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〔MOFウオッチャー〕円高対策で政府・日銀が協調演出、「次の一手」でも日銀に圧力(ロイター) 2010年08月30日 23:38 JST
政府・日銀は30日、円高・株安の連鎖に歯止めをかけるための具体策を相次いで打ち出し、政策協調を演出したが、政策催促を続けてきた市場を満足させるものにはならなかった。米国経済の不透明感が強まる中で、円高圧力は今後も継続するとの見方が多く、政府の政策手詰まり感が強いなか、「次の一手」でも金融政策への期待が強まりそうだ。
ドル/円相場が15年ぶりの円高水準となる83円台まで上昇すると、政府による「動かない日銀」へのけん制は次第にエスカレート。政府は、為替介入も辞さない構えを鮮明にし、政府との連携抜きには踏み出せない日銀にメッセージを送り続けた。
菅直人首相は27日、「必要な時には断固たる措置をとる」と強いトーンで為替介入を示唆すると同時に、日銀に対して「(日銀総裁との会談で)機動的な金融政策の実施について意見交換し、その実施を期待する」と金融緩和を迫った。
金融政策に関する首相発言としては直接的で異例なものだ。この首相発言について、ある政府筋は「菅首相の発言は重い。これで日銀が動かなければ、(政府の考えを)日銀が理解していないことになる」と政府・日銀の連携を疑われかねないギリギリの発言との見方を示した。
こうした中で、最終的に日銀の背中を押したのは、27日のバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長による追加緩和への言及とみられている。
週明け30日、政府・日銀が連携して政策を発動しなければ、日米金利差縮小観測から、円高が再び加速しかねない状況にあった。その意味で、今回の政府・日銀の前倒しの政策発動は効を奏したが、長続きはせず、期待感で上げた日経平均株価は、日銀の決定結果が判明すると上げ幅を縮小させ、85円後半まで戻したドル/円も再び84円後半に沈んだ。
日銀の決定を受け、政府内からは「政府の経済対策と連携し、経済状況の変化に迅速に対応したものとして評価したい」(菅首相)と一様に歓迎するコメントが相次いだが、ある民主党議員は、日銀の決定が新型オペの拡充という事前の予想範囲内となったことについて「日銀はもっとできることがあるはず、というのが政府の本音だろう」と分析する。 先の政府筋も、日銀会合を控えて「相当思い切った対応を期待している」と踏み込んだ決定を期待していた。
このため、円高・株安の連鎖が再燃すれば、政府・与党から日銀に次の一手を求める声が強まると予想される。菅首相は、「経済対策の基本方針」の決定を受け、日銀との連携に言及した上で、「これで終わりではない。次の段階にもきちんと対応できる体制で臨みたい」と政府・日銀として経済変化に柔軟に対応する姿勢を示した。
さらなる緩和策については予断を許さないが、市場で期待感が強かった国債買い切り増について、別の政府筋は、金融機関が国債保有を高めるなかで将来長期金利が上昇した時の金融機関の健全性の問題から、日銀が慎重であることに理解を示す。
今後は為替市場での「実弾介入」の有無と、その資金を日銀が吸収せず放置することによる「非不胎化政策」に関心が集まりそうだ。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK042633920100830
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