が出てくるほど経済指標が改善すれば、金利の先高観に応じて数か月ぐらい円安になる展開も考えられる。
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