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日本景気の先行き懸念を示した日本株の下落(KlugView)
2010/07/02 (金) 16:24
7月1日に発表された日銀短観では、大企業・製造業の業況判断DIが2年ぶりにプラスとなりました。業況判断DIは、ゼロが好況・不況の境目と考えられていますので、日銀短観は、日本景気は良い状態にある、ことを示したといえそうです。
一方で、7月1日の日本株は大きく下落しました。日経平均株価は5日続落し、終値は191.04円安の9191.60円と、年初来安値を更新しました。日本景気が良い状態にあるのなら、日本株が年初来安値を更新するのはおかしい、と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、日銀短観の業況判断DIは、景気の現状を示すのに対し、株価は景気の先行きを示す、と考えられています。それならば、両者の間に乖離が生ずることは、それほど不思議なことではありません。
業況判断DIがプラスになるまで改善した背景には、新興国向けを中心とした輸出の拡大があります。大企業・製造業の業況判断DIを業種別にみると、自動車、電機といった代表的な輸出産業の改善幅が大きくなっています。いつものことではありますが、今回の日本の景気回復も、輸出の拡大によってもたらされたといえそうです。
輸出の拡大によってもたらされた景気回復は、設備投資や個人消費の増加につながることで景気拡大が長続きします。しかし、日銀短観の設備投資判断DIや雇用判断DIは、プラスのままですから、企業は、設備や雇用が余っている(過剰感が高い)と判断していることがわかります。これでは、たとえ景気が回復しているとしても、設備投資や個人消費の増加を期待することは難しくなります。
輸出が増え続ければ、いずれ設備や雇用の過剰感も解消されるという見方もできますが、頼みの輸出には、先行きに対する不透明感が強まっています。為替市場では、円高が進んでいるほか、回復傾向にあった米国景気にも変調の兆しが出てきています。日本株の落ち込みは、景気の先行き懸念を素直に示した結果のように思えます。
村田雅志(むらた・まさし)
●●●●●●●●●●今日のクイズ●●●●●●●●●●
日銀短観(2010年6月調査)の
大企業・製造業の業況判断DIにおいて
改善幅が大きかった業種は何?
●●●●●●●●●●クイズの答え●●●●●●●●●●
自動車、電機といった輸出産業
http://www.gci-klug.jp/klugview/2010/07/02/009880.php
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