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【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】
「のど自慢」にも劣る「政策コンテスト」
【政治・経済】
2010年7月30日 掲載
なけなしの財源がドブに捨てられる
菅首相は、選挙民が政権交代に抱いた夢や理想を軽んじているのではないか。何とか政治を変えて欲しい、と投じられた一票の重さに鈍感なのではないか。政権運営の手法を見ていると、どうしても疑念が頭をもたげてしまうのだ。
菅内閣は、来年度予算の概算要求基準について、全省庁一律で今年度予算から1割カットすると決めた。年金や医療、介護にかかる社会保障費と、地方自治体に配る地方交付税交付金を除き、横並びで削減するそうだ。
メリハリをつけようとすれば、抵抗や摩擦が避けられない。多めに削られる省庁は、目の色を変えて権益を死守しようとする。与野党の政治家やメディアを巻き込んで猛反撃するだろう。こうなると政治は大混乱だ。
それでも政権基盤が安定していれば、強引に進めることもできるだろうが、国会は参院が与党少数とねじれている。予算案は衆院の優越で成立しても、関連法案はすんなり通りそうにない状態だ。特別会計資金の一般会計繰り入れや、独立行政法人の余剰資産の国庫返納など、野党の協力がなければ法律が改正できず、歳入に穴があくものも少なくない。一律削減はやむを得ない措置だ。
理解不能なのは、1兆円超の特別枠をめぐる「政策コンテスト」なる手法である。役人に政策を出させて国民の前でコンテストをやり、最後は菅首相が裁定するらしいが、いったい何を考えているのか。いわば「事業仕分けパフォーマンスの予算編」。各省庁が衆人環視のもとで1兆円の賞金争奪戦をやるわけだ。こんなバカバカしいコンテストよりも、のど自慢の方がよほど楽しいだろう。
自民党政権でも、特別枠のようなものがあった。例えば安倍政権は代名詞になった再チャレンジなどに6000億円を投じている。しかし、その中身といえば、昔からある政策を表紙だけ張り替えた焼き直しや、いずれやらなければならない政策を先取りしたものばかりで、大した効果は得られなかった。官僚の口車に乗せられて、なけなしの財源をドブに捨てたのである。
削減は一律でもOKだが、政策は絞り込まないとダメだ。首相が中心となって、「コンクリートから人へ」を達成させる道筋を明確に打ち出した上で、官僚に政策をあげさせないと意味がないだろう。政治主導の旗印だった国家戦略室構想を引っ込めた菅首相に、果たしてそれができるのだろうか。大いに心配である。
【高橋乗宣】
(新世紀人コメント)
素人喉自慢にも劣る菅政権…そりゃそうだよ。菅政権は素人ばかりであり、しかも鐘を二つも鳴らす事は出来ない者達で構成されている。優勝なんかあり得ない。下手な学芸会の
有様。でも官僚集団(宦官集団)やアメリーはこの有様がお望みなのです。
阿呆集団に奴隷国民の監督をさせたい訳ですから。
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