http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/382.html
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(回答先: 欧州問題と株価=大和総研 投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 30 日 11:50:00)
http://www.asahi.com/business/topics/column/TKY201007280649.html
世界経済が再び不安定化している。
米国経済は、足踏み感を強めている。雇用回復の兆しは見えず、住宅市場も減税措置が終わって再び落ち込んでいる。バーナンキFRB議長は、景気の先行きを「異例に不確実」と評した。欧州経済は、足元は堅調だが、財政赤字削減の影響がこれから重くのしかかる。2ケタ成長を続けている中国経済も、不動産バブル、過剰設備、地方投資会社の過剰債務・不良債権問題などを背景に、転機を迎えつつある。
そのような中で世界経済は、持続的・安定的成長への道筋を、今なお見いだせていない。必要なのは財政緊縮か、それとも財政による景気刺激継続か、意見は大きく分かれている。しかし、財政を引き締めれば景気回復はさらに遅れるし、緊縮が遅れれば財政赤字はさらに膨張し、その抑制はさらに困難さを増す。いずれにしても行き着く先は、大きな国民負担である。
欧米で実施されたストレステストによって、銀行経営に対する不安はひとまず和らいだが、貸し出し・借り入れは低迷を続け、金融市場の萎縮(いしゅく)が景気回復を遅らせている。そしてシカゴ大学のラジャン教授が、金融危機の根源と指摘した三つの「断層線」、所得格差の拡大、大きな対外不均衡、政府介入への依存は、何も変わっていない。
不況からの速やかな回復で、世界経済は危機を脱したといわれた。しかしそれは、景気循環と景気対策による一時的なもので、実際は袋小路に入ってしまったことが明らかになりつつある。世界経済は、バブル崩壊後の日本のあとをそのままなぞっているようだ。バブルの後はいつも醜い。世界経済の「失われた10年」は、これから始まるのだ。(山人)
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「経済気象台」は、第一線で活躍している経済人、学者など社外筆者の執筆によるものです。
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