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期越えCPの上乗せ金利、0.01%未満にとどまる−銀行の資金余剰で 6月17日
(ブルームバーグ):
企業が発行するコマーシャルペーパー(CP)市場では、9月中間期末をまたぐ期越え物でも資金調達の上乗せ金利(プレミアム)が、1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満の小幅な水準にとどまっている。余剰資金の消化を目的とした銀行の買いが強いためだ。
この日は最上位格付けから2番目となるa−1格の石油会社が5カ月物を0.124%で40億円発行した。同格付けの繊維・化学メーカーが発行した9月末償還の3カ月半物は0.119%となり、利回り格差は0.5bp(0.005%)にとどまった。また、a−1格付けの製紙メーカーが発行した1、2カ月物も0.117%で取引が成立しており、9月期末越えとの格差は1bp未満にとどまっている。
国内銀行のCPディーラーによると、投資家は少しでも高い利回りを求めて、期間が長めのCPで余資の運用を希望しているため、期越えのプレミアムが極めて薄いという。昨年の9月末越え金利は最上位格付け企業でも2−3bpのプレミアムが生じていた。
市場関係者によると、メガバンクや信託銀行、地方銀行などからCPに積極的な買いが集まっているという。国内銀行のディーラーは、CPでの運用利回りは現先金利(0.115−0.12%)で資金調達すると利益が出ない水準であり、0.1%以下のコール金利で調達した金融機関が買っているのではないかと指摘した。
日銀が発表した5月の銀行貸出平均残高は前年同月比2.1%減となり、6カ月連続で減少した。企業の資金需要の減退に加え、銀行の余剰資金が膨らむ要因にもなっている。
CPオペ見送り観測も
また、発行サイドの企業は資金需要が弱い上、社債発行で長期の資金を確保しているため、CPの発行意欲が弱い。証券保管振替機構が公表した6月第2週のCP発行残高は15兆178億円と、4月の14兆円台前半を下限に小幅な増加にとどまっている。
短資会社のCPディーラーは、発行があまり増えず、市場でも買いが強いということになれば、日銀もCP買い現先オペを実施する必要はないとの判断にもなりかねないという。
日本銀行は3月25日以降、CP買い現先オペの実施を見送っておりオペの残高はゼロ。3月の金融政策決定会合の議事要旨によると、日銀執行部が「市場の改善を踏まえると、今後、平時の運用に戻していくことが適当」と発言。CP買い現先オペは四半期末に一度の実施に縮小されたとみられているが、市場の状況次第では、今月は実施されない可能性もあるとの観測が出ている。
レポ0.12%付近
17日の東京レポレートは、2営業日後に始まる翌日物(スポットネクスト物)が0.004%上昇の0.119%になった。受け渡しの21日は国債決済集中日にあたり、銀行は前もって資金を運用することに慎重になっている。市場では0.12−0.125%で取引されていた。
国内証券のディーラーによると、21日は国債償還日だが決済日でもあるため、銀行は直前まで資金を抱え込む可能性があるという。
この日の国債買い現先オペ4000億円(6月21日−28日)や本店共通担保オペ8000億円(6月21日−7月20日)では、いずれも落札金利が0.12%で高止まりした。
国庫短期証券(TB)買い切りオペ3000億円は、前日終値と比べた案分落札利回り格差がプラス0.001%、平均落札利回り格差はプラス0.002%だった。市場では、TB109回債(償還8月23日、終値0.11%)の応札を指摘する声があった。レポ高止まりによる持ち高調整売りも指摘された。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920018&sid=aSQm7_k24XdI
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